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お名前: 管理人
投稿者 : pengin_ 投稿日時 : 2003/08/22 10:22
【新しい障害概念への理解を!】
身体的な問題があって仕事をするのに支障がある・知的発達や言葉の遅れのためにで
きることが限られている・身体や精神の病気のために仕事ができない、といった従来の
概念とは違った障害を障害と認めることが、始めの一歩です。その障害は、「個性」と
見ようと思えば、見ることができるものかもしれません。障害と言われることに抵抗が
ある人もいるかもしれません。
だったら、「障害」という概念そのものを変えてください! 「障害」があるという
のは、○○ができないとか劣っているということではないのです。標準とされているや
り方ではその能力を発揮できないだけで、それぞれの障害に合わせた方法を用いればで
きることがたくさんあるということなのです。今のところ、それを「障害の克服」と言
っていることが多いようですが、実は「元々できるのに、今までその方法を知らなかっ
た・手段がなかっただけ」のことがかなりあるのではないでしょうか?(従来から認め
られている障害でも、事情はまったく一緒だと思います。)
そして、「障害」というと何か特別なものという思い込みは、やめてください! 誰
だって、障害を持つ可能性は等しく持っているのですから。そうすれば、何かを作って
あげて、何かをしてあげなければならない哀れむべき人ではなくなるはずです。みな、
明日はわが身なのです。
その新しい障害概念には、次のようなものがあります。(注:病気でそうなるのでは
ありません。)
特定のことだけができない、または、特定のことだけができる。
感覚的なのめり込みや考え方ののめり込みがあって、しばしば現実的な活動がストップ
してしまう。
特定の感覚や考え方に強くこだわって、強迫的になることがある。
空間のとらえ方が人と違う。
身体的な脆弱性と耐性の低さ・不器用といった問題がある。
必要なことを意識したり、注意を向けることができない。
人とは違うかかわり方をしていて、人とは違う形態で参加している。
自分の外見に配慮ができない。
人のやっている行動の意味がわからない。
能力的な偏りがあるといっても、偏って優れている場合にはギフテッドと呼ばれて、
特殊な才能と評価されるでしょう。これは、サヴァンと共に、前面に出されます。しか
し、その特殊な才能を持っているのは、この障害を持つ人のうちのほんの一握りにすぎ
ません。
また、この障害を持つ人のすべてに、特別な施設を作ったり特別な人員を配置したり
する必要もありません。ほんのちょっとした工夫と、本人自身の自覚によって、うまく
いくことだってあります。
工夫と自覚のどちらか一方しかないと、うまくかみ合わなくて、周囲の人か本人のど
ちらかに心理的な負担を強いることになってしまいます。両方がほんのちょっとずつ負
担して、両方が楽になるのが一番いいのではないでしょうか?
[2004/05/10 13:15:21]
お名前: 管理人
投稿者 : pengin_ 投稿日時 : 2003/08/21 18:13
※個人的な教訓。
【かつて:就労しなかった頃のことから】
仕事そのものができないわけではなかったのに、就労しようとしなかったのは、やりた
いもの(音楽や思想的なもの)とやりたくないもの(おしゃれ・化粧・ハイヒール・性役割
を果たすこと・会社が求める社会人になること)への「こだわり」があったからです。
テレビで報道されるような、「リクルートスタイルで固めて企業を回る」という就職方
法しかないと思い込んでいたので、上記の理由から、就職するか社会に出ることを拒絶
するかのどちらかしか選択肢がないと、思ってしまっていました。
かといって、行けないこともなかったはずの上級の学校に進学しなかったのは、視覚過
敏のために身体的に不快になったり目が痛くなっていたことを知らなかったし、サング
ラスをかければよいことも知らなかったために、学校にいられなくなってしまったから
でした。
教職課程を取らなかったのは、自分が一対一でなら人とかかわれるけれど、二人以上に
なるとかかわれなくなってしまうことを知っていたからでした。
⇒自分自身の障害がどんなものか分かっていれば、解決できることもあったはずでし
た。
⇒社会との橋渡しをする人がいれば、解決できることもあったはずでした。
【かつて:就労していた時のことから】
職種はサービス業でしたが、事務職としての採用で、配属された職場はカウンターに囲
まれていたり金庫室の中だったりしていたために、落ち着いていられました。
積極奇異型で、自分の仕事が一段落すると、人に話をしてしまいました。といっても、
一方的にベラベラしゃべっていただけでしたが、話を聞いてくれる人は友だちだと思い
