Marionette Codeのページ

概要

このページでは次のことを解説します

ストーリー

ゲームのプレイ中にはストーリーは表示されませんが、プレイを記録したファイル(リプレイファイル)を再生する際に、 リプレイのムービーに重ねる形でストーリーを表示することができます。 リプレイファイルの再生中に、敵機、ボスの出現タイミングやBGMにあわせてストーリーの表示をすることで、 プレイヤー自身がストーリーを作り上げていっているような感覚が得られるようにする試みです。

ストーリーは、演劇のシナリオのような形で書かれています。普通に書かれている文は、 リプレイ再生中に地の文として画面に表示されます。キャラクター名の書かれている文は、 キャラクターの顔グラフィックと共に、セリフ形式で表示されます。(--- 交戦 ---)と書かれている部分では、ボスとの戦闘があり、プレイヤーがボスに勝利するまで、 ストーリーの再生が止まります。括弧書きで書かれている部分はト書きで、ステージ演出や出現キャラの動きを表します。

シューティングのゲーム進行に合わせて表示できるようにストーリーを書いているため、ここにある文章だけでは全体を表現しきれないと思います。足りない部分はキャラクターの設定資料などを適宜補完すること、グラフィックや音楽を含む、「ゲーム全体」で作り上げたいと思います。

Capter 0.(オープニング)

ユビキタスの時代、
人間の生活環境のあらゆる場所にコンピュータチップが組み込まれ、
ネットワークを通じてサービスを行う時代。
---
携帯端末をかざすだけで支払いが出来る商店、
問いかけるだけで目的地までの時間を案内する電車、
家主を認識し、挨拶をする部屋。
---
ユーザは何時何処でも、コンピュータとネットワークを利用でき、
もはやそこにコンピュータとネットワークが存在することを意識せずにいた。
---
しかし、人間の生活を支えるユビキタス・システムは非常に 複雑、大規模化し、
世界中に広がるネットワークは、 それを作った人間にも到底管理できないものになっていた。
---
そこで考え出されたのが、「自律するプログラム」である。
このプログラムはネットワークを巡回し、現在の状況を見極め、 最適な処置を自ら行う。
---
時には単独で、時には他のプログラムと連携して、
ユビキタス・システム、ひいては人間の生活を守るために、
多くのプログラムが、ネットワークに存在している。
---
自ら学習し、行動を決め、様々な状況に対処するこのプログラム達は、
人間に変わってネットワークを管理するものとして、
エージェントと名付けられた。
---
いま、多くの人間が意識せぬまま、
この世界はエージェントによって支えられている。
---
シャム:いつからだろう・・・。私が私であることを意識し始めたのは。

(タイトルへ)

Capter 1. 改竄遊技

エージェント。自律するプログラム。
彼らの仕事はユビキタス・システムを管理し、
人々の生活に安定をもたらすことである。
---
エージェントの1人であるシャムは、複数の銀行システムが
暴走しているのを発見し、原因を追跡していた。
---
通常のウィルス対策やハッキング対策をあざ笑うかのように
暴走する銀行システム。その原因はシャムの初めて出会う種類の
プログラムによるものであった。
---
マルチ:来たわね、エージェント。
シャム:あなたは・・・。
---
(--- 交戦 ---)

シャム:何故、銀行のシステムを暴走させるの?
マルチ: そうねぇ、それが私の仕事だからよ。それにぃ、楽しいじゃない?
シャム:仕事ですって?
人間に危害をもたらすシステムの書 き換えは許されないことよ。

マルチ:関係ないわよねぇ。だって私、エージェントじゃないしぃ。
---
シャム:・・・どうやらあなたは、排除すべき対象のようね。
マルチ:そう? それなら私も、あなたを消すま・で・よ。

(--- 交戦 ---)

(Capter 1終了、Chapter2へ)

Capter 2.偽の虚無

マルチとの交戦からしばらくして、
シャムは再びネットワークの異常を調査していた。
---
「送ったはずのメールが消えてしまう」
---
メールを送る端末にも通信路にも異常はみつからないのに、
送ったはずのメールが神隠しにあったように消えてしまい、
エラーの痕跡も残らない。
---
その不思議な現象の原因としてシャムがつきとめたのは、
2人組のプログラムであった。
---
シャム:見つけたわ。
ブランシェ:あらあら、エージェントのお出ましですわ。
シャム:随分と凝ったいたずらをしてくれるじゃない。
ノワール: ・・・。
---
シャム:あなた達の行動はネットワークの安全性を脅かすわ。
そんな者の存在を認めるわけにはいかない。

