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お名前： 一角獣
個人的主観的に「ＰＴＳＤ」に関する話題を持ち込んだ者として、客観的な情報源と思われるところにリンクをして去りたいと思います。
http://www.so-net.ne.jp/vivre/kokoro/ptsd0.html
このページからのリンクですが以下も。
http://www.so-net.ne.jp/vivre/kokoro/ptsd0c.html
http://www.so-net.ne.jp/vivre/kokoro/ptsdlib.html
[2001年7月26日 20時26分34秒]
お名前： 一角獣
う〜〜〜ん。また気づいてしまった。終わらなくてすみません。
その私の最近の例というのが、言語レベルのコミュニケーション場面でのことだったから、
まだ意味付けの修正がしやすかったのですが。
これが非言語レベルの意図せざるコミュニケーションサイン（態度、雰囲気、視線等々）だと、
また厄介かもしれません。
とにかく当事者でないとわからない次元のことであろうと思いますので、
私の１６日のの投稿文中 ”『日記』を読んで思っていたり”にかかる部分は
削除訂正とさせていただきます。お騒がせしました。
[2001年6月18日 14時37分12秒]
お名前： 一角獣
う〜ん。また悩むところですが…「私の場合」補足。
↓「かなりの悲嘆を引き起こす」、というおおまかな範疇であることは
フラッシュバックという刺激によって悲嘆という生理的反射が起こっているから分かる訳ですが、
（平たく言うとフラッシュバックしたと思ったらいきなり泣いている）
私の最近の例では、そこから「〜が〜だから悲しい」が言語化＝抽出されたところ
過去に「〜が〜で悲しかった」という原型があることに思い至り、
その再演として体験されたことが分ったので、原型に類似していただけだった、と了解した。
場面としては再演には違いないが、そこに到る経緯は
理性で「些細なこと」と納得できるものだったので
その一件に関しては今後フラッシュバックすることは無いでしょう。
そういう意味で、状況説明がついて良かった場合だったのでした。
しかし本当に同じパターンだった場合、言語化した上でさらに意味付けを変えないと
ずっと活性されるでしょう。
（↑それってやっぱり外傷というモノかもしれマセン。原型が賦活剤であるということは。
「私の」脳はこういうことが起こりやすいものと思われます。）
[2001年6月18日 14時19分7秒]
お名前： 一角獣
似て非なる症状をもつ病名不確かな病人として出没させて頂いた私ですが
これをもちまして本当に最後にしようと思います。
考える契機と場を与えて下さった管理人さんに感謝しております。
しかしまた混乱を招く私の失言のあれこれがあったであろうと思います。
一度発信してしまった以上、気のついたところを補足訂正するくらいしかできないのですが。
最後にいくつか。
>激烈な恐怖以外にも些細なこと⇒激烈な恐怖に比べれば些細なこと と言うべきでした。
私のスケールで物を言うと、後から「あ。」と思うことばかり。
「頻繁に起こっていたら、如何に負担であろうか」と言うのも、書いた時点で想起していた例が
自分にとって「かなりの悲嘆を引き起こす」カテゴリに分類されるパターンだった為。
>理由は自分の内にあるものです。原因は外にあっても。
>そこに怒りがあることが確認できれば、もういい
これも認知療法の裏面のようなことを言っていますな。
あくまでも「私」に関して「私の文脈」で語られる限り整合性のあることを説明した文章です。
こちらの掲示板での投稿を通して、
私は自分の病理を曝け出し、それを改めて回収する過程で自分を語る言葉を得てきました。
「同じようだけれど違う」それが最初からの出発点です。
私のログをご覧になる方は、どうぞその点に御留意下さい。
私は非・自閉症であり、児童期に原因のあるＰＴＳＤと診断された人間です。
（しかしまたＰＴＳＤという病気の概念自体、専門の分野でも色々な議論のある現状であるようです。
とも書いておきましょう。）
”「自己」という心理学的構造体は、自己身体像と内面化された他者像とそして本人に
〈自分は整合性があり目的を持った存在である〉という感覚を与えてくれている
さまざまの価値と理想から成るものである。”
という一文を書籍の中に見つけたのだけれど。
〈自分は整合性があり目的を持った存在である〉ことの確認作業をしたことになるのかな。
こちらでの活動も含め試行錯誤の結果、少なくとも治療関係においては、
なんらかの必然のある私の現在の病態であることのコンセンサスは得られました。
私にとって貴重な機会でした。ありがとうございました。＞管理人様
[2001年6月18日 13時31分3秒]
お名前： 一角獣
↓「心理的なひっかかり」って表現適当で無かったかも？
「主体として未処理」と表現したのは
「同種のパターンとして想起されるらしいものの、その収まるカテゴリに名前がついていない」、
そしてそういう意味で
主観的に表現すると「心理的にひっかかっているらしい」という意味合いのつもりでしたが。
私はどーしても不安感や鬱に直結してしまうようなフラッシュバックエピソードに
気をとられてしまうのでした。それで２つ下のような〆になってしまいます。
すみません。＞管理人さん
私の個人色を稀釈できるといいなぁと願いつつ、
ＰＴＳＤにかかわりなく中立的な記憶に関する記述として再度引いてみます。
”記憶が能動的で建設的な過程であり、
想起はその時点での心的図式に依存していることは今では常識になっている。
心の図式とは
「どんなふさわしい有機的反応においてもつねに活動していなくてはならないような、
過去の反応あるいは過去の体験の能動的組織体」である。
このように心は二つの逆説的な活動に携わっている。
一方で、心は図式を作り、すべての新しい体験をその既存の概念に当てはめようとする。
また、それと同時に、
心はものごとをまとめあげる新しい方法、新しいカテゴリーをつねに模索しているのである。
新しい体験は、以前の図式に参照されてのみ、理解されうる。
ある出来事が起きた時に、優勢な特定の内的・外的状態が以前のどの意味図式を活性化するのか
に影響する。”
[2001年6月18日 10時37分18秒]
お名前： 一角獣
封印する去る終わると言いながらまだ居る私でございます。
「怒り」（に限らないけれど）の表出が少ない、抑制が強いと言われている、
などと書いてあると、実は相当怒りがあるかのように読み取られていたのかしら。
「人が怖い」であっても「対人恐怖症」とは違うので
接すること自体が負担でも社会生活の個々の場面で人に臆することは無い。
「怒り」にしても時にカチンとは来るものの、すぐに自己観察自己分析に移ってしまう。
「怒っている」のは自分なので理由は自分の内にあるものです。原因は外にあっても。
いずれにしても感情の動きは観察すべきものであるほどに違和感のようです。（やはり平板？）
下の方に書いたこと、「アナタが来てくれるわけでなし」と書いた通り、
私は当事者である主治医を念頭に書いていたので
第三者にわかるような脈絡は無視されているのですが。
「抑制し過ぎて無理があるのでは？」というのは
その時点での医師の診立ての不十分であった点でそれこそが私の歯がゆさであったようです。
私の病気が怒って済む種類のものならとっくに怒っていますから。怒ること自体は私は恐れてはいない。
また私が「抑制できなくて破綻したら困る」のは
「怒り」のことでなく治療者に失望して落ち込む先の「激鬱と絶望」のことでございます。
治療関係にある場合、期待していない相手には「怒り」は出てきませんから
絶望に直行しないように怒りに着目することも必要で、だから感情に正直に怒りの表出も妨げない。
でも「そこに怒りがある」ことが確認できればもういいんです。
下に書いた独り言自体、その確認のために書いていたらしいです。
そして限られた診察時間は大事にしたい。だから「無駄に怒ってなど居られない」
何が齟齬であったのか、今後はどうしたらいいのか、目標はまだその先にあるものですから。
現実的判断ということですね。
時は建設である。（←バレリ−の言ったことらしい）
[2001年6月16日 19時53分5秒]
お名前： 一角獣
これから書くことは、私のすべきことでもなく、解釈が違うのかもしれないけれど。
こうしてみると（←”質問がある時は・・・”に書いたことを受けています）
「自閉症のある側面がＰＴＳＤ的」と言われるのも、
理解の手助けの為に類似対照を求めるのなら、
他の場合よりはＰＴＳＤの場合に近い、とは言えるかもしれないし、
「特定の対象（幼児の時の愛の対象である母親）に固着したトラウマ」という通念で解釈され得ない、
という点では私個人の状況と似ているようです。
そして「ＰＴＳＤ的ということとＰＴＳＤ"である"ということとは、全く違う」のも妥当だと思います。
自閉症の場合には、ＰＴＳＤのように「恐怖」にのみ特化した反応とは限らないであろうからです。
また私の場合のような「病的な恐怖感」の存在もないでしょう。
しかしまた重要なことは、その言動の意味と必然性を十分に理解されるということであり
自閉症の人にとってのフラッシュバックがどのようなインパクトのある感覚体験であるかは
非自閉症者には体験しようの無いことであろうから、
その理解の為にはＰＴＳＤを参照してもらうことも有効であるかもしれません。
ＰＴＳＤのフラッシュバックが幻覚や妄想でないことは周知の事実のようですから。
”ほとんどすべての記憶はたえず再処理され、再カテゴリー化されることによって、変化しうる。
....では、ときに記憶が統合を免れ、それどころか「固定」されて、
さらなる変化に抵抗するのはどのようにだろうか？
動物実験が示しているのは、いったん記憶路が強烈なストレス状況下で活性化されると
その後につづく高い強度の刺激は選択的に同じ経路を辿って、
似たような状況下で貯えられた記憶を活性化する。
人間にも動物と同じようなことが言える。
最初の状況に似た状況に置かれた時のトラウマ記憶の反復的、固定的、
侵入的再体験の中心にあるのは、
自律神経系の強烈な覚醒亢進の中で形成されたニューロン結合の長期潜在化である。”
（『トラウマへの探究』第９章侵入する過去―記憶の柔軟性とトラウマの刻印）
私も激烈な恐怖以外にも些細なことが「フラッシュバック」することがあります。
（もう「そういう記憶の格納をする脳」になっているのかも？）
そこには主体的な認知加工がいっさい施されていない。主体として未処理だからこそ再生される。
事後に過去の出来事として思い出すのではなく、まさに自動的でもあるかのように脳が再生中なのです。
一言や一場面がその瞬間の心理的な「引っかかり」と共にいきなり再生される。
それが頻繁に起こっていたら、それはそれで如何に負担であろうか、と思ってしまう。
もしもその再生が契機になって、情報として未処理であったものが処理される機会となり得るのであれば、
状況を読み取り補助説明をしてあげるなど周囲が理解して手助けしてあげられると理想的かも。
と、私は『日記』を読んで思っていたり。
[2001年6月16日 10時8分52秒]
お名前： 一角獣
あ。いいんですぅ。お気を使わせてしまって申し訳ない。＞管理人さん
私が病名の識別に妙に過敏なんです。
私が、以前いろいろな症状を抱えるＡＣを自認する方たちとミーティングで同席する機会があって、
それに比して分かりやすい症状が沈静していた私は病気としては軽い方？ とか思っていたのですが、
医師に病識の無さを懸念され、あなたは重い、と言われ続けて、最近ようやく診断を受け入れた始末なので。
まあしかし戦闘参加帰還兵に発症される病気として概念ができてきた病気としての「ＰＴＳＤ」なら
確かに重いかも？ と納得させている最中なので、迷走しております。
以前から言っていたとおり、私のその診断はしかしそれで状態を説明しきれないという意味で「暫定」ですし、
その私が事件に触発されて「ＰＴＳＤの人間」として発言してしまうと、却って混乱や誤解を招くと思いますので、名札にしないことにしたのです。
最近掲示板に甘えて自分の投稿が愚痴っぽいので初心にかえって反省する機会にもしようかと。
[2001年6月15日 8時59分42秒]
お名前： ペンギン
そうでした。一つ大事なことを書き忘れていました。
番組では、ＰＴＳＤとは紹介されていませんでした。
ただ、ちょっと最近ＰＴＳＤ関係の話題が多かったと、番組中に使われた用語（心の傷というような表現）
から、そう思い込んでしまいました。・・・直前に見たことが、頭にこびりついしまうため。
書いてしまった後になって、そういえばテレビ朝日の朝のワイドショーの相談室によく登場する、ＡＣ
（アダルトチルドレン）に近かったかもしれない？と思ったりもしました。
それと、最近の国内の「自閉症」研究者が、「自閉症」の或る側面がＰＴＳＤ"的である"という発想をよく
しています。が、それとＰＴＳＤ"である"ということとは、全く違うものだと常々思っていたので、その
ことを書きたかったというのが本当のところでした。ごめんなさい。
[2001年6月15日 7時53分46秒]
お名前： 一角獣
しかし書いてみるものですね。ひとつ分った。ということで一行補足を。
私の人間がキライと言うのは、蛇がキライ、とか、蜘蛛がキライ、というのと同じレベルのようですね。
[2001年6月15日 7時5分57秒]
お名前： 一角獣
その分野の専門の研究が進んでいて「触覚過敏」「聴覚過敏」などの表現が
生理的反応や状態の特徴を表す客観的な語として用意されている場合と比較すると、
ただ主観的に表す表現としてしか持ち得ずに、それらに対して
「人間が嫌い」「人間が許せない」などと言うしかなかった人間の場合は、
さぞかし誤解されていることでしょう。
自分自身、ずっと何気なく言葉を使っていましたが、
「あなたほど人間を怖がる人はいない」と医師から言われて、
ああそうだったのか、嫌いというよりは怖いのか、と思ったのはつい最近。
私もまた、ただし書きを明示した上で投稿すべきだったのかもしれませんね。
「字面だけで普通の意味で解釈されると、誤解を招くかもしれません」と。
もっとも私の場合は一個人でありなんらかの立場に立っているわけでもなく
「一角獣」という記号として自分の作業の材料とする為にここに存在してきただけなので、
ここに書いていることを恣意的に解釈され誤解があったとしても、それは私の問題ではなく、
その人自身の問題の投影でしかないであろうと思いますが。
いずれにしても潮時であるかもしれません。
私自身、管理人さんの掲示板の設置目的に反する言動でその意図の邪魔をしてきたのではないか、
という危惧が少なからずありますし。
これまで場をお借りしたことに感謝して終わろうかな、と思っています。
[2001年6月15日 6時35分16秒]
お名前： 一角獣
ワカリマシタ。
��
私は「主治医としか文化を共有できない」人間で、しかもまだ先方は入門篇であるらしい。
というのが適当な表現か。
[2001年6月14日 20時4分54秒]
お名前： 一角獣
あら？ 私はそこに反応して引っ掛かっているのかな？
私が診察の為の空間確保にこだわるのは、聖域として場を確保しないと
緊張とロボットとしての対人装備が解けないためと
人間不信の故でしょう。プライバシーにウルサイだけなんですな。
まあやはり生理的に人間の気配に侵食されやすい、というのが一番の理由かな。
診察室が聖域でないと小春ちゃんモードになれないんですぅ。とか。（←でも当たってる）
[2001年6月14日 19時59分16秒]
お名前： 一角獣
ああ。当然、私の「心的外傷」は「親の心無い一言」とかではありませんが。
私の場合「自分と同じ体験を持つ仲間」というものはあり得ないでしょう。
記憶にある分の外傷体験としては類似の犯罪に分類される体験をした人は他にもいるかもしれないが、
