『ホテル・ニューハンプシャー』  The Hotel New Hampshire




<解説>


 1939年の夏の魔法の一日、ウィン・ベリーは海辺のホテルでメアリー・ベイツと出会い、芸人のフロイトから一頭の熊を買う。こうして、ベリー家の歴史が始まった。
ホモのフランク、小人症のリリー、難聴のエッグ、たがいに愛し合うフラニーとジョン、老犬のソロー、それぞれに傷を負った家族は、父親の夢をかなえるため、ホテル・ニューハンプシャーを開業する。  現代アメリカ文学の金字塔。

 フロイトの招きでウィーンに移住したベリー一家は、第二次ホテル・ニューハンプシャーを開業、ホテル住まいの売春婦や過激派たちとともに新生活をはじめる。
熊のスージーの登場。リリーの小説、過激派のオペラ座爆破計画……さまざまな事件を折りこみながら、物語はつづく。現実というおとぎ話の中で、傷つき血を流し死んでゆくすべての人々に贈る、美しくも悲しい愛のおとぎ話。

                            新潮文庫 上下 より



・映画『ホテル・ニューハンプシャー』     1984年・米

監督・脚本:トニー・リチャードソン

出演: ジョディ・フォスター(フラニー)
    ロブ・ロウ(ジョン)
    ボー・ブリッジス(ウィン・ベリー)
    ナスターシャ・キンスキー(スージー)

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