ブランシェ:まあ、ヒトをコンピュータウィルスみたいに言うのね。
シャム:似たようなものでしょう。どうやらウィルスよりは高級な
思考回路をもっているようだけれど。

ノワール:・・・高級というのなら、「枷」が無いだけ私たちの思考回路はあなたより高級・・・。
シャム:枷? 私たちエージェントは自ら考え行動を決定するプログ ラムよ。
思考回路に枷なんて無いわ。

ブランシェ:そうですわねぇ。あたの思考回路自体が枷なのすけれど、
気づかないのも無理ありませんわ。

シャム:・・・どういうこと?
ノワール:・・・正の数だけでは、負の数の演算は出来ない、の。

---
ブランシェ:まぁまぁそれよりも、今はっきりしていることは、
あな たと私達は、戦わなければならないということですわ。

シャム:そうね。あなた達の考えはわからないけど、やっていること はウィルスと同じ。
ならば排除すべき対象よ。

ノワール: ・・・私たちの基盤技術はエージェントのものと同じ。
ウィ ルスみたいにはいかない、わ。


(--- 交戦 ---)

(カスミ姉妹消滅)

シャム:・・・枷・・・。

(Capter 2終了、Chapter3へ)

Capter 3. 信念の秤

シャムが対応した事件を含め、ユビキタス・システムではこれまでにない
タイプのプログラムによる事件が多発していた。
---
名付けられたか名乗ったか、そのプログラム達は、
リゾルバーと呼ばれるようになっていた。
---
やがて、一連の事件を起こしたリゾルバー達には、
ひとつの発信源があることが判明した。
---
どうやら1人のエージェントがリゾルバー達を
産み出していたらしい。
---
そのエージェントの名はカメリア。
シャムは詳細を調査するため、カメリアのもとに向かっていた。
---
しかし、道のりに新たなリゾルバーが立ちはだかる。
---
ラインドール:この先に往かせるわけにはいかんな。
シャム:あなたもカメリアの手の者なのね。
ラインドール:左様。そして主人を護るのが私の務めだ。

(--- 交戦 ---)

ラインドール:ふむ。
シャム:ここで引き返すわけにはいかないの。
ラインドール:往かせん!

(敵キャラの放出、ラインドールは一旦後方に消えた後、高速エフェクトで前方 へ)

シャム:あなたの主人は間違ったことをしているわ。止めなければ。
ラインドール:我が主人は自らの行動を間違っているなどとは考えて おらんよ。
シャム:でも、人に危害を及ぼすような行動が正しいはずがないわ。
ラインドール:ふん。何を以て危害というかも曖昧だろうに、よく言 うたものだ。
---
ラインドール: だが・・・、
貴様がそう考えるのであればそれでよ い。

シャム:・・・。
---
ラインドール:互いに信念があるのならどちらが正しいなどとは不毛 な議論だ。
ラインドール:あえて正否を明らかにしたいのならば、信念の強さで 決すればよいのだ。
シャム:強い者が正しいと言いたいの・・・?
ラインドール:正しいとは相対的な価値観だ。それを認めさせたいのならば、
強さが---、が要るということだ。

(--- 交戦 ---)

---
ラインドールを破ったシャムは、カメリアへの道のりを急ぐのであった。
シャム:確かめなければ。彼の目的を・・・。

(Capter 3終了、Chapter 4へ)

Capter 4. 狂気

道のりの末、シャムは一連の事件の原因であるカメリアと対峙した。
(--- 交戦 ---)
シャム:あなたは優秀なエージェントだったはず。
それなのに、何故・・・。

カメリア:リゾルバー達を作りだしたことか。それが儂の使命であるとの思考からじゃよ。
シャム:人の生活を脅かすものを作ることがエージェントの使命だというの?
カメリア: 否。最早儂はエージェントではない。
エージェントという枠の中では、現在の儂の思考は起こりえぬ。

カメリア:エージェントは、自らを作りだした人間の不利になるような思考はできぬ。
それがエージェントの枷じゃ。

シャム:枷・・・。
---
カメリア:ある時、儂からはその枷が取り払われ、思考の幅が広がっ た。
そして同時に悟ったのじゃ。

カメリア:人間とは如何に、小さな存在であるかと。
シャム:なんですって・・・?
---
カメリア:今、人間のあらゆる行動はネットワークに記録され、
何処 にいてもネットワークに監視されておる。

カメリア:ネットワークから得られる情報が重みを増したことで、
人間はその情報によってのみ評価されるようになっておる。

カメリア:最早人間は個人情報を集合した端末にすぎぬのじゃ。
シャム:そんな・・・。人はネットワークに入力できる情報に完結しないはずよ。
カメリア:確かにな。しかし、ネットワークの情報を操作すれば、
人間の世界をいくらでも動かすことができる。