その後の病状の表出や闘病過程が「私と同じ」人はいないだろうことは治療過程で得た確信で、
それこそが私のアイデンティティです。そこで自分を買っている。
私自身はトラウマのツラさに負けてよそで言えないような疚しいことは何もしていないので、
罪悪感のために内々で聞いてもらいたいことも無い。
[2001年6月14日 19時49分34秒]
お名前： 一角獣
ＰＴＳＤという診断がついても、
それによって私はむしろ実態を歪曲されるか否定される可能性の多い現実であるらしいので
私がこちらで便宜上付けていた「ＰＴＳＤと診断されている私」という名札を以後は外しますね。
最近の事件の報道などから「心的外傷」の一般の取り扱いに違和感を受けた結果でもあり、
あくまでも自分のアイデンティティの障碍になりかねない、という心情的な問題ですから
管理人さんはどうぞお気になさらず。
放送を見ていないのでわからないのですが、そのテレビ番組で紹介されていたのは
どちらかというと「ＡＣ」を自認する人たちによく聞かれるエピソードのように感じました。
私はそういう患者さんの為のグループミーティングが盛んな医療機関の実際を見てきましたし、
主治医もそういう患者さんは診てこられていますが、そういう経験も含めて
ＰＴＳＤと診断した症例は私が初めてであるように仰っていたと思います。
なにが違ったのかな。
ともあれそういうことで仕切り直します。
今後は「初めて宝くじで下２桁が当たった私」とか名乗ってみたりして。（←運が向いてくるよーに）
[2001年6月14日 19時28分15秒]
お名前： 一角獣
『６月の日記』を読んだのですが。＞ ２番目（ＰＴＳＤ）の例
それって「ＰＴＳＤ」なのでしょうか。
番組でそう紹介していたのかな？ という疑問ですが。
もしそれが「ＰＴＳＤ」で通っているのなら、
私はやっぱりＰＴＳＤと診断されていても彼女とは違う病気でスな。
まあ、私は「狭山先生」とも違いますしねぇ。
[2001年6月14日 19時5分4秒]
お名前： 一角獣
まあ。
宝くじを買ってみて、初めて損をしないで済みました。
下二桁（３０００円）が当たっていたので下一桁当選と合わせて３００円のプラスに終わる。
３００円で鬱が緩和されるものではないが、そこはそれ。キモチの問題。（←無理をしてもプラス志向）
しかし最近。
診察に希望を繋ぐどころか、通院が徒労に終わる覚悟をした上でないと診察に行けないというキケンな状況かも。
空間の保証も無いのに時間すら不十分なようだとむしろ精神状態に逆効果なので、
その場合は診察を受けずに帰ってくる、くらいの覚悟で行かないと。（片道２時間だが）
今さら重病宣告だけされても、本当に行き場が無い。治療に適した環境など得られない。
しかし、どこまでも自分にとって最悪の状況に備えて感情調整するしかないらしい。
泣いて騒いで済む赤ん坊じゃないからそれしかないのですけれども。タメイキ。
[2001年6月14日 15時5分41秒]
お名前： 一角獣
一般の関心は学校や警察や行政への現実的具体的な対応を求めているからではないのかな。
確かにワイドショーや新聞や週刊誌や近隣の人と関心や興味や不安や情動的問題を共有して
緩和、消化してしまえるであろう一般多数の成人の「心」の問題は置いておいて、
児童の心理面、発達面での事件後の問題が表出してくる（周囲が気づく）のはもっと後かも。
そういう意味では、日本人のこの方面に対する「意識が低い」のかもしれませんねぇ。
（アメリカなどでは学校での銃の乱射事件なども何度も伝えられていますが）
まあ子どもに必要なことは、当事者として体験したことに関して周囲が何も隠蔽したり歪曲したりせずに
しかし「もう済んだこと終わったこと」として安全を確信させてあげることだと思うのですけれども。
そー言えば。
最近アメリカで大量の死傷者を出した爆弾事件の犯人の死刑を公開するとか実況中継までする、
という話題があったような。
それもわからない。
死刑を見たいという「被害者」「遺族」の心理も、憎しみとストレスの関係から通常は理解可能な人間心理なのかしら。
[2001年6月14日 11時37分9秒]
お名前： ペンギン
今回の事件のフォローをすべく待機している精神科医たちが、「相談ダイヤル」へのアクセス件数の少なさ
に驚いているという。
単に「問題意識が薄く」て、つまらないことだと思っているからなのだろうか？
それとも、日本人は、「群れることが得意で、なんでもかんでも人に話し、噂話をすることによって安心す
る」能力に長けた民族なので、心的外傷を受けても外傷"後"ストレスに発展することが少ないのだろうか？
その現場に居合わせた児童たちが事件現場となった教室に近づくことができない、というのは当然の反応
だ。そして、校舎の建て替えまで検討しているというのは、ＰＴＳＤを予防するために必要な当然の措置だ
と思う。
が、家族が事件現場を見に訪れることができ、犯人への憎しみを露わにすることができるというのもまた、
外傷をストレスにしないために必要な防衛機制が機能しているということなのかもしれない。
[2001年6月14日 11時0分9秒]
お名前： 一角獣
たぶん。一般にはヒトはそうそう純粋に「恐怖」を感じたりしないのではないかな。
ＰＴＳＤと診断される私や、管理人さんがどこかに引用しておられた「恐怖感」を語っていた自閉症の方と比べれば、
という意味ですが。
その（相対的に見れば）「鈍さ」が具わっているところからして「正常な防衛機制」なのでしょうかしら。
まあそれも。現代人は特に、かもしれませんが。
↑『抽象と感情移入』の記述を思い出している。
”抽象衝動は外界の現象によって惹起される人間の大きな内的不安から生まれた結果である。
またそれは宗教的な関係においては、あらゆる観念の強い超越的な調子に一致する。
このような状態を異常な精神的空間恐怖と呼びたい。
恐怖が世界においてまず神を作ったというように、
同じ不安の感情もまた芸術的創造の根源とみなされる。
”病的状態を呈する生理的な恐場症と比較によって
生理的な恐場症は、人間が自己の前に広がっている空間に信頼できないような、即ち
専ら視覚印象に頼ることができなくて、まだ触覚の保証を頼みとしていたような人間の
正常な発展の一段階の名残りであると解せられている。
人間が立って歩むようになった当座、眼の人となった当座は、
軽微な不安の感情が残っていたに相違ない。ところが人間が漸次進歩するに従って、
彼は慣れと思慮とによって広い空間に対するこの原始的な不安を免れるに至った。
この事情は現象の広大にして無秩序な混沌たる世界に対する精神的な空間恐怖とよく似ている。
人間の合理主義的な発展が、
世界全体のうちで人間が占めている孤独な地位によって条件づけられた本能的な不安を斥けた。
東方の文化民族は彼らの一層深い世界感情によって、合理主義的意味における発展に反対し、
そしていつも世界の外的現象が単に幻影に過ぎないことを知っていたから、
一切の生命現象の不可解な混乱性を自覚し続けていいたのである。”
これは美学に関する論考なのですが、「抽象衝動」と「感情移入」とはヴォ−リンガ−によると
”一方においては偉大さを減殺するものとしての自我、芸術作品が与える幸福感の可能性に対する侵害者としての自我。
他方においては自我と自己の生命をもっぱら自我のみから得るところの芸術作品との最も緊密な結合。
この両極は単に
すべての美的体験の最も深い究極的な本質として現れるところの一つの共通的な欲求における程度の相違にすぎない。
即ち、ひとつの共通的な欲求とは自己抛棄の欲求である。
抽象衝動においては自己抛棄の欲求は比較にならないほど大きい。そして徹底的なものである。
この場合それは感情移入の欲求におけるように、個人的存在を放棄しようという衝動によって特徴付けられるのではなく
必然的なもの、確固不動のものを観照することによって人間存在一般における偶然的なもの、すなわち
一般の有機的存在にあらわれる恣意を抛棄しようという衝動によって特徴付けられている。
すなわち生命そのものが美的享受の障碍と感じられるのである。”
ロバの耳だけに私の脈絡で。
[2001年6月14日 10時21分5秒]
お名前： 一角獣
あら結構、脱字、ミスタイプが。＞自分
↓思いついたままに書き始めてしまったので、なんとかまとめを試みます。
当人がストレスと感じているそのフラストレーションを対人関係上の認知の歪みが引き起こしていて、
そこに介入するだけで「症状」が解消される場合、
それは最初から、当人の主張するようには「外傷後ストレス障害」ではなかったのではないか、
という見方を「私は」しています。
[2001年6月14日 9時20分40秒]
お名前： 一角獣
＜”周囲の対応が期待したほど親切でなかったという”「問題に」でなく「点にだわって」かな。
客観的にみてそれが「問題」というほどのものでないのに、
当人が問題視することでフラストレーションを増大させている場合は、
まったく当初の外傷的事件とは関係ないから。
[2001年6月14日 8時56分8秒]
お名前： 一角獣
障害になるような外傷体験の場合、やっぱり「恐怖」の問題ではないのかな。
体験そのものが恐怖なのだから。
それが恐怖に耐え切れずに事件の記憶から（事件から記憶が？）解離してしまうと
不安に転換された形でしか意識にアクセスしてこないようですが。
まあ個人的感覚的な話です。
そうだなぁ。最近では、
さほど重篤でない一過性の外傷体験で済むはずのところを、
それに関連して周囲の対応が期待したほど親切でなかったという問題に感情的にこだわって
「外傷後ストレス障害」と主張する傾向があるようです。
私はそれは問題が違うのではないか、と思っているのだけれども。
確かにご本人の時系列としては
「外傷後」のフラストレーションであるというと点において「ストレス障害」かもしれないケド。
[2001年6月14日 8時50分20秒]
お名前： 一角獣
自己の安全を慮って予期不安に苛まれている場合の心理状態と
現実に安全を奪われる恐怖を体験してしまった当時者の心理状態は
≪「非日常」的な場面を体験したことが与える覚醒亢進状態≫として
類似とは言い難いであろう、といいたいのかな。
こうした事件の場合、現場に居合わせた人は≪場面を体験≫という意味で
「被害当事者」にあたるのだろうと思いますけれど。
いや診断基準で言うところの「覚醒亢進状態」って、
そうそう字面から想像するようなものと違うと思うんだけど。（私のフラッシュバック様の体験からして）
しかし人の生き死にを目のあたりにしたくて、火災や事故、事件現場に詰めかける人たちは、
やはり自分には無関係だと思っているからわざわざ見にいくのかな。
彼らがそれによって「心の傷」を受けたという話は聞きませんが。
不特定多数が犯罪者から狙われ得る、という事件にして初めて「自分の問題」になっているのかしら。
社会不安とならないように特定の理由、犯行の動機の解明が求められるというわけかしら。
[2001年6月14日 8時32分4秒]
お名前： ペンギン
戦争のような特別な出来事がなくても、例えば「両親のどちらかの、早すぎる死」というようなことを経験
した場合の子供の心理。それがキッカケとなって、良い方向に向かう場合もあれば悪い方に向かうこともあ
る。テレビの対談番組や波乱万丈伝のようなものを見ると、その出来事が「自分のモノの考え方を変え、一
生にわたって何らかの影響を及ぼしている」と語る人がけっこういる。
ただ、「急性ストレス障害」のレベルでは（つまり、外傷を体験した当初では）、「不安」が強いのに対し
て、「外傷後ストレス障害」となると無意識のうちの「恐怖」が人格や行動までも支配しているように思え
る。
どんな人でも、"生きている"ということは、或る意味では外傷を持続的に体験し続けることでもあるのかも
しれない。ただ、誰しもが体験している「急性ストレス障害」状態の時に「外傷的な体験を家族に話すこと
で必要な助けを得たり、人的資源を動員するなど、必要な課題を遂行する」という「急性ストレス障害」の
Ｆ項の「障害」が有ると無いとでは、「不安」の処理のされ方が違ってくる。
「不安」を「不安」として感じ、それを誰かに訴える（今回の事件の場合だと、学校に通っている子供が学
校を恐がり、子供を学校に通わせている父兄が学校に不安を抱き、それを子供同士・父兄同士で囁き合い、
教師に言う）ことができるというのは、自己防衛のための防衛機制で、正常に発達した人たちには自然に備
わっている能力なのかもしれない。
[2001年6月14日 8時32分1秒]
お名前： 一角獣
実際に被害に遭う当事者にとっては加害者と１対１で密閉される絶対の孤立無援な状態がある。
たとえ被害者が複数同じ場所に居たとしても、個々の被害者にとってのその恐怖の瞬間は密閉されたものだろう。
その状況でいわゆる攻撃か逃走かという生物としての臨界に直面するわけです。
しかしそれも瞬時に無力感になり圧倒的な外力に屈して危害を加えられてしまった場合、それが被害者の状況ではないのかな。
それに比べたら不安に刺激されて警戒状態にあるだけなど取り越し苦労の範疇だと思うのですが。
当然、現実に事件後の対応や今後の対策を練ることが取り越し苦労という意味でなく、
心理状態としてのみ実際の被害当事者と比較した場合です。
[2001年6月14日 8時13分1秒]
お名前： 一角獣
現場で当事者として直接体験するのと間接的に擬似体験しただけでは、全然違うんじゃないかな。
当事者でないヒトが体験するのは、「もしも自分の身に起こったら、起こるかもしれない」
という「不安」に対する「警戒状態」でしかないから。
[2001年6月14日 8時5分34秒]
お名前： ペンギン
しかし「"通学路に刃物男」なんていう模倣犯が現れるのは毎度のことだけど、「警察に依頼して、抜き打
ちで不審者乱入の訓練をやった」という、どこぞやの小学校の無神経さには呆れるばかりだ。
ただ、ちょっと気になるのは、自分自身が死ぬのではないかという恐怖と人の生き死にを目の当たりにす
るような、「非日常」的な場面を体験したことが与える覚醒亢進状態（ＤＳＭ−４のＰＴＳＤ診断基準４
項）に類似した心理的変化は、かなり多くの人が持っているのではないかということ。
ただ、それが全人格に影響を及ぼすようなものではなく、「その事に関しては」という条件付なだけで。
[2001年6月14日 8時1分27秒]
お名前： 一角獣
お。それは見損ないました。＜ズームイン朝
恐怖や不安は伝染しやすい、と安易に比喩的表現をしてしまってはいけないが。
情動レベルの問題は理性で制御できないからこそ、理屈抜きに共感されるものなのかな。通常は。
しかしそれで私が連想してしまうのは集団ヒステリー。（←人間が恐怖対象な私）
[2001年6月14日 8時0分18秒]
お名前： 一角獣
ヒトはいったい、どの程度の範囲なら「身近」なこととして「自分の問題と同一視」さえするものかしら。
心理的状況としては、帰属意識というものが希薄な人間にはわからない問題かも。（←私のこと）
物理的には、事件の発生地点との距離の遠近によって受け止め方が異なるというのなら、
それはリアリティとどう関与しているのかな。
[2001年6月14日 7時50分59秒]
お名前： ペンギン
「不安感応現象」と言うらしい。今朝の『ズームイン朝』で特集していた。
[2001年6月14日 7時45分52秒]
お名前： 一角獣
殺傷事件に関連して保護者にも「心の傷」というＮＨＫのニュースの見出しなのですけれど。
具体的な訴えとしては「眠れない」とか？
まあ人間として普通の反応の範囲のような気もしますが。まだ数日しか経っていないんだし。
「傷」という表現がどうにもわかりません。
もしもこのニュースの伝える「心の傷」と表現するものが
目撃してもいない事件への反応としての成人の一過性の不眠であるとするならば。
それは「心に傷を受けた」のではなく「気を病んでいる」と表現するのが妥当であるような気も。
だって、どんなに心配しても、誰も保証してあげられないんだけど。「アナタの絶対の安全」を。
