『サーカスの息子』  A Son of the Circus



<解説>



 いつも小人に引き戻されてきたのだった―          象のしたことは元に戻せないんだ―。
 サーカスへ、そしてインドへ。


 カナダで整形外科医として成功しているダルワラは        連続娼婦殺人犯は、
 ボンベイ生まれのインド人。                      とうとうダルワラとダーの間近にまで迫ってきた!
 数年に一度故郷に戻り                         犯人はいったい何者で、狙いは何なのか。
 サーカスの小人の血を集めている。                 事の真相は、二十年前のゴアの海岸まで遡る。
 彼のもうひとつの顔は、                         ダルワラは、張形とともに旅していたヒッピー娘を
 人気アクション映画『ダー警部』シリーズの覆面脚本家。     助けるが、彼女こそ犯人のゼナナ―女装の売春婦を
 演じるのは息子同然のジョン・Dだが、                唯一目撃していたのだ。
 憎々しげな役柄と同一視され                     ダルワラやダー、そして担当刑事の記憶の糸を
 ボンベイ中の憎悪を集めている。                   繋ぎあわせていくうちに、
 しかも、売春街では娼婦を殺して                   意外な人物が浮かび上がってくる。
 腹に象の絵を残すという、                       犯人逮捕は出来るのか…。
 映画を真似た殺人事件まで起きる始末。              そんな折り、ダーと生き別れとなった双子の片割れが
 ふたりは犯人探しに乗り出すのだが…。               アメリカからやってくる。
                                        神父見習いの生真面目な宣教師マーティンが、
                                        とんでもない騒動を次々に起こして―。

                      
                                                新潮社 john irving collection より
                                           


※WEB新潮立ち読みコーナーにて『サーカスの息子』の冒頭部を読むことが出来ます。
 未読の方、ぜひ参考にして下さいね。新潮社に感謝!  こちらから


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