アルバムレビュー

<masaganさん(男性:兵庫県)>

 ジャーニーのアルバムの中で最も売れたアルバムがこのエスケイプです。この中には80年代を代表する名曲「Open Arms」を含んでいます。全10曲、どれもすばらしく完成されていて、まさに「ジャーニーらしさ」の究極に姿がここに表現されています。すべてが名曲と言っても過言ではありません。その中のいくつかの曲を紹介します。

 1曲目を飾るにふさわしいジャーニーの代表曲「Don't Stop Believin'」。ジョナサンのキーボードからはじまり、スティーヴの力強い声。からんでくるニールのギター。ドラムが参加して曲は次第に盛り上がっていきます。ハイライトはやはりニールのギターソロとそれに続くサビのコーラスです。自然にジャーニーのサウンドが作り出す世界へと引き込まれてしまいます。曲が完全にフェードアウトしてしまった後、ペリーの澄み切ったハイトーンのメロディーを追いつづけている自分に気づきます。素晴らしい歌です。この歌を聴くと、沈んだ心がまるで嵐が去った後のように晴れ上がってくるから不思議です。

 3曲目の「Who's Crying Now」。エスケイプからのファーストシングルとして選ばれた曲です。ペリーの程よく押さえられた、切ないヴォーカルがたまりません。後半のニールのソロは素晴らしいメロディーで、この人の代表作といって良いほどのソロではないでしょうか。泣かせます。

 4曲目「Keep On Runnin'」6曲目「Escape」最近ではあまり聞かれなくなった、ドライブ感たっぷりの曲です。こんな曲はとれも晴れた日にドライブしながら聴くと最高に気分がよくなります。サビではいっしょに歌いましょう。

 9曲目「Mother, Father」初めて聴いたときの衝撃が今も忘れません。まるで組曲のように劇的な展開を見せます。バンドとして各メンバーの力量、ふところの深さを感じますね。特にペリーの鬼気迫るようなヴォーカル・パフォーマンスによって、この曲の創り出す世界へと引き込まれてしまいそうになります。個人的に大好きな曲です。

 5曲目「Still They Ride」そしてラストの「Open Arms」。「Open Arms」の大ヒット以来、ジャーニーと良く似たバンドがバラードのヒット曲を作るようになってきたのです。でも、本物にはかないません。何度聴いても感涙もの。ペリーの済んだハイトーンヴォーカル、こころの中にそっと入り込んでくるメロディー、感動的なギターソロ。これが、ジャーニーのバラードです。


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