その状況は事件の以前も以後も変わらないと思うんですけど。当人の意識の上以外では。
あまりにも「安全が当たり前」であっただけにショックなのかしらん？
事件直後であるならば、
「非日常的」で全国的に注目される社会問題となるようなショッキングな事件が
「身近にあった」というだけで興奮して眠れない人間すらいるのではないかしら。
火事場や事件現場に群れる人間の顔を見ているとそう思う。
近隣の家が全焼したことがありましたが、自転車を飛ばしてまで見物に人が集まってまいりまして。
一様に目の光が違うんです。見物したいあまりに他人の敷地にずかずか入っていくし。
もう非日常的事件というだけで通常の社会的ルールが崩壊しているんですね。そのヒトにとっては。
はっきり言って彼らは興奮して楽しそうでした。焼けているのは自分の家じゃないし？
延焼の可能性よりも野次馬の方が怖かったです。
[2001年6月14日 7時10分45秒]
お名前： 一角獣
『トラウマへの探究』第７章 ロバート・ジェイ・リフトンとの対話 の中で
紹介されていたエピソード。
１９７５年、リフトン氏の質問と、それに対するラカンの答え。
”「ラカン教授、象徴化の強調には私も深く賛同しますが、あなたがフロイトのモデル、
すなわち本能と防衛、本質的には性と抑圧の問題に留まるかわりに、
象徴化への最も広範なパラダイムに、
つまり生と死の連続ないしは生死のパラメーターにまで理論を広げなかったのは
何故なのですか？」
「おっしゃる通りです。状況の論理は生死のパラメーターでしょう。私も同意します。
しかしですね。私自身の理論からいうとそれは他者だったのです。
それで他者にとどまったのです。」”
こーゆー言い分を聞くと、
それこそ「具体性を欠き観念論に終始する」という否定的な意味で
「抽象的」と言いたくなる（ＰＴＳＤの私から見て非現実的にお気楽な）ラカンのお説なのでした。
だから私は強制収容所を体験したロゴテラピーのフランクルを持ってくる訳です。
あら。もしかして。
私は散々引用しておきながら、この本だけ出版社名を明示していなかったかも？
『トラウマへの探究 --証言の不可能性と可能性--』
（キャシー・カルース編 下河辺美知子監訳 作品社）でした。
[2001年6月12日 23時45分50秒]
お名前： 一角獣
ということはやはりオペレーティングシステムの問題か。などと言い換えてしまいますが。
そうそう。私が斎藤氏の論を読んで想起したのは
『知の欺瞞』
（↑アラン・ソーカル、ジャン・ブリクモン著 田崎晴明・大野克嗣・堀茂樹訳、岩波書店）
この著作に関する新聞紙面書評欄の紹介文。
”ポストモダン思想の「科学乱用」を警告”でありました。ラカンもポストモダンの代表だそう。
[2001年6月12日 23時13分43秒]
お名前： 一角獣
可逆性以前に相互補完性か。
[2001年6月12日 22時55分56秒]
お名前： 一角獣
【演繹】
前提された命題から、経験に頼らず、論理の規則に従って必然的な結論を導き出す思考の手続きき。
【帰納】
個々の具体的事実から一般的な命題ないし法則を導き出すこと。特殊から普遍を導き出すこと。
この二つの手続きの間に可逆性があるときこそ、抽象が進むと思われる。と思うものの。
”花村誠一氏によれば、ドイツの精神医学は
ゲーテによるメタモルフォーゼ＝生成の概念にその起源があり、
いっぽうＤＳＭ−４（診断と統計のための手引き）を生み出したアメリカ精神医学は、
ロック、ヒュームの経験論に発するものであるという。
ここでゲーテが言及されるのは私にとって徴候的である。
なぜなら私はここで「箴言的知性」についてふれようと考えているからだ。
精神療法家として名高い神田橋條治氏に、次のような言葉がある。
「提案や願望だけにして、実行しないのが一番良い」。”
（『箴言知の基体としての精神病理学』 斎藤環氏）
という文章に対して、
私が反射的に必要を感じて頭にメモしたのはＶ・Ｅ・フランクルの『死と愛』の中の次の文章。
（↑それって反発ってことかも？ まあ対極を用意するのも私のクセ。）
”「行動する者は良心をもたず、観照する者のみが良心をもつ」
というゲーテの言葉は確かに正しいであろうが、この場合もわれわれは
この命題を次のように補充して懐疑的な［引用註：決断不能性、極度の良心性を示す］強迫神経症者に
「協調の余地を与える」ことができるのである。
「確かに行動することは何らかの意味で良心がないかもしれないが、
しかし最も良心のないことは何も行動しないことであろう。」
何事も決断しない人間は、その無行動性によって疑いもなく最も良心のない決断をするのである。”
フランクルは強迫神経症に関して述べているのですが、
斎藤氏自ら”神経症的主体であるわれわれ”とも言っておられるし。
私の「脈絡」は精神病理学者には分かりやすいかも、と言われたものの、どうなんでしょうねぇ。
[2001年6月12日 21時28分46秒]
お名前： 一角獣
日常会話において抽象的と評される場合は「具体性を欠く」という意味で否定的に使われているようです。
しかし「抽象的」の第１の意味としては「抽象して事物の一般性を捉えるさま」
そして「抽象」とは
事物または表象の或る側面・性質を抽き離して把握する心的作用。
その際おのずから他の側面・性質を排除する作用が伴うが、これを捨象と言う。
一般概念は多数の事物・表象間の共通の側面・性質を抽象して構成され、
抽象された性質は本質的属性であり、
捨象されたものは、それぞれの特殊な個体に限られた偶有的属性である。＜哲学字彙＞
ＰＴＳＤと診断されてはいるものの、厳密には「キレイに説明のつく病気の概念が無い」
と言われる私の場合、当事者の立場からはこれまで
「言語体系が違う、処理システムが違う、心的図式が違う」などと表現してきましたが、
私はこの抽象と捨象の基準が普通と違っているらしい。
私の思考様式には、いわゆる精神病圏のような異常さが認められることは無いものの、
普通とは脈絡が違っている、と評されることからして、このように結論する最近です。
まあ別の言い方をすれば、やはりパターン認識とカテゴリの作成、になるのかな。
[2001年6月12日 20時52分14秒]
お名前： 一角獣
杓子定規、猫も杓子も、などと言い慣わされる「杓子」ですが何故？
杓子果報、杓子で腹を切る、杓子は耳掻きにならず、等の慣用句もあるらしい。
とりあえずの間に合わせ、代用品の代名詞のようですな。
杓子＝しゃもじはどこの家にも必ず一つはある日用品だったから？ 米食民族の必需品。
猫もどこにもいたのかしら？
つい広辞苑を引いている・・・
[2001年6月11日 7時43分6秒]
お名前： 一角獣
私は『心的外傷と回復』をバイブルにするつもりはありません。同書よりもう少し引用。
冒頭の「謝辞」から。
”本書はその生命を女性解放運動に負うものである。
本書の知的源泉は男女両性における正常発達と異常心理との基本概念を再創造しようとする
全フェミニスト・プロジェクトである。”
私はフェミニスト・プロジェクトには無縁の一患者なので、ただ参考資料として読んでいる。
[2001年6月11日 6時2分59秒]
お名前： 一角獣
ちなみに『心的外傷と回復』（みすず書房）の「心的外傷とは」の書き出しを参照すると
”心的外傷とは権力を持たないものが苦しむものである。
外傷を受ける時点においては、被害者は圧倒的な外力によって無力化、孤立無援化されている。
外力が自然の力である時、これは災害である。
外力が自分以外の人間の力である時、これを残虐行為という。
通常のケア・システムは、自分は自分をコントロールでき、人とつながりを持て、
自分がいることには意味があるという感覚を人々に与えるものであるが、
外傷的な事件はこのケア・システムでは及ばない力をもっている。
かつては、そのような事件はそうあるものではないと思われてきた。
１９８０年、ＰＴＳＤがはじめて診断マニュアルに入れられた時、アメリカ精神医学界は、
外傷的事件のことを「通常の人間経験の範囲を超えたもの」とした。
残念ながらこの定義は当を得ていない。
レイプ、殴打などの性的暴力、家庭内暴力はいたるところにあるもので、
女性の人生の一部となっており、
通常の経験の範囲外などというのはとんでもない話である。
また、１９世紀以来の戦死者を頭に置いて考えるならば、
戦争による心的外傷も、人間体験のごくふつうの構成分とみられるべきものであって、
それがめったにないなどというのはよっぽどの極楽トンボである。”
[2001年6月11日 5時58分23秒]
お名前： 一角獣
「精神分析」の枠組みで記述されるこの定義によれば「外傷」なのですね。
「精神分析用語」である以上は「心的」などと改めて言う必要は無い訳か。
そして「心的状態」を指すのではなく、「事件」を指すのですね。
つまりやはり精神分析の言うところの語は、象徴体系に配置された記号なのかな。
治療者とのみ共有される神経症者の心的現実の中の「事件」ということかしら。
ということは客観的妥当性は無くていいのかな。
事件＝外傷＝生活史上の受け入れ難い出来事であるならば、
例えば受験の失敗（加害者の存在無く当人の責任の範囲）レベルから全部トラウマになりうるはずですね。
[2001年6月11日 5時45分11秒]
お名前： 一角獣
↓ あ。絶句してない。「王様の耳はロバの耳」に書いてしまった。
[2001年6月11日 5時25分27秒]
お名前： 一角獣
「傷つく一言」が忘れられないくて気分がすぐれない、と当人が訴えるだけで
「ＰＴＳＤ」とカルテに書く医師がいる現実であるらしいことをネットに発見して絶句している。
猫も杓子も「ＰＴＳＤ」か。
と思うほど「トラウマがある」＝「ＰＴＳＤ」？
「Ｔｒａｕｍａ」はフロイトが神経症の為に用いた用語だったはずですが。
【外傷】
神経症を決定的にする条件となるようにみえるような、
主体にとって受け入れることのできない事件
（『精神分析事典』弘文堂）
[2001年6月11日 5時22分31秒]
お名前： 一角獣
生活の失⇒生活の質 でした。
[2001年6月10日 7時5分38秒]
お名前： 一角獣
時勢を意識して少しマトモな投稿を心掛けてみる。
『心的外傷と回復』（ジュディス・Ｌ・ハ−マン著 中井久夫訳 みすず書房）
”狭窄症状はまた、未来を予測することや将来の計画を立てることを邪魔する。....
またそれとともに、次第に迷信的・魔術的思考に道をゆずり、まじないやお守りや前兆を
信頼するようになるという。
テアは、学童誘拐を研究して、児童はその後この外傷的事件を警告する前兆が確かにあったと
思い込むようになると記している。
誘拐から何年もたった後でも、この子ども達は自分を守り行動を指図してくれる前兆を求め続けていたが、
それだけでなく、事件から歳月が経っても、子ども達は未来が短縮されてしまったという感じを
抱き続けていた。
大人になったら何になりたいかときかれて、多くの子どもたちは、そんなことは想像したこともないし、
未来の計画を立てたこともない、だって子どものうちに死ぬはずだものと答えた。
過去の外傷を思い出させる状況は一切避けようとし、また未来の計画とリスクを含むような
イニシアティブをすべてとらないようにするうちに、外傷を受けた人たちは、ひょっとすると
外傷体験の効力を減殺できたかもしれない対抗行動をやりとげる新しいチャンスをむざむざ逃してしまう。
このように「狭め」症状は、確かに圧倒的な感情状態に対する防衛の試みではあるだろうが、
与えてくれる加護が何であろうと、払う代価があまりにも高い。
それは生活の失を落とし狭め、結局は外傷的事件の効力を長引かせる。”
記憶が曖昧ながら、ここで言うような「事件を警告する前兆」の当該被害児童の解釈としては、
自分が前の日に親のいいつけを守らなかったから、事件が起こった、などという
罪悪感に結びつけてその罰として事件を被った、というような重篤な認知の歪みを引き起こした例もあったような。（←＊曖昧です。出典元未確認です。）
だからやっぱり話を聞いてあげるべきなンじゃないかしらん？
[2001年6月10日 7時4分11秒]
お名前： 一角獣
ヒト社会では「自分可愛さの我欲」は自明のお互い様で了解される共通意識である為に、
事情が異なっているのでしょう。
そしてヒトはだから言外の含みや種々のサインを用いて熱心に交渉や相互利用をしているのでしょう。
取引きに持ち込むような「欲求」を持っていないと、それらの働きかけを回避するので手一杯。
お互い様と思えない他者の欲求表出に懐疑的なので
自分の欲求に関しても善悪の彼岸にあるホンネの欲求を取り扱うよりは、
義務と権利の問題として意識することになるのですね。
まあＰＴＳＤの私の場合。人間の情動や欲求は嫌悪すべきものと認識するに十分な理由はある。
[2001年6月10日 6時35分20秒]
お名前： 一角獣
立場でモノを言う ならよいのですが
立場でモノを考える だとイケナイのね。「ニンゲン」である主体としては。
社会組織でなく私的な領域の内側でこれをやっていると、ヒトの「ホンネと建て前」と交錯して斬られます。
それが当然の自分可愛さの我欲の範囲とばかりに一方的に斬られる為に、装備や硬化が必要となる次第。
立場でモノを感じる になるともう重症。
[2001年6月10日 6時16分3秒]
お名前： 一角獣
最初から全てが公で社会問題になっており当人が苦痛を押してまで何か言わなくても
社会的要請としての「心のケア」システムに乗せてもらえる。
体制の安全管理責任や対策を問うこともできる、無条件に連帯できるグループとしての被害者でもあるし。
そんな状況はまだ恵まれているように感じる、と言ってはいけないのかな。しかし実感ですが。
私が冷血だとしても、たぶん自分がまだ誰からも本当に助けてもらえたと思えないからかも。
心のケアなど期待できる状況にあったら１０代半ばで限界に来た後も一人で抱えてなどいないだろう。
今さら精神科に行ってＰＴＳＤと診断されても場所の配慮も時間の配慮も無い。
それ以前に
既知の患者パターンに該当しないからといって「どうしてそうなの？」みたいな疑問を投げかけられても
困るのでス。
それが自分ではわからないから一緒に考えてもらう為に行っているはずなのですが。
しかも自分なりに資料や仮説までもちこんで、ああなの？ こうなの？ と聞いているのに。
そこまで「違う」という程度に関しては最近まで本人は気づいていなかったくらいなのだから
手伝ってくれないと。
そー言えば。
ちょっと感情的になっているかな〜と感じて「今日は怒っているからまだいいけど」と言ったら、
「今は怒ってるんですね？」と確認を取られたことが。
「？？」怒ってたんですケド。
[2001年6月9日 22時50分37秒]
お名前： 一角獣
「〜でしょ。」なんて私らしくないではないか。下の投稿。
「〜でしょう。」というと他人事だから観念論だ冷たいなどと非難されそうな内容だったからかな。
しかし別にそうではない。極論というのもそれこそフツウの人から見れば、という意味でしかない。
冷たいかどうかを問われれば私は冷たいかも。
[2001年6月9日 10時29分23秒]
お名前： 一角獣
罪を犯す人は、ただその個人が「そういう人」だったからではないのかな。極論ですが。
そうならないように周囲が助けてあげることができる範囲もあるかもしれないが、
人間、最初から最後まで自分の問題でしょ。
私は被害者の立場からそう言います。そういう人間だっただけ。結果が全て。
殺人行為などの他人を侵犯する常軌逸脱の原因を求めれば、いつもマスコミが着目するような
成育環境の問題や病気もあるかもしれないけれど、その個人がそれらにどう対応したかが、
「人格」というものでしょう。
『人間の行動を人格で説明すべきではない。行動そのものが人格なのだ』という説を私は支持。
人格でうんぬんする以前の問題があると言われるかもしれないが、
だから「責任を問えるか」という議論があるわけでしょ。
それは被害者にはあまり意味は無い。迷惑かけられた損傷は消えないんだから。
当人に責任の負えない範囲で「加害者になってしまった」人間も、それが不運と思えばいいのでは。
