エゥーゴ軍がアナハイム・エレクトロニクス社にノンオプションで大気圏突入が可能なMSを要求したのは、連邦軍本拠地を圏外から一気に攻撃するためであったと思われる。しかしその作戦が当初の予定時期より前倒しされ、結果実際の作戦時には使用できなかった。そのため一応の完成を得たMSZ−006ではあるがエゥーゴ軍はこの機体の量産化を見送ることとなった。
一方地上の反地球連邦組織カラバはこの機体を高く評価、アナハイム・エレクトロニクス社は大気圏内用航空機として再設計し少数ながら量産することとなった。
エゥーゴ軍は少なくとも1機は実践投入したものの本来の目的である大気圏突入攻撃の役割することはなかった(事故的なものはあったが)。そのためアナハイム・エレクトロニクス社は今後のために大気圏突入の試験を行なうと同時に機体をカラバに譲渡することにした。
MSZ−006−3は形式番号からわかるとおり3回目の改修が行なわれた機体であり
、後にこの機体のデータがフィードバックされ連邦軍の006量産型が完成されたと予想できる。3回目の改修が何を示しているのかは定かではないが、これ以前にウェーブ・シューターへの装備変更、メインエンジンの改良などが行なわれた。
初出:GREEN DIVER