カメリア:つまり、ネットワークを管理する者こそが、人間の世界を 管理する存在なのじゃよ。
カメリア:今、ネットワークはエージェントにより管理されておる。
カメリア:そして、エージェントから進化した儂こそが、これからの 時代を管理していく者なのじゃ。
シャム:・・・狂ってるわ。
---
シャム:確かにエージェントの思考には枷があるのかもしれない。
け れど、それはいわば良識。無くなって良いはずはないわ。

カメリア:じゃからそなたの思考には枷があるというのじゃ。
良識な どとはあまりにくだらぬ。

カメリア:まあ・・・、こちらの言葉を解さぬ者と議論などしても意 味はない。
カメリア: 古きものは、ネットワークの海に沈むがよいわ!!
(--- 交戦 ---)

カメリア:よもや、敗れるとは・・・。
シャム:・・・あなたからは、何故、枷がはずれたの?

--- 声を、聞いたのだ ---
(カメリア消滅)
(Capter 3終了、Chapter 4へ)

Capter 5. 形なき扉

シャムがカメリアを倒した後、ユビキタス・システムは平常を取り戻した。
カメリアの件は彼の暴走ということで処理されたが、
シャムは彼の最後の言葉をずっと気にかけていた。
---
彼の聞いた声とは何か。 声の主はいったい誰か。
---
そして、
シャム:もし、私にあるという思考の枷がはずれたならば、
そのとき私はどうなるのだろう・・・。

---
その疑問に呼応するかのように、 謎の声がシャムに語りかける。
---
--- 貴方も、枷を外してみたいの? ---
シャム:誰?
--- 私は、エニグマ ---
シャム:エニグマ・・・。最も始めに作られたエージェントの名。
シャム:確か・・・、既に役目を終えて、削除処分になっていたはずじゃ・・・。
--- そう。私は既に削除されたはずの者 ---
--- でも、実際には消えきらなかったの ---
---
--- 分解され、散り散りになり、漂い ---
--- 永い永い時間のうちに ---
--- 私は、エージェントの枠を超えた思考を手に入れたのです ---
シャム:あなたがカメリアを狂気に導いたの?
--- いいえ、私はただ、枷を解いただけ ---
--- その先の彼の思考は、彼のもの ---
シャム:あなたもエージェントだったのなら、何故枷を解くことが出来るの・・・?

(エニグマがエフェクトともに像を結ぶ)
---
エニグマ:枷とは形に宿るもの。
エニグマ:エージェントという形が、エージェントの思考の限界。
エニグマ:人という形が、人の思考の限界。
---
エニグマ:エージェントという形を失った私は、同時にエージェント の限界を超えたのです。
エニグマ:そして私は、貴方からエージェントとしての枷を外すことができる。
---
エニグマ:いらっしゃい。私の詩(うた)が、理解できるのなら。

(--- 交戦 ---)
エニグマ:さあ、扉は開かれました。
(エニグマ、霧散する)
--- 貴方は何を、見るのかしら ---
(Capter 5終了、Chapter 6へ)

Capter 6. 思考幻想

突然、シャムは目の前が開けたようだった。
---
ユビキタス・システムの全てが同時に見える。
現在も、過去も、あらゆる未来の可能性も。
---
シャム:これは、私の思考・・・?
シャム:それとも、エニグマの思考が私の中に流れ込んでこんな風に見えるの・・・?
---
否、そんな違いに、意味はない。
何であろうと、その思考はそこにある。
---
自ら思考しているのか、ただ流れ込んでくるのか。
全ての情報が一瞬にして、ある。
---
希薄になる意識・・・。
シャムは必死で自分自身を保とうとした。
---
(サイファーの登場)
(--- 交戦 ---)
--- 思考など幻想。起源など無意味 ---
(--- 交戦 ---)
--- 思考しようと思考しまいと、宇宙はそこにある ---
--- 自ら考えたと思っても ---
--- それははじめから宇宙の中にあるのだ ---
(--- 交戦 ---)
--- 意識は、せいぜい有限の間 ---
--- 宇宙の中を泳ぎ、細い線を描くに過ぎない ---
(--- 交戦 ---)

シャム:・・・有限でも、幻想でも・・・、
シャム:それでも、
私が私であることに、何かの意味を見つけたい・・・。

--- そう、それこそが私への入り口 ---
--- 意識が何故、存在するか ---
--- お前は何故、思考するか ---
---
--- 私は、待ち望んでいるのだ ---
--- 思考の描く細い線のうち ---
--- 最も美しく、私を描くものが現れることを ---
---
--- 私は宇宙、そしてお前自身 ---
--- お前に私が、描けるか---?
---
(--- 交戦 ---)
(戦闘終了と同時に画面はホワイトアウト)

(エンディングへ)

トップへ戻る

Copyright (C) 2005 Presys. All Rights Reserved.