被害者がそうせざるを得ないんだから。
事件の件で「心療内科」というのは、子どもは理性や言語で処理する能力が未成熟だから
身体的に表現して症状を引き起こす傾向が強いからかもしれませんね。
[2001年6月9日 10時16分55秒]
お名前： 一角獣
私というヒトとして麻痺した、立場で物を考えるロボットでも、
当然感情と言うものは根底にあるもので生きていることが苦しいわけですが、
その生身の部分を自己観察し状況分析をし、その結果をもってロボットの部分で対外折衝をするから、
先方は私の何に反応を返して良いか、いつも的に悩むようです。（←申し訳ない）
内面に統合されずに意識される程度のいくつかのパーソナリティがある。
別に多重人格でも無いし、多重人格願望も無いが、スイッチの切替がある。
その段差は埋まらない。
抑圧というわけでなく便宜上使い分けているのですが、結果として自然に全体として機能しません。
[2001年6月9日 9時48分19秒]
お名前： 一角獣
［註：私は診断はＰＴＳＤで自閉症ではありません。］
（もう名札を付けるか一部屋お借りしてそこにこもらせていただくべきかしら。
↑
気がつけばかなり個人的な事情を出してしまったので
なんとなくまとめないといけないような気がしている。
私がＰＴＳＤの典型例でもないですし。�劼修浬斗廖�）
現実の体験に基づく必然の恐怖や不安があるわけでもないのに、
人間不信や被害感情を訴えることで罪悪感や劣等感から逃れ得たり、
解決すべき問題を回避したり言いたい相手に欲求（不満）をぶつけられないから気を病んでいる場合の
うっ積した「感情」の一時的な受け手になることが、治療者の仕事だと先方は思っているのかも。
（↑というかそういうものなの？）
だから「聞く姿勢」だけで済むと思っているのではあるまいか？ という傾向がやっと見えました。
しかし私から、現実の用を足さない怒りの感情や、ラチも無い情念に満ちた愚痴など引き出して
気を楽にさせてあげようなどと思われても見当違い。過去にはそれで臨床心理士を見切っているが。
感情に流されて無駄に怒ってなどいられない。
もう十分人生を無駄にした。建設的に前向きな動力となりうる怒りがあるから闘病も続いているが
私には瞬間沸騰の人間に対する憎悪しか無い。
自分の責任を一切棚上げして欲求充足第一で非理性の情念にこだわれるものならこだわってみたいです。
ああしてくれたらこうしてくれていたら、と人への怨嗟に満ちた繰り言を言えるほど想像の世界に生きていない。
人に何かを期待したり要求できるほど関係を認められない。
だからこそ治療の専門家であるはずの医師しか残らない。
医師に広範な知識や時間の無いことで、善かれと思って情緒的な反応で場を繋がれ、
結果的に中途半端に据え置かれることはむしろ悪影響です。
医師から「私の能力の限界もあるから…」と言われる最近ですが、それを言われるとちとツライ。
私自身は、能力の限界も耐性の限界も、誰も勘案配慮してくれなかったゾ。
幸運な多数派と体験を共有できないマイノリティは、結局一生を外傷的再演に送るのかな。
理解されない。歪曲される。そして救出されない。
そう言っても私が理解される努力をしないことには始まらないから色々努力しているのですが。
結局医師も、他の場合に自ら評したように私の「問題の深刻さに気づいていない」のかもしれません。
それでも「やる気はあります。」と言ってくれる限り、私が諦めてはイケナイのかしら？
いや、いつまでその言葉を信じたらいいのかな。
仕事上の問題でしかない彼にしてみれば、
最悪の場合にも、「気持はあったけれど無理でした」で済ませられる領域です。
実際に過去にもそれであっさり方針変更を言い出されて結果的にこちらが振り回されたことも。
普通の人は、自己に寛容ですから。
それが「能力の問題」であったとしても、他の患者さんには足りているし？ 私が難しすぎる患者？
[2001年6月9日 8時6分6秒]
お名前： 一角獣
そう言えば。
パーティションだけでなく「精神科 神経科」標榜だったものが「精神科 心療内科」に変わってます。
それでまたメンタルヘルスを気づかう人が気軽に通院しやすくなるというものかしら。
最近混み方が激しいのにこの上また混んで診察時間が短縮されるようだと、もう通院する意味が無い。
病院は家族療法にも熱心で私のような患者にさえ、その行事のお知らせまで郵送してくるし。
経営熱心なことです。
こんなこと言うのも、
「アナタには機嫌をとってあげるようなことを言って治療するわけにもいかないし。」
「それで治る人がいるの？」
「機嫌をとるようなことを言ってもらうだけで気がラクになってよくなってしまう人もいます。」
という医師とのやりとりがあったばかりの為。
[2001年6月8日 22時24分14秒]
お名前： 一角獣
ＰＴＳＤと診断される私ですが、医師の印象では
私の特異さの一つは、これほど「人間が嫌い」な患者はいない、ということらしい。
もしかして。
普通一般的には、人間への接触欲求があるからこそ「心の病」になっているの？
そうであるならば、私の病気が人間に懲りたが為のＰＴＳＤって明白なような気も。�匱�穫？
齟齬がある場合にそれを話し合って解決しようとする私に対して、
医師の方では私の「係わりそのもの」を求めての言動と解釈してしまうから、
私の意図が伝わらない。答えが出てこないか、的外れな応対をされてしまう。
医師にとっては診察室でのトラブルは情緒不安定な患者の欲求不満の表出であることが常だから？
医師の方でも私との会話は
「何故かいつも話がズレていく、何を話していたのかわからなくなってしまう。」と言う。
”受容・繰り返し・支持・リード”などされると必ず話がこじれる。私への洞察ができていないから。
だから「他の患者さんと違う」と言う内容が明確にされないとラチがあかないと思うんだけど。
人的・物理的制約があるからこそ、「医療」として手助けしてくれないと意味が無いのですよ。
私がいかに「人間不信は自分の病」とわきまえて、
医師の限界を許したり、全体を俯瞰して状況を客観的に判断することができても、
そうできる自分自身を評価することすらできたとしても、（←しているが）
私の人生に固定される私的なサポート関係にあるわけではないのですから。
関係を維持するのはあくまでも治療にとりかかるスタートラインで、病気が治らないと意味が無い。
いや。距離と節度のある交流だからこそ、私は切らずにいられる。
医師との関係が維持できても、私が人間を許せるようになったということでは決して無い。
何度トラブルを乗り越えても、何年関係が続いても、それは私の病状が改善したということでは無い。
私が目標を先の方に置いている以上そこで引っかかっていられない、お互いに悪気も無い。
相互理解の成り立たないのは痛み分け、と処理してきただけです。
それを感情抑制し過ぎて無理がある、と言われても、抑制できずに破綻したら困るのは私です。
わたくしが通院できなくなってしまっても、アナタの方から来てくれるものでなし。
人間が許せないのは生理的な反射なのだから理性とは別次元。
そういう「私の病気」の内容を知る必要があると思うのだけど。←って、まだスタートライン以前なのか〜
↓筆談でもするべきかと本気で思っている。
[2001年6月8日 21時26分35秒]
お名前： 一角獣
> ちゃんと泣いたか？／「恐い」と人に言えたか？
私の場合は出来ていない。何十年も経つけれど。
いまのままだと一生無理。
何故診察室が衝立てとカーテンで仕切られているだけなのか。
保健室並みに開放的。近況報告と薬の処方だけの診察ならそれもいいだろうけれど。
以前はドアで閉鎖することのできる普通の部屋だったのですが、
経営効率化の為に、それをパーティションでニ分したらしいです。条件悪くなる一方だな。
[2001年6月8日 19時53分25秒]
お名前： 一角獣
まあ本日は私が疲れているのでややマイナス評価に過ぎるかもしれません。
実際には、主治医はかなりエネルギーを割いて下さっています。
しかし一人の医師にできることには人間としての限界も立場上の制約もあることだし。
少なくとも。
「やる気あるんですか？」と問いただすことができる患者にはなったし（←本人の自助努力は共通認識）
「やる気はあります。」とまっすぐに言われてしまうと、やっぱり続けて行くのか。たぶん。
少し休むべきということか。お互いに。私はとっくに病人だが主治医に過労になられてもいけないし。
いや私は稼動させていないと潰れるので、いかにわかりやすい資料をまとめるか、に時間をかけるか。
もうこれ以上はバラスト（葛藤や欲求）を捨てるの余地の無い気球のようなものなので、
医師という命綱によって地面（現実）に係留しておかないと危ないし、
最後のバラストを降ろしてしまっても係留しきれないのでした。引力の圏外に出ちゃいます。
ハイ。抽象的ですね。隠喩というのかも？
[2001年6月8日 17時44分18秒]
お名前： 一角獣
消去法で私をＰＴＳＤと診断したものの、
おそらく私の主治医がＰＴＳＤに関して知っているのは診断マニュアルの項目くらいなんだろう。
当然「自閉症」についても「よく知らない」と御本人が仰るとおり、私がこだわる理由もピンとこないらしい。
自我基盤の問題、主体の意識の問題、記憶認識の問題。知覚過敏の問題。
私としては、それらに私という患者と通じる要素がある。
だから鍵を知る足しになるとの判断から、藁をもすがる思いで地道に資料を集めているのですが。
しかし「精神科医」というものは、
神経症と境界例と鬱と分裂病とアルコールや薬物依存とお薬のことだけ知っていればいいのでしょう。
フロイトもユングもラカンもロジャーズもフランクルも名前を知っている程度。
オグデン、リフトン、テア、なんて全く圏外。
最近ではどこかの精神医学ゼミの教科書になっているらしい『心的外傷と回復』も読んでもいない。
私が自分の状態を描写するために「使える」と思ったところは私が書いて持ち込んだけれど、
一通り読んでくれただけで、それらを抽象してなんらかの体系として頭にメモしてなどいないだろう。
↑それをやっているのは私だけ。だから今さら要約版を作ろうとしているのですが。
疲れてイマス。
私を「他の患者さんと違う」と言っても、それは「診察の勝手が違う」という印象程度のものなのかも。
だからどういう患者なのか、という、その先は思考停止？
（そりゃ考えない方が楽だからなぁ。どうせ他人ゴトだし。それとも勘でいくんスか？）
私がどんなに大量の資料を作成しても、それを受け取ることを拒まないだけで、実際には
勤務時間のノルマの業務、私生活の確保、その合間に大急ぎで読んでくれるだけなのでしょう。
次の診察日に「お手紙拝見しました」と言うことのためだけに。
せめて相性が良いらしいから転移も肯定的に考えて信頼関係の中で治療していきましょう、
と言うものの、元々分析医じゃないから転移の扱いもゾンザイだし、危ないったら。
私は通常タイプとかなり逸れたところにいることが「病気」の人間で
通常の接し方ではリレーションなんか構築できないんですけどねぇ。
私が抑制過多だから不首尾があっても「破綻させないだけ」で、実際には「信頼関係の構築」は進んでいない。
しかし医師はなにも私という一人の患者の専門家になる必要は無いので、今後もこのままなのだろう。
この先どうしたらいいのかな。もう「精神科の患者」としてしか存在できないらしい私ですが。
[2001年6月8日 17時23分9秒]
お名前： 一角獣
『ペンギン日記』の「≪自分≫が≪他人≫ということ」の管理人さんの記述を読んでいると、
やはり何故か同じ文脈で自分を語れそうな気もしてしまうのでした。
私もまた普通の人のようには「自然に」生きてこられなかった。
自分の身体も負担だった。家族という最小単位のコミュニティにすら帰属欲求が無かった。
他人の「心的状態」は把握できるものの、それにぴったり照合できるような自分の心的状態は無い。
それが心的外傷によって重度と診断されるほどに病的にまでなったのは明らかだが、
生来の傾向として下地があったからＰＴＳＤの症状として増悪した結果なのかは、わからない。
『心的外傷と回復』は、よくも悪くもＰＴＳＤの解釈の幅を押し広げた著作であろうと思うので
私は扱いに慎重なのですが（←私がどう扱おうと大勢になんら影響は無いがキモチの問題でス）
「外傷ストレス障害の多数の症状を三つのカテゴリーに分けることができる。
三つとは、「過覚醒ーhyperarousal」「侵入ーintrusion」「狭窄ーconstriction」である。」
の説明からメモをとってみるならば。
（自閉症の場合と混同されてはならないのですが、その為にも多少長く引用してミマス。）
”通常のケア・システムは、自分は自分をコントロールでき、人とつながりを持て、
自分がいることには意味があるという感覚を人々に与えるものであるが、
外傷的な事件はこのケア・システムでは及ばない力をもっている。
外傷的事件が正常範囲を逸脱しているのは
....人間の人生への通常の適応行動をめちゃめちゃにしてしまうからである。”
”危険に対する人間の通常の反応は、心身両面を包含する反応が、複雑であり統一されて一つのシステムを形作っている。
外傷的事件は通常の生理学的な覚醒度や感情や認知や記憶に深く長く続く変化を起こさせる。
さらに、外傷的事件は正常な場合にはよく統合されている防衛機能をばらばらに働くようにしてしまう。
外傷を被った人は、強烈な感情を自覚しているのに事件の記憶が明確でないとか、
逆に細部に至るまで克明に記憶しているのに感情が動かないとか、
いつも緊張し警戒し焦慮しているが、どうしてそうなのかわからないとかである。
外傷症状はその発生源との関係が切れてしまう傾向がある。症状は独り歩きをし始める。
このような断片化は、外傷が、ふつうはまとまって働く精妙な自己防衛システムを切り裂いてバラバラにするからである。”
”【過覚醒】
....研究が広範囲に行われた結果、外傷後ストレス障害の心理ー生理的変化が広範囲にわたり、
また永続的なものであることが証明された。
患者は全汎化された不安と対象特異的な恐怖とが結合した状態を呈するのである。
彼らには、正常人が持っている、警戒しながらリラックスもしているというレベルの注意の「基準線」がない。
彼らは覚醒の基準線が高くなっている。
彼らの身体はつねに危険に対する警戒状態にある。
彼らはまた、ふいに襲ってくる刺激に対して激烈な反応を示す。
また、外傷をこうむった人は、そうでない人々ならちょっとうるさいなと思うくらいの刺激の反復でも
これをダイヤルを他のチャンネルにまわして消去してしまうことができなくなる。
彼らはくり返される刺激ごとに、それが新たな危険な不意打ちであるかのように反応する。
覚醒度の高進は覚醒状態だけでなく、睡眠中にも残り、さまざまな睡眠障害の原因となる。
外傷後ストレス障害の人は通常人よりも入眠に時間がかかり、音に対して敏感で、中間覚醒の回数も多い。
このように、外傷体験は人間の神経系の再条件づけをするらしい。”
”【侵入】
危険が過ぎて長時間がたっても、外傷をこうむった人はその事件を何度も再体験する。
外傷をこうむった瞬間は異常な記憶形態の中にコードされ、何の誘因がなくても意識に現れる。
覚醒時にフラッシュバックとして現れることもあり、睡眠中に外傷性悪夢となって現れることもある。
ちょっとした、どうみてもさほどの意味があるとは思えない痕跡が外傷時の記憶を呼びさますことがあり、
それもしばしばもとの事件そっくりの生々しさと感情的迫力を以て戻ってくる。
こうして、正常ならば安全な環境も危険と感じるようになることがある。
外傷体験の再体験は、それが侵入的な記憶であろうと、夢であろうと、行動であろうと、
もとの体験が持っていた強烈な感情を伴ってやってくる、それもそのままの強度で―。
外傷後生存者は怒りと恐怖とに長期間たえまなくもてあそばれる。
この怒りと恐怖とは、ともに通常の怒り、恐怖とは別のものである。
それは通常の感情体験の範囲の外側にあるものであって、感情を踏みこたえる通常の能力を圧倒し麻痺させてしまう。
