アスペらしくアスペを生きる、ひとつの試み

これから、ひとつの試みを始めてみようと思います。それは、自分の抱えている困難の原因が、アスペルガー症候群という「自閉症」のひとつのタイプだと知った人が、「では、どうすれば良いか」ということです。

とはいえ、まだ始まったばかりですから、まだ提案に過ぎません。これから試行錯誤を繰り返しながら、だんだんに出来あがって行くでしょう。もっとも、人の人生に結論を求めること自体がオカシイことなので、「永遠の実験になるだろう」と、作者である旅人は予想しています。

また、アスペルガー症候群や自閉症らしいところがなくても、あってもごく一部だとしても、ここでは何の気兼ねもなくアスペと呼ばせていただきます。(もっとも、今までもそうでしたが…。)

アスペの"これから"を考えるとは、まさに、社会性の欠陥を抱えた人が「社会とどう折り合いをつけていくか」ということではないでしょうか? よく、「誰にでも"とりえ"がある」と言います。実際に、逆境をバネにして成功を収めた例は、数知れず…。しかし、どんな人でも欠点を長所に変えることが出来るというわけではありません。欠点は欠点のまま、素直に認めなければならない場面もあるし、素直に認めたほうが良い場合もあるでしょう。

自閉性の障害と一口に言っても、どこに重点があるかによって、抱えている問題は異なっているように思います。仮に、「自閉症」の診断基準を逆手にとって、人と係われない原因を、以下のように分けてみます。

  1. 社会的相互作用:身体的な感覚などの困難。
  2. コミュニケーション:言葉・身振り・表情など、意味の伝達の困難。
  3. 想像力:自分以外の人を、連続した像として統合できない。

 

提案その1:アスペを自覚する。

1.社会的相互作用の困難

2.コミュニケーションの困難

3.想像力の困難

 

提案その2:上記のことを指摘された時に、腹を立てない。

自分がそういうものだと解っていれば、指摘された時に腹が立たなくなる!? かな…。

提案その3:今日の自分のアスペ度をチェックしてみる。

今まで、アスペ的な行動や発言をする度に、「また、やってしまった」「自分はダメだ」と思ってきた。けれど、逆に、「自分のアスペ度は100点満点だった!」と、笑い飛ばせるかな!? 

ただ、「ちゃんとしよう!」「人に好かれよう!」「こうしなければ・ああしなければ」と思わなくなったら、緊張しなくなってすごく自然になった。人と話す時に楽になったし、仕事でも何でも、余計な精神的エネルギーを消費しなくて済むようになった。これは、私の経験。しかし、手を抜くわけではない、気負わないだけ。念のため。

提案その4:公私を分ける。

人とのおつき合いの時間と、自分を取り戻すプライベートの時間を分ける。思いっきりアスペでいる時間がないと、息が詰まってしまう。余裕ができれば、何とかなりそうな部分から打解策が見えて来るかな!?

提案その5:誰かに話す。

と言っても、世の中に対して「自分はアスペです!」と宣言するわけじゃない。それはやっぱり勇気がいるし、言って良い人と悪い人がいる。言っても大丈夫な人を探して、思いっきりしゃべりまくろう。いつまでも、ネコやイヌが相手では、つまらない!?

でも、やっぱり、ニンゲンは、コワイ、かな…?

 


           

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