込んでいました。実際は、友だちでもなんでもなく、ただ迷惑をかけていただけでし
た。
強制参加のレクリエーションや組合活動は、苦痛なだけでした。
単に事務処理をしているだけの内はよかったのですが、営利を求める企業である以上、
ただ事務をしているだけでなく経済観念や経営的な考え方が求められるようになると全
く理解できず、自分に合っていないことに気づきました。
精神的にも身体的にもものすごく無理をしていたことに全く気づかずにいて、最終的に
は強引に自分からやめることになってしまいました。
⇒積極奇異型だと、明るいし、言いたいことは言えるし、友だちもいる、とみられてし
まいますが、実際は問題山積の自閉症です。自閉症に見えないことが、障害を重くして
しまうのです。
⇒昇進・昇級が、不幸の元になることがあります。一サラリーマンでいた方が、安全で
す。
【現在:パソコンを使用しての在宅ワーク】
障害の特性を知ること、それによって生じる不都合を最小限に減らし、優れている面
を最大限に活かす。就労形態・仕事内容など、自分に合っていて負担の少ないものを選
ぶ。これに尽きます。
支援するというのは、「これをしてあげる」「これをしなさい」と言う事ではなく、
まず「選択肢はたくさんある」と教えてくれて、「間違った選択を避けるように、仮に
選択を誤っても、やり直せる」ように助けてくれることだと思います。
就労する前にも、就労後にも、きっと一生に渡って、必要でしょう。
[2004/05/10 13:14:37]
お名前: 管理人
投稿者 : pengin_ 投稿日時 : 2003/08/21 10:44
世の中には、教えたり努力をすれば身につくものではない、克服できない困難を持っ
た人がいて、単なる個性としては片付けられない障害であると認められている人がいま
す。また、ある程度は学習が可能で、適切な対応を受けられれば表立った困難がかなり
軽減できる人もいます。中には、精神的な支えとなる人に出会うことが必要な人もいま
す。
しかし、せっかく療育の段階でできる限りのことをしたとしても、サポートを引き継
ぐ人がいなければ、その次の段階に行けません。学習能力があったとしても、一度教え
ればいいというものではないのです。精神的な支えになる人や友人がいても、出会いの
場は誰かが設定しなければならないのです。
このような人たちがいることが衆知のものになり、一人一人が分かってさえいれば、
特別な予算を取ったり人員を配置したりしなくても解決することが、かなりあります。
今、特別な支援制度を作るように要請し、実際に法制化しようとしているのは、“誰も
が知っている・当たり前のこと”にするためで、“ごく自然に・ここにいられる(また
は、ここにはいなくてよい)”ようになるための動きであることを願っています。
[2004/05/10 13:13:54]
お名前: 管理人
投稿者 : pengin_ (元のメッセージ) 投稿日時 : 2003/08/19 22:56
まず、「自分にはどういう困難(どうしてもできないこと)があって、自分でも気がつか
ないので、こうして欲しい。」と言えるようにして欲しいです。
・・・「自分自身が自分の困難を知っていて、その困難によって引き起こされる不都合
も分かっていて、指摘されたときに素直に応じる。」という観点からすれば、療育の課
題ですが、本人がこれを言っても、受け容れられるか?となると、社会の側の問題にな
ります。
例えば、スーパーで仕事をするのに、「身体感覚が希薄だったり、人に注意が向かなか
ったりして、お客さんの邪魔をしてしまうことがある。」という困難があったとしま
す。店の人に、「そのような行動をしていたら、教えてください。」と言えて、お客さ
んに対しては、「私は周りの人に気がつかないでいることがあります。その時は、「○
○○」と声をかけてください。」と書いたものを身につけることができたなら、その困
難は障害にならなくなるのではないでしょうか?
それから、職場や業務内容が合わないことが分かったら、その時点で次の就職先を斡旋
するようにして欲しいです!
・・・何とかして頑張らせた結果、病気になってしまうのを見ているのはつらいもので
す。
怠けているわけではないので、うまくできないことをとがめたからといって、きちんと
できるようにもなりません。
人事を担当するのなら、その仕事に適性がないことを見切るよりも、どんな仕事ならで
きるか見抜くようにした方が、お互いのためになるのではないでしょうか?
職に就いてみて、うまく行かなかったらまたゼロに戻り、就職情報誌と職安からスター
トするよりも、「ダメだったこと」も蓄積して(←否定的な意味であってはいけません)
次へと繋げていくシステムか、コーディネーターのような人がいたら、良いと思いま
す。
[2004/05/10 13:13:14]
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