外傷体験の再体験はこのように強烈な情緒の混乱を誘い起こすので、
外傷を負っている人間はできるだけこれを避けようとする。
侵入的な症状を囲い込んで隔離してしまおうとする努力は、その意図こそ自己防衛的であるが、
外傷後症候群をいっそう悪化させる。”
”【狭窄】
人間というものは、完全に無力化され、いかなる形の抵抗も無駄である時には
「降伏 surrender」の状態に陥るはずである。
自己防衛のシステムは完全に停止する。
孤立無援化された人は置かれている状況から現実世界において行動することによって脱出せず、
意識の状態を変えることによってそこから抜け出そうとする。”
”【外傷の弁証法】
....釣り合い（バランス）というものは、まさに外傷を受けた人が持てない当のものである。
外傷を受けた人は記憶喪失と外傷そのものの再体験という両極の間を往復し、
圧倒的な強烈な感覚の洪水と全く何も感じないという砂漠のような空白状態との間を往復し、
衝動的な苛立ち行動と全くの行動抑止との間を往復する。
この周期的交替が不安定性を生み出し、このために外傷を受けた人の将来は予測不能なものでいっぱいになり、
自分は孤立無援だという感覚がさらに強まる。だから外傷の弁証法には自己継続性がある。”
”外傷を受けた人の内的生活と外的活動とを制限するものは陰性症状である。
それはドラマを欠いている。その意味は欠けているものの中にある。
このために狭窄症状はちょっと見ただけではわからない。
また外傷的事件に端を発していることにはもう手がかりもなくなっている。
時が経つとともに、これらの陰性症状が外傷後障害のもっとも目につく特徴となるので、
外傷後ストレス障害は次第に見過ごされやすくなる。
外傷後の諸症状は非常に長く続き、また幅が広いので、被害者の恒久的な人格特徴と誤認されやすい。
この誤認は高くつく。そうなればその人は外傷後ストレス障害を気づかれないまま、
永遠に生活は狭まり、記憶にさいなまれ、孤立無援感と恐怖とにしばりつけられる。
事件のあと長時間、外傷を受けた人間の多くは自分の一部が死んだと感じる。
もっとも深く傷ついた人たちは死にたいと願う。
重い外傷後の自殺率の評価はまだ論争中である。”
（失われた記憶、という問題に関しては、 私はレノア・テアの著作も読んではいるが、
こちらは被暗示性の高い場合に問題があるようだし、とりたてて引用することもないでス。）
[2001年6月7日 13時5分23秒]
お名前： 一角獣
私がこちらの掲示板を利用させていただくようになって一ヶ月余り。
過去の検討材料を整理する作業に場をお借りしましたけれど
おかげさまでそろそろ収束してきたかな、というところであります。
治療開始以来、治癒することが目標であって確定しない診断名には固執していなかった私ですが、
あまりにも本人の病識が足りなかったらしいため、最近改めて「診断」の必要が出てきたのでした。
というよりも。診断を受け入れる準備ができたと言うべきかな。
実態のままの重さの病人になる（病識を持つ）前に、
私はこれまでの自分を振り返って肯定的な自意識を確立しておく必要がありました。
私が病名によって得るものは何も無い。
むしろ「病名による自己規定−個としての人格の否定」に陥る危険を避ける必要があった。
過去の多大な損失の受容と今後のシビアな現実を受容する必要もあるし。
結果、現状の診断基準に照らしてみるならば、「診断としてはＰＴＳＤでしょう。」
しかしＰＴＳＤであるだけでも「治療法は確立されていない」のに、
それだけでは説明つかない。「あなたの状態をキレイに説明する病気の概念が無い」。
もっとも主要な障害である早期からの恐怖感に対応するような出来事の記憶が明確でないため、
生得的な問題もあるのかもしれない、という疑問も。
「自閉症と似ているところもあるけれど対照的なところも目立つようです。」
「では自分が自閉症だとは思わないんですね？」「違いますね。」という会話もしておりました。
（↑医師から真顔で聞かれています。）
ドナさんは３歳当時の記憶が後に出てきたけれど、そういう部分も興味深かったわけです。
出てくるものなんですね〜。という意味で。
[2001年6月7日 0時10分46秒]
お名前： 一角獣
乱気流の低空飛行。
自責感と達成感。自己審判と自己受容。
実現されなかった救出劇を一人でやっているんだな。なんと言いますか。
＊最近投稿が集中しているのでこの辺りでただし書きを。
私は非・自閉症で診断はＰＴＳＤでス。
[2001年6月6日 20時11分18秒]
お名前： 一角獣
つまりその時「平衡状態」になったのは脳内物質かもしれない？
[2001年6月6日 19時46分49秒]
お名前： 一角獣
引き続き『心的外傷と回復』から。
”外傷を受けた人々は思考や夢の中だけでなく行動においても外傷の瞬間を何度も再体験する。
子どもと同じく成人も恐怖の瞬間を再ー創出するように強制されているという感覚がある。
それは文字通りの場合も粉飾されている場合もあるが―。
時には外傷の瞬間を再演して、その危険な出会いの結果を変えようという幻想を抱く。
これよりもよくあるのは、
外傷を負わされた人々が、粉飾された形で外傷的なシーンの何らかの面を再演している自分に気づくことである。
もっとも、何をしているのかはわかっていない。
再演の全てが危険なわけではない。その一部はたしかに適応の役に立っている。
生存者は再体験を生活に統合する道をみつけることがありうる―封じ込めの形、
さらには社会的に有用な形で―。
戦闘参加帰還兵ケン・スミスはどのようにして自分の戦争体験のある面を鋳直して市民生活の中に入れたかを
こう述べている。
私はベトナムに８ヶ月１１日１２時間４５分いた。こういうことは覚えているものだ。
私は正確に覚えている。故国を去った時とはすっかり様変わりした人間として帰還した。
私は救命救急士となって、この仕事にかなり自己満足を覚えていた。
私はベトナムでやってきたことの続きのように思っているが、
あの時よりずっとレベルの低い仕事である。
ここには弾創も火傷もなく、弾片創も四肢切断も胸郭に穴があいて
そこから呼吸のたびに空気が吸い込まれてひくひくしているのも診ることはない。
内科的な救急をたくさん診て、糖尿病救急をたくさん診て、
老人患者をたくさん診てというところだった。時々自動車事故があった。
これが（私にとって）ガソリンとなった。私はサイレンを鳴らし、現場にかけつける。
するとアドレナリンがどっと放出されて私の身体をかけめぐり、
あと百回分の救急活動のためのエネルギー補給を済ませてくれる。”
私の乱気流の低空飛行も適応的ではあるような気も。
私の「ガソリン補給」は人助けの役には立たないが。
[2001年6月6日 19時28分34秒]
お名前： 一角獣
『心的外傷と回復』（ジュディス・Ｌ・ハ−マン みすず書房）から。
”外傷性記憶は、イメジャリーと身体感覚とが優位である点と、物語性を欠くという点で幼児の記憶に似ている。
精神科医レノア・テアによれば、幼少時の外傷の裏付けのちゃんとある２０人を調べて、
２才半以前に起こった事件を言語で述べることのできる者は一人も居ないけれども、
その体験は記憶の中に刻印されて消去できないものになっていると報告している。
外傷性記憶のこの特殊性の基礎にはおそらく中枢神経系における何らかの変化があるのであろう。
広範な動物実験の結果によれば、
アドレナリンをはじめとするストレス時に放出されるホルモンの血中濃度が上昇すると記憶の刻印性が強まる。
同じ記憶の外傷性刻印が人間に起こってもおかしくない。
精神科医ヴァン・デア・コルクは交感神経系が高度に腑活された場合には記憶においては言語性記銘力が不活性化され、
中枢神経系は幼少時の感覚性、映像性（イコン性）形式に戻るのではないかと憶測している。
外傷性記憶が通常の記憶と同じでないように、外傷性の夢も通常の夢と同じではない。
外傷性の夢の特殊性は覚醒時に想起される外傷性記憶の特殊性と共通点が少なくない。
外傷性の夢には断片的な外傷性記憶が細部に至るまで正確な形ではいっており、
空想による加工は全くないか、あってもごくわずかである。
全く同一内容の夢をくり返しみることも少なくない。
この夢体験はしばしば恐ろしい生々しさ、直接性を帯びていて、あたかも現在進行中のようである。
このように目覚めている時も眠っている時も、外傷性記憶の基礎には神経生理学体制の変化があるように思われる。”
[2001年6月6日 19時24分27秒]
お名前： 一角獣
ドナは「感情のシャットアウト」と言う。
しかしこのテキストを読んだ斎藤環氏はそれを「感覚入力のシャットダウン」と言っていますね。
[2001年6月6日 18時15分28秒]
お名前： 一角獣
下の方の投稿中に「ある本によれば・・・その右腕を自ら切断してしまった」の部分は、
『幻想芸術の世界』（坂崎乙郎著 講談社現代新書）にあった記述でした。
[2001年6月6日 17時57分51秒]
お名前： 一角獣
私はドナ・ウィリアムズという人の「問題」が『自閉症だったわたしへ』で彼女が主張するようには、
必ずしも「自閉症」だけではないような気がしました。
『自閉症だったわたしへ』を読んだ時の私の感想メモなどなんとなく公開。
当時（５ヶ月程前）は私は「自閉症」に関してこの本以外の情報を持っていませんでした。
こんな読み方をした人間もいるということで。
”自閉症の子どもはおそらく母親の胎内にいる時からすでに、自分と母親とのつながりを一切感じることができず、
母親から送られてくるメッセージも、刺激の強すぎる苦痛なものとして拒絶しているのではないだろうか。”
ドナがこう言えるようになるまでに、どれほどの苦労があったのか、と思ってしまいますが。
胎児の頃に遡ってまで自分の（自閉症の）特殊性を説明しようとする姿勢にこそ、母子関係へのこだわりがあるように感じる。
ドナが精神分裂病を意識して「これこそ自分だと思えることがどこかに書かれていないかと」図書館で本を読みあさり、
ようやく「自閉症」というコトバを見つけた。自分に該当する自閉症の特徴の記述。
”それらすべてが、わたしのこれまでの人生を、嘲るかのようにいろどって来たのだ。”
自閉症。その概念が、彼女を救ったのでしょう。全ての原因はこれだったのだ、と「知る」ことによって。
そういう意味では。ドナは自ら自閉症に「なった」とも言える？ 彼女が本当に「自閉症」なのか、私にはわからない。
少なくとも彼女はそれで解放されたのでしょう。それでようやく一個の人格になったのでしょう。
彼女の母親や兄や学校や職場の人間が、彼女を規定したように、（「きちがいだのばかだの情緒障害だの変人だの」）
普通で「ない」、「出来損ない」の何か、でなく。「自閉症」だったのだ、と。
欠落や否定によって表されない、外枠として与えられた概念。それについて研究がなされている、いわば公認された事象。
そして彼女は自閉症という概念を体現し、なおかつ適応という困難事をなした者として自ら語る存在になったのですから。
彼女は自分の位置を見つけた。自閉症が彼女の母親になったのかもしれない。そんな気がする。
実際に彼女は「自閉症」と出会ってから、自分を育て直す夢を見ているし、本の出版に際してこう書いている。
”今やわたしは、理解しよう、克服しようとこれまでずっと闘ってきた自分の問題について、ことばを得たのだ。
しかしもしそれが、自分がこうなったことに対して、自分自身だけでなく家族をも許す助けになるのでなければ、
何の意味もありはしない。”
そういう問題？ と私は思ってしまいますが。
”自閉症の子どもは、視覚、聴覚、言語について、時に本当に認知障害があるかのようなふるまいをするが、
それは外から入ってくる情報の多さに―主に自分に向けられた人の感情の強さに―対応することができなくて
激しいストレスから自分をシャットアウトしてしまうからだ。”
情報の多さ＝自分に向けられた感情の強さ？
感情の「強さ」を「量」として認識するのか。その辺りが問題かも。
彼女は、折檻された時の記憶で、母親を山のような量塊として感じている。
いずれにしても、一つ一つの要素に捕われてしまい、全体像が結ばれず、対応すべく取捨選択ができないらしい。
因果関係。関連。そういう読み取りが成り立たないということか。
ものごとの対応関係の把握に一定の許容量がある、とも書いてある。
”それを越えてしまうと、対応する意味のシステムが閉ざされてしまう。”
”ストレスから自分をシャットアウト”
脳内で認知障害をひき起す仕組みがあるのだろうと、ドナは憶測するのですが。
彼女の言う「自分」って何かな。
”感情をシャットアウトすれば、自分の許容度以上の感情が自分の中で溢れてしまうのを防ぐことができる。”とも。
なにやら矛盾が。訳語に問題あるのかもしれませんが。感情＝（ ）＝ストレス？ 感情⇔自分？
おだやかな声、抑揚の無い声には脅威を感じない代わりに簡単に無視してしまえる音でしかなくなる一方、
そうでない声には、”ストレスと恐怖が強すぎて、人のことばも音の連なりにしか聞こえない”
それって対人恐怖の人が、注目される自分を意識し過ぎて頭が真っ白、という状態と同じなような気も。
問題は、言語の習得という発達段階の時期から、これが継続しているため？
ドナはテレビの音声で言葉を学習したそうですから。
他人の感情＝恐怖 と対応づけられてしまった？ 自分の身の安全に影響するインパクトとして。
では自分の感情は。
”分離している自分の心と感情”
”人とコミュニケーションすることが自分の心に対する裏切り行為のように感じられる”
自身の感情的動揺も、刺激として外部のもののように感じられるということか。
”愛や親切や、親愛の情や共感は、いつも最大の恐怖の源だった。
それらを感じ、自分にはふさわしくないと思いながらも
なんとか人の努力に添おうと思って頑張っていると、
フラストレーションは自分など不適当だという思いに変わり、ついには絶望となってしまう。”
それってまったく普通の人の心理のようですが。
フラストレーション。欲求の裏返し？
＊今読み返してみると「時に本当に認知障害があるかのようなふるまいをするが、」とありますが、
「本当は」無いのかしらん？
＊今さらながら注釈。「普通の人の心理」、と言うのが私ではあまりアテにならないでしょう。
[2001年6月6日 17時44分36秒]
お名前： 一角獣
私は権威に懐疑的なのでどこから引用するかにあまりこだわらない。
そして部分的にでも自分にピンときたところだけを思考の手がかりにする。
元テキストにあっても私が「使えない」と思ったところは無視されているということです。
ということで恣意的に内容を抜き書きしているので、引用元を明示するようにしています。
ここに置いてあるものは結果私の（おそらくは）極論を構成するコラージュのようなものになっていることでしょう。
私がＰＴＳＤで説明しきらないと感じる幼児期からの根源的な恐怖、に関しては、
「ある人の無意識に強力に布置された普遍的な影が、その人の自我の存在を危うくする」を
採用したい気もしますねぇ。
それで問題が解決するわけではないが、私は心的図式の補強をしています。
なんであれ過去において自我に耐えられなかったことが問題となっているならば自我を鍛えるしかないし。
実質的に何かが欠如していても欠如概念をアイデンティティにすることは選択肢に無いし。
私は薬物療法を主とする医師についている患者だし
自分自身これが無駄な作業と思わないで済むようになったのは実感として成果を得た最近です。
しかし意外と作業の必然性に根拠はあるらしい。ということは別の箇所で引用した書籍中にありました。
[2001年6月6日 10時20分16秒]
お名前： 一角獣
さらに『影の現象学』河合隼雄著 より。
”....個人的体験を越えた普遍的な影の侵入を受けながら、その本質を見ることができない。
あるいはその侵入を避けようとして、自我の周辺にガラスの防壁をつくりあげる。
このガラスによってその人は守られるが、直接に存在感を確かめることはできなくなるのである。
....
このため、離人症の人が治癒に向かう過程において、この目に見えぬガラスがだんだんと薄くなってゆくとき、
普遍的な影に直面する恐ろしさを体験しなくてはならないときがある。
木村が報告している一例では、ある離人神経症の少女が１１歳の時、
「死ぬよりも怖ろしい、言い表しようのない苦痛」を瞬間的に体験し、そのなかで自然に治癒されたという。
ところで、彼女は６年後に離人症状を再発させるが、「もし今の病気が治るとしたら、
私はもう一回、１１歳の時に経験したあの怖ろしい瞬間を経験しなくてはならないにちがいない。
それぐらいなら死んだ方がよっぽどましです。」と述べ、治療に対して消極的な抵抗を示したという。
彼女がどうしても言葉で表現できない体験であって「死ぬよりも怖ろしい」こととは、
普遍的な影の瞬間的な自覚の体験ではなかったろうか、と筆者は考える。
それでは、このような人がどうして普遍的な影の侵入を受けることになったのか。
普通人も、実はそのような影を無意識内に有しながら、それとの直接的な対決をほとんど避けて
生きているのである。この点について、われわれは明確に答えられない。
確かに、個人の自我の成長の母胎となる母子関係が、このような人の場合は希薄であることが多いようであるが、
それも決定的な要因であるとは言いがたい。
あるとき、ある人の無意識に強力に布置された普遍的な影が、その人の自我の存在を危うくするのである、
としか言いようがないのである。”
この本は１９８７年初版。９８年第２２刷。筆者は非医師でユング派の精神分析家の方ですね。
臨床例として引かれているのは精神分裂病と診断された方のケースが主であるような気もするが、
多重人格で有名な症例も、河合氏の見方（ユング派の解釈？）で解説されていました。
病状と診断と病名と治療法の関係って実に恣意的なもののような気もします。
その時点で分っている範囲で治療者の専門の領域からの視点で、分類されてしまうのだ。
患者という生身の人間存在はそれらの方法論よりも先に存在しているにも関わらず。
[2001年6月6日 9時19分8秒]
お名前： 一角獣
同『影の現象学』より
”ほとんどの子どもは、その自我が以前に増して強化され確率されようとするとき、このような疑問
（引用註：自分の両親がほんとうの両親であろうか）を胸に抱くものである。
自立するためには孤独感に耐えねばならない。自分の存在を、それ自身において独立したものとして認めるならば、
それは何ものにも依存する必要はなく、家族への依存も不必要であろう。これを換言すると、
自分はこの家族とは別の成因であるとしても存在を脅かされることはない、ということになる。
ところが実際問題としては、そのような自立感をもつにはわれわれは弱すぎるし、少しのあいだ
家族に対する疑問を抱くものの、それは消失してしまって、両親との関係を回復し、そのなかで育ってゆくのである。
このようなことを適当に繰り返しつつ、普通の人は成長してゆくが、
その間における家族との依存・非依存の関係は非常に微妙なバランスを保ってゆくものなのである。
外界の人間に対する自我の依存・非依存のバランス関係は、そのまま内界においても生じていることである。
自我は、いわばそれを支えているともいうべき無意識との間に、微妙なバランスを保たねばならない。
われわれの自我は無意識とあまりに切れた存在となるとき、生命力を失ったものとなるであろうし、
逆に無意識の力があまりにも強く自我に作用するときは、自我はその統合性を失うことになろう。
ところで、無意識をユングは個人的無意識と普遍的無意識の層に分けて考えていることをすでに
述べたが、普遍的無意識の内容が直接に自我領域に侵入してくるとき、自我は強い危険を感じるであろう。
そこで、自我はその統合を守ろうとする限り、相当協力な防衛を行わねばならない。
ところで、そのような強い防衛は自我の統合性をある程度保つにしろ、
無意識との適切な接触によって得る生命感を失うことになると考えれる。
このようなことを筆者は離人症の心的なメカニズムとして考えている。”
[2001年6月6日 8時53分36秒]
お名前： 一角獣
『影の現象学』河合隼雄著 講談社学術文庫より
”離人症というのは恐ろしい症状である。
これは「自分が存在すると感じられない」「自分はもとの自分ではなくなってしまった」と訴えるような自我意識の障害、
「外が絵のように見える」「外界と自分との間にヴェ−ルでもあるようで、ピンとこない」というような対象意識の障害、
「自分の手や足が自分のものと思えない」「自分の体が生きていると感じられない」などの身体意識の障害を体験する。
これは本人のまったく主観的な体験であり、われわれは本人の報告に頼るよりほかに診断を下す手がかりがないのであるが、
その本人も自分の体験をうまく言語化できずに困ってしまうことがある。
このような症状は、いろいろな精神病や神経症に「部分症状」としてみられ、正常人でも疲労困憊時に体験することがある。
しかし、ときにこの離人症症状のみを中核症状とし、他に精神病的症状を示さず、外部から見ると
普通人となんら変わりのない生活をしている人がある。このような人を特に「離人神経症」と呼んで、
その他の病気の部分症状や一過性のものとして体験している人と区別することがある。
「離人神経症」の人は、他人からみるとまったく普通の生活をしているように思われるが、
本人は実に苦しみに満ちた人生を過ごしているのである。
「あらゆる精神症状のなかで、自己とか自分とかいわれるものの異常がもっとも明白に患者自身によって
体験されるのは『離人症』と呼ばれる症状においてである」と、精神医学者の木村敏はその著書の冒頭に記している。
木村はこの症状をてがかりとして「自分ということ」の本質を明らかにしようとし、その『自覚の精神病理』を構築してゆくのである。
筆者はそれに対して、「自分ということ」を影のほうから見てゆこうとしているとでも言うべきであろうか。
あるいは、木村が問題にしている「自我」ということを、筆者はあくまで影との関連で見てゆこうとすると言ってもよいだろう。
木村は「離人症という状態は生と死とのいわば中間にあるもの、しかも生よりはむしろ死のほうへの
傾斜をもったものだと言えると思う。それはいわば、肉体の死をともなわず、精神の死をもともなわない、
純粋な自我の死である」と述べ、「それは、人間が自らの置かれた耐えがたい現実に対して試みる、
消極的ではあるがある意味ではきわめて純粋の誇り高い抵抗であると見ることができよう」と言っている。”
[2001年6月6日 8時42分55秒]
お名前： 一角中
疎外感を離人感と呼び替えるのも抑圧の外在化かも？ （←思いつき）
[2001年6月6日 7時52分34秒]
お名前： 一角獣
「離人感」というものも最近はカジュアルに使われているような気もする私ですが。
当人が「離人」しちゃってる場合、その状態を意識できて主訴にすることが可能とは思えないので。
どうかな・・・？
離人感、非現実感からリストカットする、リストカットは手首の人格化という説も見聞したのですが、
リストカットで脱却できる程度のものが「離人感」であり「非現実感」と呼ぶ領域なのだろうか。
と釈然としないものを感じます。
また、
ある本によれば自分の悪夢を絵に描いていた精神病のある男性は、その右腕を自ら切断してしまった。
彼にとっては自己をとるか右腕をとるか、という極限の選択であったろうと考えると、それこそ
右腕が別人格であるかのごとく体験されていたのではないか、と思ってしまう。
象徴的行為で済む範囲と済まない範囲があるということか。
まあこんなふうに。おそらく私のスケールは一般的ではないのでしょう。
だから「王様の耳はロバの耳」
[2001年6月6日 7時37分54秒]
お名前： 一角獣
同じくＶ・Ｅ・フランクルの『死と愛』（１９５２）より。
”分裂病における意識の「緊張低下」が、分裂性精神病人格者における意識の緊張低下や
強迫神経症候を示す精神病質人格者の場合の過度の自己観察における意識の緊張低下と、自我障碍の
同じような結果に 至り得るし、至らざるを得ないことが明らかになるのである。
分裂病的な自我障碍と精神病質人格的な離人症との間の相違は、
前者においては ― 意識の緊張低下に応じて ― 指向弓の緊張があまりに少ないのに対して、
後者の場合には ― 意識の緊張過度に応じて ― 指向弓があまりにも緊張されすぎていて「切断して」しまっている
ということの中にのみ存するのである。”
”すなわち強迫神経症者は適応機能の不全と、持続的な過度の意識性とに悩むのである。
また分裂病者は「心的能動性の機能不全」による「意識の緊張低下」に悩むのである。
一部は実際に、一部は体験的に、分裂病においては、自我は意識性として制限されるばかりでなく、
また責任性存在、責任ある主体性として制限されるのである。（純粋な客観的存在の体験ないし受動化原則）。
したがって分裂病においては全人間存在そのものは精神病的なプロツェスによって異常化しているのである。
このことが分裂病者を本質的に鬱病者から区別するのである。
なぜならば鬱病者においては、その異常体験は、実存分析的には、
それが人間的なものからの疾患過程の形成として解せられることによってのみ、すなわち
全人間存在の様式としてのみ理解されうるのである。
それに対して分裂病においては実存分析の示すところによれば
この人間存在自身が罹患しているのであり、したがってそれ自身が疾患過程によって形成されているのである。
したがって通俗的な言葉が鬱病を心情の疾患とし、分裂病を本来の精神病として区別しているのは正当である......”
フランクルの言う「分裂病」に関して考えることが引用の目的であったわけでなく、
およそ欠如概念で自らを表象することで責任から逃れてしまい得ることを
自己利益の側面から恣意的に選択している場合、
「その存在自身は罹患している」のかも、と思えるような例を想起しています。
[2001年6月6日 7時11分38秒]
お名前： 一角獣
フランクルの『死と愛』よりメモ。
”「私があることを知っている」ということは、
「私が≪あることを≫知っている」ということであり、また
「私があることを≪知っている≫」ということであり、同時に
「≪私が≫あることを知っている」ということでもある。
知識あるいは思考という心的行為はいわば二次的な反射的な行為を放つのであり、
それは一次的な行為と、またその中に一次的な行為の出発点としての自我を対象として持つものであり、
したがって主体を対象となすのである。”
”われわれは過度に自らを観察するものの離人症体験に対する生物学的なモデルをみることができるであろう。
なぜならば「指向弓」と呼ばれるものの ― 過度の自己観察による ― 「過度の緊張」によって、
心的機能と自我との連関が障碍されたとう体験が生ぜざるを得ないのである。
過度の自己観察という反射的な行為は一次的な行為と能動的な自我との体験的な連関を失うのである。
そのことから必然的に能動性感情と人格感情の喪失が、すなわち離人症の形における自我障碍が結果するのである。”
”或る心理的行為の随伴的な反射によってその行為自身が主体と客体との橋として与えられているのであり、
さらに主体自身があらゆる心的活動の担い手として与えられているのである。
「あるものを持つ」ということにおいて、私はあるものの他に、もつこと自身と私「自身」とを持つのである。
したがって「自身」は自ら自身を「持つ」ところの自我であり、彼自身に意識された自我なのである。”
[2001年6月6日 6時50分33秒]
お名前： 一角獣
ヘンな話が続いて恐縮なのでマトモな話も。というわけで。
『夜と霧』などで知られるＶ・Ｅ・フランクルの言葉など。
”内因性の精神病もロゴテラピー的な処置の対象になり得るのである。
もとよりその場合には、内因性の因子が取り扱われるのではなくて、
それと一緒に作用している反応的、心因的因子が取り扱われるのである。
......
精神病においてすらも、それに対する患者の自由な態度の中に存在しうる一片の残された自由は、
患者に常に態度価値の実現化を可能にするのである。彼が自由を持つ限り、彼は責任を有している。
ロゴテラピーは彼に残された自由を指摘し、その責任性そのものへと呼びかけるのである。”
（『死と愛』1952年）
ナチスの強制収容所を体験したフランクルがＰＴＳＤ的な病気の概念を見い出しえなかったことは
感慨深い。
フランクルは敢えて回復不能な損傷という意味で心的外傷を捉えなかったのかもしれません。
フラッシュバックがフラッシュバックであり、四六時中意識を支配するもので無い限り、
患者に残された自由は一片どころではないはずだから。
フランクルは
”鬱病者の世界感情としての破局不安という生命感情が激情的妄想表現をとった場合の世界没落感”
などと言うけれど。
彼は激情的妄想が実現されたかのような強制収容所生活を体験したはずなのですけれども。
フランクルは強制収容所で起こっていたことを、おそらくはリアルタイムで全て理性で認識していた。
教養も現実的な知識もあったであろうし、医師という職業によって役に立つ人間であったから、
収容所内でも（相対的に見れば）ある程度の安全が確保されていたからかもしれないし？
それ以前に世界観の確立できていた成人としての成熟した人格の持ち主だったから？
[2001年6月5日 21時40分6秒]
お名前： 一角獣
補足。
たぶん、私にも穴に落ちる直接のキッカケとなるなんらかの出来事はあるが、
現象学的に（？）処理する習慣で、私がどう思うか、どう感じるか、だけの問題と捉えている為に、
外に向ける感情も、第３者に聞いてもらいたい内容も無い、ということになるのでしょう。
問題は、何故そこでもちこたえられなかったのか、になってしまう。
出来事に対する自分の反応をすべて外在化させ、誰のせい、あれのせい、と言ってしまえれば、
「動機」もあることになるし、
「それによってこんなに傷つけられたワタシ」と悲劇を語る主体になることもできるのかも。
それをなんとかして！と他者に取りすがれれば、まだ「治療」の手を差し伸べやすいのかもしれない。
[2001年6月5日 14時21分17秒]
お名前： 一角獣
こうして書いてみると、公の場に書いていることが申し訳ないくらい異常な気がする私。
しかし書いてしまったのでまとめておきます。
私は結局は
私にとって手の回らない「余計な」葛藤の元は全て放棄して闘病前線を限りなく後退させている。
それでもう後ろが無いのでしょう。
医師からは当初から、いつ居なくなっちゃうかわからない、と言われていたものの、
それが「いつ」かは医師には予測できなかったし、
私自身、もちこたえてきた糸の切れる一瞬がいつなのかはわからなかった。
結果、医師の認識としては「動機無き未遂」となる。（「自傷」レベルで無いことは客観的にも明らかなので）
で、「眠れます？ 強いお薬出しましょうか？」と言われても、
主観的にはもうソレをやったおかげで精神的には上向いて来ているので（←それ以上底が無いから）
「結構でス」、ということになる。
あくまでも内面の核の部分での均衡なので、それに関して人に聞いてもらいたいことも無いし。
過ぎてみれば、その以前の続きをまた生きることでしかない。
まあ一瞬穴に落ちた、みたいな認識ですね。病に押されて落ちた瞬間。
（現在のようにその意味内容を言語化できるまでに２年かかったというのもホントのところ。）
�咾世�ら医師にとって訳わからない患者なのだな、と今改めて思ってますが。
で実際には、
そんなふうに意志で制御できる危機は、まだマシだった、というオチもその後にありました。
私はそれで現在と乖離してしまっているらしい「過去」に照準を合わせています。
それから、糸が切れる前に、意思の疎通が図れる治療関係の構築が当面の目標。（←まだできない…）
[2001年6月5日 13時43分11秒]
お名前： 一角獣
↓そこまでの修羅場をやっている、のは過去１回。別の理由でやっているのが過去１回。
別に習慣というわけではアリマセン。いくらなんでも。
[2001年6月5日 11時56分17秒]
お名前： 一角獣
他者を失うことの心的負荷から自己を守るために予め象徴的に紙を破く、程度で済めばいいが
自己を失うことに耐えられないから、自己を破棄する、というのは確かに重度の病のようです。
そうやって捨てる段になって、初めて
自尊心よりも本能的（？）であるところの自己愛を見い出すのかしら？
自分は把握しきれないが世界には秩序がある、などと信じてもいられない。
最初から理性などアテにならないのが人間で秩序など無いのが世界だから、
内面宇宙には規範と秩序を必要とする。
[2001年6月5日 11時48分52秒]
お名前： 一角獣
私の守るべきものは私が私であること、であって、
それがイコール内面の規範を守れる自己であること。
まあ助けてくれなかった神様に義理立てをやめられないわけです。
それが
ほぼ私の生来の問題と言ってもいいほどの「病」への抵抗＝自己、となってしまっているので
抵抗できなくなると自己存在の否定＝自己破壊、となってしまっているのです。
これもしかし「病気」の本体。
ロバート・ジェイ・リフトンが言ったように。
「ある意味では倒錯は死との格闘を文字通りに理解することとも言えるでしょう。
（自殺が死との直面を象徴化するのではなく文字どおり現実化するように。）」
ところがそこまで真摯に自己を生きている、という事実にその破壊行為の最中に行き当たり、かつ
そこが私にとって外敵でしかない他者とのあらゆる接触の可能性を取り除いてしまう地点である
という点おいて
強烈な自我の凝縮が起こるので、その極限状況で全てから解放されるし、自己肯定的になる。
それで心的な平衡状態になって死ぬことに意味が無くなる。という修羅場を一人でやっている。
（↑つくづく御苦労サン。と思うが、体験しないと感じない。←だから病気。）
こーゆーことも治療者はまったく言語化してくれません。
別に悪意や怠慢ではなく、体験の範囲を越えているのでわからないんでしょう。
だから自分でやらないと。
[2001年6月5日 11時34分30秒]
お名前： 一角獣
「ＰＴＳＤ」がアメリカで初めて診断マニュアルに入れられたのは１９８０年。という事情は別にしても。
幼児期に端を発すると思われる問題を抱えている私が
自己の状態を客観的妥当性を伴って語る言葉を持たない年頃に病院に行っても、
治療者は何も手を打つこともできなかっただろう。
現在も私の思考や言語表象能力の如何に関わらず、
記憶が無い、あるいは記憶の中でかつて一度も言語化されなかった問題を抱えているならば、
どーしたらいいのかなぁ？
というのが現在地点。
[2001年6月5日 10時53分53秒]
お名前： 一角獣
理性理論の世界。虚無と絶望の破滅指向。その両極のあいだ（フツウの心的状態）が無い。
整理しても、私の問題は損傷であり後遺症であるところの「病的状態」であるらしく、
「欲求不満」「葛藤」「悩み」の状態ではないらしい。ということがわかるだけ。
怒りの抑制は半端でない、という意味のことを医師から言われているということは
「感情耐性が高い」のかもしれないが、
それでもまだ麻痺させているものの根はもっと深い、ということかもしれない。
感情耐性が「高い」といっても、それが何かの程度の高さを表すという意味ではないのであって、
欲求不満や葛藤で悩むことすら私にとっては「贅沢なこと」になっていると言うべきでしょう。
この先に突き抜けることに耐え得るならば、耐性が高いことも初めて自己評価の対象になるだろう。
そうでないと命があっても所詮心的自殺に一生を費やすことになる。
薬で調整して維持するような「生活」と根本的治療が両立しない、社会生活の部分は破棄、
それが強いて言えば、「精神科にかかることが遅れたために深刻さが増した」点かも。
しかし問題の発生地点が「社会生活」以前の発育段階にあるものならば、これも妥当な方法かも。
もう少し早い段階で精神科にかかっていても、病気の本質を見落とされ、
神経症レベルの症状への対症療法を延々とされるだけに終始したのではないかな。
そこを自分で片付けたのは正解でしょう。
一切をお見通しの神様ならぬ治療者はとりあえず主訴に対応する受動的姿勢が基本ですから。
[2001年6月5日 10時39分39秒]
お名前： 一角獣
↓いやわからない。当時から深刻だったままなんだろう。というのがホントのとこかも。
[2001年6月4日 17時6分37秒]
お名前： 一角獣
それで無理して乗り切ってきたことでＰＴＳＤにしろ鬱にしろ身体化にしろ更に深刻になっていることは、否めない。
しかし環境条件が悪かった、必要な支援が無かった、と今さら言っても始まらない。
そもそも。
ああだったら、こうだったら、と言うのなら被害に遭っていなければそれが何より。
しかし事実はそうでは無いのだから。
その時々、自分でできることをするしかないですね。
[2001年6月4日 16時54分58秒]
お名前： 一角獣
私は１０代の初めくらいから色々な意味で「私の現実原則」に則り
（←ひとつには他人の言外の思念のフィードバックまで引き受けられない）
「負担を減らす為に関わらない、喋らないこと」を習慣にすることには成功したようです。
結果、それでも流れ込んでくるモノの貯水池となり精神衛生上、浄化槽とする為に
独自の心的図式の開発に行き過ぎた模様です。
巷で「ココロの病」と呼ぶらしい状況も私の問題と割り切って自力で対処し（←相当苦労）
社会人生活もそれなりに長かったから形式上は人並みに暮らす訓練もできてはいるが
現在の主治医との会話しかしない生活もむしろ快適。
「他人に迷惑をかけなかったから誰もアナタの病気の深刻さに気づかないんだね」とは医師の見解。
あるいはまた。
不用に喋らないこと。気分で喋らないこと。その基本は言霊信仰に通じる素地があったからかしら？
いい加減なことを言うことは真実に対する冒涜だったという次第。神様無き巫女だからなぁ。
[2001年6月4日 16時49分46秒]
お名前： 一角獣
何処に書いてよいかわからないのでここにメモ。
>>自分以外の人間の言動そのものが、耐え難いときがある。
>>そういうときは、内容の如何を問わず、他人の動きや話し声自体が耐えられない。
>>ときには気配さえ。
> そう、この感覚。決してニンゲンが嫌いなんじゃない。ただ、他人がいて、係わること自体が
> 辛い。そして、こちらのこの感覚を無視してこちらに向かってくるから、嫌いになってしまう。
わたしは人間が嫌いなのだ。そしてそれが全てなのかも。
タメイキ。はぁ〜〜〜・・・（←邪見の気分で）
人間が生理的に嫌い。これが病気（ＰＴＳＤ）の本体か。やはり。
憐れに思って気にかけてやっていたのに裏切られて喰われたようなものだから無理ないかもしれないが。
しかし何故ものごころつくかつかないかのコドモがオトナを憐れに思っていたのか、という謎は残る。
それに人間の存在がなんらかの圧力と感知される程にビシビシ不自然な（？）感覚で入ってきたのはそれ以前から。
それらが種々の情動や欲望、煩悩なんぞコード化されたのは、モロに被って体験したあの時やあの時のアト。
こちらの人権を無視してこちらに向けられていることに気づかないで居られれば良かったのかもしれないが。
連中のアタマの中の妄想・妄執はいつ現実の行動に移されるかわからない。それが私にとっての人間か。
午睡の夢見が悪かったようです。
でも思考がそちらに偏向して表現がシンプルになっていますな。それもいいかも。
[2001年6月4日 16時3分20秒]
お名前： 一角獣
う〜ん。
聞き手が「ソクラテス」に過剰反応しても送り手にとって思わぬ結果になるかもしれないです。
（過剰反応＝日常会話の圏外にあるアカデミックなものへの屈折した感情とか？）
私に関する限り、引用される人物はソクラテスでも弥勒クンでも等しくＯＫのようです。
（しかし犬夜叉ネタは日常会話になりつつあるかも。←そういうところは柔軟）
[2001年6月2日 23時32分13秒]
お名前： ペンギン
ふむふむ、この「いいんじゃないですか？」というモノの言い方は、ある人がメールでよく使う表現。
それから、「のだよ」とか「です」というような一見なんでもない表現でも、実はワタシの頭の中には、
この言葉を言っているある人物の表情が浮かんでいる。
間の屁理屈もどこかで見た文章のつぎはぎだったり、何かを読んで思ったことを書いている上に、こう
いう私的画像付きの文字を組み合わせると、自分では思わぬ結果になっている。そーゆーことか。
[2001年6月2日 22時8分55秒]
お名前： 一角獣
ああ。
下の管理人さんの書き込みを見たあと、
なにかじわじわとオカシイような楽しいような感じになったのですが。
「合点がいった」ことのプチ・ハイな気分かも。
管理人さんがいつも人から「怒っている」と思われる、と言っておられたことが分った瞬間。
余計なことながら合点の過程を分解シマス。
直接応答する場でないことを強調されていながら「いいんじゃないですか？」と書いておられる為。
人間はどうしても「か？」を目にすると、
直接限定的にジブンに向けられているように反射的に感じるのですな〜。
そして詰問されている（怒られている）と感じやすいものかも。
「か（Ka）」という音が硬質な為と「？」という記号にインパクトがあるためかしら。
しかし私は管理人さんの文体を大分読み慣れているし、
多少は辞書代わりに使えるほどには内容も記憶している、と思うので
じわじわ可笑しくなってしまったものでしょう。
あそこに書いてあったことって、「コレじゃな。」（←七宝風に）と合点したから。
ということで、
私は配慮を示して頂いたのに「怒ってるかも？（ドキドキ）」というカンチガイをしないで済んだみたいです。
そういえば。なんとなく文章から喚起された声までイメージの中にあるのは不思議。
[2001年6月2日 19時56分5秒]
お名前： 一角獣
私は自分の考え方は知っているが、ものの感じ方が人とどう違うのかわからなくなっている。
ここでもおそらく「気持」は書いていないだろう。私の書くのは「判断」とでもいうべきものかも。
[2001年6月2日 18時51分5秒]
お名前： ペンギン
本人にとって「事実」であるならば、誰にもそれを否定する権利はありません。
（それに、ワタシには、人さまの経験や心境を想像できるほどの読解力もありません。）
「自分と同じ」か「自分と違う」ということを足掛かりにして、結局は「自分のことが解かる」、つまり
「汝自身を知れ」というソクラテスの言葉が実践できればいいんじゃないですか？
（直接、誰かに対して返事をする場所は、世の中の至るところにあります。でも、ここは、自分の気持ち
を言葉に変換して、まるでガラスケース越しに外から見てみる場所。いや、そうしないと「自分自身」を
つかめなくなってしまった人が、「自分自身」の本当の気持ちに気づくために利用する場所なのかもしれ
ない。）
[2001年6月2日 14時40分4秒]
お名前： 一角獣
私にはもっとも至極な外傷体験の記憶もあったのですが、医師が診断に慎重だったことを評価する、
と書いたのも下に書いたような私の事情のせいでしょう。
私は治療過程で神経症でも境界性人格障害でも精神分裂病でも無いことを実証して
現在のＰＴＳＤという診断に辿り着きました。
そういう意味では消去法だったのです。
結局は私はいまだに、「ＰＴＳＤ」で説明しきらない部分をなんとか把握したいがために、
こちらに辿り着いたのですが、そのために何につけ懐疑的に見てしまうようです。
（お世話になっておりまする。荒らしにならないよう自戒。
既になってる？と甘えても仕方ないので、その場合はダメカードを希望シマス。）
[2001年6月2日 12時37分38秒]
お名前： 一角獣
�圈，海鵑覆海箸鮟颪い討い襪覆鵑董∩蠹�な「自己愛の回復」の証拠ですな。＞自分
これって過去の治療の成果かも？
[2001年6月2日 11時50分0秒]
お名前： 一角獣
ああ。私も 言う＝行動 の傾向が強い。
（それが問題であるのですが。
子どもの頃は「律儀」と言われる程度で済んでいた。現在はまた別に問題が。）
性的な挑発を実行するかどうかは別にして、
その願望を持っている人格障害傾向のケースは割と実在するような気もする。
性的な関係をもつこともなんらかの自己利益の為の手段として意識的/無意識的に捉えられている場合には。
自己愛が強すぎて親から分離できない場合に、支配欲を罪悪感にすり変えて症状にしているケースも
最近は増えているかもしれない。親も分離したがらない、しないで済む社会になっているからかな？
またやはり心理問題を扱ったテキストが豊富にあるために、
被暗示性の高い人は「その病気」になることを無意識に（？）選択しているという事情もあるかもしれない。
罪悪感や失敗体験が心的外傷なら抑鬱状態とかノイローゼ（←今はこう言わないのか）の範疇のような気も。
ドラマにおいて行動させる必要のあるキャラクターであった場合の社会的信用の問題でしょうかねぇ。
「ノイローゼ」では、イメージとして理性的判断力を問われてしまうだろうからして。
そういう意味ではテレビなどの虚構の世界における「ＰＴＳＤ」のイメージは、
そこまで壊れた、という事実によって
事件の当事者にとってのなんらかの責任からの免罪符、としてのみ流通しているのだろうか。
そして私は、その安易さに抵抗を感じるらしい。責任というものに厳格だから。
私は自分に責任の無い範囲を割り出すことに何十年も体を張ってきた人間だと思ってる。
（↑心身ともに壊れるまでやらないと自ら免責できなかったということ。）
�咾海譴蕕六笋了廚い弔�ともの思いです。ロバの耳〜。
[2001年6月2日 11時40分51秒]
お名前： ペンギン
トラウマのない人なんていないはずだから、あの"なんとか先生"がはたしてＰＴＳＤと言えるかどうか、
私は知らない。
ただ、本来なら、治療室の中で「患者」の「代理自我」として機能する「治療者」という人格を保持する
べく訓練されたはずの精神科医が、「分離してもいられるような自我」を形成するように仕向けなければ
ならない"分離不安の強い患者"に逆転移して、プライベートな場面に治療行為を持ち込んで死なせてしまっ
たことを悔いているだけなんじゃない？ つまり、精神科医として失格ってこと。
アメリカでは、こういう形の逆転移が多くて社会問題に発展したそうだけれど、それは自己愛性人格障害
や演技性人格障害（どちらも、日本ではあまりいない）の患者が、よく性的な挑発をする（そういう人格
障害だから）からだとか。
でも、日本人で精神科に罹る人って、だいたい否定的な人間関係が固着して「そう簡単に人を信用しない」
「そう簡単に人に自分のことをしゃべらない」はず。しかも、医者自身の心的な外傷体験に「共感」する
「自閉症」者なんて、いないと思う。ただ、自分の「こだわり」を通しても怒られない人に、ひょこひょこ
ついて行ってしまうことはよくある。そうして、騙され騙され生き延びているようなものだから。
私がゴジャゴジャいちゃもんをつけたのは、その「どうせ、人に良いことばっかり言う仕事」の精神科医
が、めちゃくちゃ疑っていたところから出発して、実際に何をしてくれるわけでもないのに支持的な立場で
「良いことばっかり言う」のはどういうことかと考えていただけだ。だって、それまでの私の「文法」で
は、「言う」＝「行動」だったから。"自転車に乗る約束をした京子さん"をずっと待っていた、輝さん
（『天使が消えた街』の）と全く同じだった。
それから、ずっと否定的な人間関係しか持たずに４０年過ごして来て、始めて「肯定的なことを言って、
しかも侵入してこない」人に出会った事の重大さを、トレンディドラマの製作者が知らなかったことには
何の憤りもないけれど、専門家の先生が全く解かっていなかったことにはがっかりした。
（注）これは、↓の書き込みに対する答ではない。
[2001年6月2日 9時22分37秒]
お名前： 一角獣
安全装置か。
わからないことは無いことにしてしまえれば、それはそれで完全であり安泰というわけです。
それで存在できる幸運ならば。
[2001年6月2日 8時19分30秒]
お名前： 一角獣
ああ。「自閉症の想起パニックがＰＴＳＤに近いから」でしたね。（←過去ログ参照）
ドラマそのものを見ていないので、この件に関しては終わります。
[2001年6月2日 7時57分18秒]
お名前： 一角獣
何故、設定としてノイローゼやうつ病ではいけなかったのかな。
[2001年6月2日 7時45分14秒]
お名前： 一角獣
補足。カジュアルに用語が使用されていることを知ったのはこちらでなく別の場所で、です。
新たに素朴な疑問。
ドラマに関わった自閉症の専門家はＰＴＳＤの研究もそんなに詳しくてあられるのかしら？
専門家のいないことで苦労している当事者だけに気にしてみたり。
[2001年6月2日 7時37分53秒]
お名前： 一角獣
それ以前に。この映画、殺人事件の被害者は単なる腐肉で交渉の為の物扱いだった。＜『依頼人』
[2001年6月1日 23時30分25秒]
お名前： 一角獣
あ〜
２つ下の「フラッシュバック」云々に関しては、管理人さんへのクレーム等の意図はありません。
フラッシュバックに限らず用語そのものには肯定的も否定的も意味を読み込むべきでないと思うし。
私が私なりのＰＴＳＤへの理解に注意を呼び掛けたかったら、自分でそれに特化したサイトを作ればいい。
しかしそういう意欲も必然も感じていないので、ロバの耳〜と言いたい程度の動機で書いています。
↑
最近ではフラッシュバックをカジュアルに「フラバ」と呼ぶらしいことを知って違和感だった為。
[2001年6月1日 21時15分59秒]
お名前： 一角獣
そういえば。
映画『依頼人』は、一応あれで終わっていても”ハッピーエンド”なのでしょうね？
あの少年の弟の方を主人公にしていたら娯楽作品になりようがない。重病人は刺身のツマか。
[2001年6月1日 20時42分1秒]
お名前： 一角獣
同じ病名がついていても私はドラマのなんとか先生と同じと思えないなぁ。
（ドラマのＨＰとこちらでのやりとりから推察するだけですが。
病名は私がつけるものじゃないから、そういうものかと思うしかありませんが。
最近では「フラッシュバック」は口語として本来とは別の意味内容を担わされていると思われる。
つまりただの連想や回想であっても、
それが当人にとって意識レベルで折り合いがつけられないだけであっても、
当人にとっての「トラウマ」に関与していれば「フラッシュバック」と言うらしい。
「自閉症のフラッシュバック」は、本来的用法であろうと思いますが、
私は激烈な症状として体験しているので、
「フラッシュバックが必ずしも悪いとは限らない」と言われると、多少複雑な気分になります。
まあ私としても。それを手がかりに元を辿って断ち切りたいと思ってはいるが。
元を辿っても絶対に笑い話にならないことだけは確実。
[2001年6月1日 20時8分25秒]
お名前： 一角獣
＜感覚の体験としてのレベルの強さ
補足。
感覚体験の質の相違と内容については私は当事者でないので言及を避けました。
[2001年5月26日 7時42分8秒]
お名前： 一角獣
尚、私がここでヒトと表記しているのは、私以外の非・自閉症者です。
私は自閉症の方の感覚体験は非・自閉症者のそれと違うレベルの強さで経験されているらしい、
という印象を持っています。
それが感覚体験の問題がＰＴＳＤという病気になっている私がこの場をお借りしている理由でもあります。
[2001年5月26日 7時36分0秒]
お名前： 一角獣
平和な社会に暮らしている場合、
「恐怖」の「概念」は知っていて、よく「恐い」という表現を使ってはいるけれど、
ヒトは果たして本当に「恐怖体験」をしているのだろうか。と考える。
予測される事態に対して語られる「恐怖」は、実際には「不安」や「心配」の範疇であり、
しかし恐怖はホントウはもっと違うものだ、となんとなく私は思っています。
どちらかと言えばわけのわからないままふと感じるものの方が真に「恐怖」らしいのでは。
諺に言う、ススキが幽霊に見えた、という瞬間とか。不意の物音に脅かされた瞬間とか。
頭に「幽霊」という言葉（＝イメージ）が浮かぶ前に、その物音の意味を考える前に、
「ゾッとしている」はずです。
動物としての人間の背骨の辺りに刻み込まれている原始的な恐怖感が蘇る時。なんてね。
要するに脳の問題なのかな。＜背骨
そして恐怖は忘れ去られやすい。その場その時を離れれば、意識されなくなりやすい。
それも安全装置。
私自身、突然に、おそらくは病的な（普通のヒトはそういうこと無いようなので）恐怖状態に
捕まることがあっても、それが過ぎ去ると、感覚として思い出せなくなる。
恐怖に捕まった、という事実の記録はあるが、その感覚内容は再生されなくなります。
そしてリアリティが曖昧になる。←病識が甘いことの最大の理由かも。
[2001年5月24日 15時50分19秒]
お名前： 一角獣
非・自閉症、されど一般的でなかったらしい私。多少思い切って個人的事情を書くならば。
今頃『犬夜叉』４巻のタタリモッケの部分を読みましたが。
こういう子どもの心理はわからない。身に覚えが無い。
こちらが大人の心配をしていたし欲求や願望を察して（信号が入ってくるので）なおかつ
押し付けがましくなく結果が自然に見えるように気を使って期待に沿おうとしていた。
ボランティア？（←それがオカシイ。発達上は。）
嘘みたいに聞こえるかもしれないがホントウです。
相手の期待に応えていると気づかれて、また反応されることは鬱陶しかったようです。
褒め言葉であっても直接的にこちらの感情的反応を期待する働きかけをされるのは嫌だった。
存在を気にしないでくれ、という感じ。そこから先の相互作用は遮断していたんですね。
今思うと、周囲の人間はヒトでなく環境として安定していてくれれば良かったのでしょう。
子どもらしいエゴが皆無だったはずは無いが、その実現の為に人間と関わらざるを得なくなるよりは、
負担を減らす為に自分の欲求を抑制する方向で生きてきた。ような気も致しますが。
何故それほど安定指向なのかが一つの謎。易刺激性と安定指向。どちらが先か。鶏か卵か。
医師は私を理性的だと評する一方（←精神科だケド）
いつ居なくなっちゃうかわからない（←この世から）とも見ている。（それが当たっていたことは一度は証明してしまったが。）
この矛盾⇒これもオカシイ。だから病気の概念にあてはめるのに苦労する。
[2001年5月24日 15時3分30秒]
お名前： ペンギン
「世を忍ぶ仮の姿」の仮の名。
行き掛かり上、こーなっただけ。
[2001年5月24日 9時37分42秒]
お名前： 一角獣
ふと気づくと変な名前を使っているなぁ。と思う自分の投稿の「お名前」欄。
[2001年5月24日 8時43分44秒]
お名前： 一角獣
刺激に対して慣れが生じない脳を持っている、という点が、
一部ＰＴＳＤと自閉症の共通点かもしれません。とまとめます。
３人寄れば文殊の智恵、とも申しますが、「もんじゅ」（←原子力施設）が事故起した例もあったなぁ。
『犬夜叉』ネタでも臨界っぽいのでやはり私ここら辺りで封印されるべきかもしれません。
快刺激に慣れが生じないだけなら、いつも新鮮でいいのですが。
[2001年5月16日 12時1分34秒]
お名前： 一角獣
たぶん。普通、人間が「忘れたい」というのは「無かったことにしたい」という意味なんだろう。無理じゃン。
[2001年5月16日 11時53分50秒]
お名前： 一角獣
別のタイトルで書いたことから思ったのですが。
自閉症としてのペンギンさんとＰＴＳＤとしての私の「書いていること」に
共通した何かがあるとすれば、
脳の機能のしかたの一般的でない特徴が、それぞれに現れた結果が、
結果だけ見れば似ている要素がある、とでも思ってよいのかな？（←シロート考え）
[2001年5月16日 9時18分54秒]
お名前： 一角獣
＞「ＰＴＳＤ」関連の一般の解釈やドラマや小説での用法に疑問を感じることもありますが、
そちらがＰＴＳＤなら、それらと同じ病気と思えない私がＰＴＳＤじゃなくてもいいや、と思っていられる
↑
医師にさえ数年かかって理解された自分のケースが、他に理解されることに期待が持てないための割り切りか、
そもそも社会の機能に対する信頼が持てないためか、（←そういう病気）
ＰＴＳＤと診断されたからといって何も利得が無い現実のあるためか、
少しでも治るか治らないかだけが切実な問題であるためか、
という消極的な状況肯定です。
やはり私は事実だけ書いても人様の気分まで落ち込ませるような内容になる気がシマス・・・。
自閉症に関してペンギンさんの書いておられる領域と結果的にダブると思われる点から、
ＰＴＳＤと診断されている自分の状況を客観的にまとめる作業に場をお借りしましたが、
おかげさまでだいぶん整理できました。一段落と致しまする。
[2001年5月14日 23時8分12秒]
お名前： 一角獣
あら？
大変申し訳ない・・・。今読み直してみたら、その１９７１年に書かれた小説では
エンパシー過多である結果、外からは自閉「的」とみられる症状＝自閉症と取られるような
誤解を招く表現がされていました。
元々架空の設定なので、他のＳＦ作品からとった架空の症候群名が使用されてはいるのですが。
自閉症関連の掲示板で混乱を招くような情報を流してしまったようです。すみません。
私的には「ＰＴＳＤ」関連の一般の解釈やドラマや小説での用法に疑問を感じることもありますが、
そちらがＰＴＳＤなら、それらと同じ病気と思えない私がＰＴＳＤじゃなくてもいいや、と思っていられるけれど、
そういう問題では無いですね。
くれぐれも私の引用したのはＳＦ小説のネタでしかないこと御理解下さい。ご覧になる皆様。
[2001年5月14日 19時52分41秒]
お名前： 一角獣
万全を期して。
私が下の投稿中、「自閉症的防禦方法」「治療」を「」で括ったのは、
それが周囲の誤った「解釈」「診断」であったことを強調する意味でした。
[2001年5月14日 19時17分49秒]
お名前： 一角獣
私の話を続けるならば（ロバ耳なので続けるが）
私のケースは条件としてみるならば精神分裂病になる可能性もあったはずですが、ならなかった。
何がその違いを分けたのかは不明ですが。
「自閉的」（←自閉症ではない）な傾向は直観的内向型とでも言うものかもしれない。
人間以外のところ＝創造的活動などに意識を集中して生きられれば良かったが、
それを生活の糧を得る仕事に結びつける学習や技能の訓練をするべき年代は症状が激しくて潰れてた。
それでも「病人」として居られるような状況になかった為に
義務を果たす機械と割り切って社会に出て現実適応してきたわけです。
神経症レベルの症状はその程度のプレッシャーで自己治療が可能だとその時知った。（いささか遅かったが。）
現代のようにメンタルヘルスブーム（と私には見える）ではなかった
ＰＴＳＤなどという概念など無かった頃の話です。
トラウマ、フラッシュバック、という単語が本来の用語の意味を外れてまで、
口語として日常会話に流通している現代は、それはそれで異様に見える。
[2001年5月14日 19時10分28秒]
お名前： 一角獣
それが誤診であったということを見抜いて別の防禦方法を与えたのが一人の博士だったという設定です。
尚、これはかなり古くに書かれた作品です。
ア−シュラ・Ｋ・ル・グィンの『帝国よりも大きくゆるやかに』（1971年）
ハヤカワ文庫『風の十二方位』に収録されています。
この短編集の中では『九つのいのち』（1961年）も着眼点が面白いと思いました。
この時期「自閉症」への関心が高まるような何かがあったのかな？
当時の医療従事者ではなくＳＦ作家における自閉症の解釈がどのようなものであったかは、
寡聞にして知りませんが。
[2001年5月14日 18時49分39秒]
お名前： 一角獣
勿論そういうことです。＞誤診
[2001年5月14日 18時43分19秒]
お名前： ペンギン
>間断無く入ってくる他人の無意識レベルの感情という暴力的刺激から自分を守る為に、彼は
「自閉症的防禦方法」を選択していた。そのため小児自閉症という診断をされていたのです。
これは、誤診だったってことで。ヨロシク！
[2001年5月14日 18時9分32秒]
お名前： 一角獣
共感力が過敏だと自他境界が曖昧になる。これは能力というより本人の負担でしかない。
自分のそれと同じように他人の気分や感情が感じ取られてしまうため、混乱するのです。
敵意を向けられる。→ 嫌悪を感じる。
しかし自分が先に相手に悪感情を持っていたからそういう反応を引き起こしたのではないか？
という具合に。
水面下で飛び交うサインが入力データとしてセンサーに拾われてしまうので、
何が事実として先行していたのかわからなくなってくる。
あるＳＦに、そんなエンパスの話がありました。
「エンパシーにはオフ・スイッチは無い。」
間断無く入ってくる他人の無意識レベルの感情という暴力的刺激から自分を守る為に、
彼は「自閉症的防禦方法」を選択していた。そのため小児自閉症という診断をされていたのです。
しかしある博士によって「治療」され、他人の感情をそのまま投げ返す、という防禦に代えた。
どちらにしても社会性とはなり得ないのですが。
私の場合、ＳＦ的にエンパスとまでは言わないが、人間の感情状態や情動の動きに非常に敏感です。
生来の感覚なのか、
幼い頃にニンゲンの情動という暴力を現実的な恐怖として体験したからかもしれませんが。
社会に留まる為には、一般的でない自分にとってのみ強すぎる刺激に表向き無反応でいる為に
全て自分の内で負荷を分解処理する必要があった。でないと社会的相互作用という出力時に支障を来たす。
だから係わりたいのにアウトプットがうまく行かないことがフラストレーションということは無い。
（←これはドナがそういう意味のことを書いていたことを下敷きにしています。記憶違いかな？）
結果だけみれば反応を最小限にするのが私の無難な処理ということになる。が、過程では、
普通なら共感要素として拾わなくてもよい範囲のはずの他人の情動に引きずられないように
反対感情を呼び出して中和する必要があった。
敵意を向けられれば気づかないフリで赦し、好意を向けられれば距離を置いて経過を見る。（←これだから自分の主観や気分に無頓着になるのネ・・・）
何故そんなややこしい防禦をしなくてはならないか。
ヒトは誰も自分の中に浮かんでくるだけの考えや欲望は責任持って管理していないから。
他人の利己的な内面をリアルに体験してしまうのは苦痛です。
私の自意識過剰か被害妄想か、と思ってもいたけれど、
やっぱり現実に過敏なだけらしいことは治療を始めてわかりました。それだけでも収穫か。
[2001年5月14日 17時11分6秒]
お名前： ペンギン
想起パニックを起こして病院に担ぎ込まれるような大事件は、そうそう滅多にないだろう。で
も、「自閉症」者は日常的に、フラッシュバックによる記憶の想起や再体験を頻繁にしている。
それが、病的なほどに強迫的だったり、今現在起きていないし・これからも起きるとは限らな
い出来事を想定しているかのようにくどくど言いたてたり、突然怒って人を非難し始めたり興
奮して説教したりしたら、「幻聴」とか「幻覚」があるのではないかと勘違いされやすいこと
はよくわかる。
しかも、話していることのほとんどが、自分の過去の体験を想起した内容やそれについての評
価だったり、それによって喚起される感情（恐怖など）に支配されてしまっていたら、全く現
実性も欠いているし、支離滅裂で会話として成立していなかったりする。
それに、他者が自分の置かれている状況や自分のしている経験を共有しているわけではないか
らこそ状況や体験内容を説明し「共感」や「承認」や「意見交換」を求める、という「間主観
的コミュニケーション」のために言語を使用していないので、前置き抜きでいきなり主題を話
したり、自分の「こだわり」を披露したりしてしまう。
それもまた、「精神分裂病」の症状である「考想伝播：自分が何か考えた瞬間にその考えが他
者に知られている」とか「考想察知：自分の考えが周囲に筒抜けになっている」という妄想と
解釈されてしまうかもしれない。
顔の表情が全くなくなってしまうことはないし、感情は平板化していないけれど、情緒的な共
感性を欠くし感情表現をしないとなると、それも間違いの元になる。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊
私は高校の時、みんなが「その場にいない第三者についておしゃべりしている」ことに気がつ
いた。
でも私にとっては、「誰かについて語ること＝その人が言っていたことを語ること」だったの
で、それが「人の噂話をし合ったり他人の評価をしていること」だとは夢にも思わなかった。
そうやって、伝言ゲームでもするかのように、人から人へと情報を伝えているのだ、個人個人
のデータを伝播してネットワークを形成しているのだといるのだ、と考えた。
だから、私が言ったことも、誰か一人に話せば次から次へとことづけされて、全員に行き渡る
はずだと確信していた。でも、実際、そうならなかったのが不思議で不思議で仕方がなかった。
それもそのはず、人は「人が言った言葉をそのまま伝言している」のではなく、その場にいな
い「人に抱く感情や評価を吐露し合っていた」のだった。
伝わっていくのは「言葉」ではなく「感情」であり、「人の品定めをすることが目的」で言葉
を交わしていた。
それを知ったのは、つい最近。
[2001年5月12日 22時42分57秒]
お名前： 一角獣
根源的な危険への恐怖が核にあると社会との関わり（もしくは社会からの疎外）は
主要な問題にならないかもしれない。
それ以前に、普通に成長した人が認識しているような「機能している社会」
というものに対する信頼が無いから。
この基本的安全と信頼感の欠如の修正が、認知療法では通用せず、
理性的判断が可能であっても感覚の次元で変えられない病的な精神状態が並行したまま存在する。
それが「ＰＴＳＤ」と私は解釈しています。（←当事者として個人的に）
救済や支援を信じていなければ症状というカタチでストレートに苦痛をアピールすることもない。
タイトルに甘えて手前勝手を書き過ぎたきらいがあるので、文献からの引用で締めます。
”トラウマの最も破壊的な後遺症は、
それが抑圧・否認・精神の分裂を広範囲に引き起こすことである。
「敵」「抑圧者」または「運命」といった非個人的な要素や、
自分自身の感情のように明らかに個人的な特性でさえも、
その心的表象の多くが、自己表象の外に位置するものとして感じられるようになる。
このようにトラウマ後状態の特徴は、
同一性を持つ「私」という感情が拡大してゆく心の領域が弱体化し、
「私でない」疎外された領域が異常発達することにある。”
（『トラウマへの探究』キャシー・カルース編
第４章 トラウマと加齢―３０年の追跡調査 ヘンリー・クリスタル）
[2001年5月10日 20時38分56秒]
お名前： 一角獣
他の症例の批判と受け取られるのは本意では無いので補足しておきますと。
人格形成期またはそれ以前に原因があってＰＴＳＤとなるような一部のケースにとっては
人間とは共感や支援を得られる同類同族である、という連帯感や帰属意識が無く、
体験に基づき外界も危険であって当たり前と認識されており結果自己責任の範囲が増大し
以下略。
[2001年5月10日 14時5分17秒]
お名前： 一角獣
こうしてみると。
「死にたい」と言いはしても「死なないで」と他人から言ってもらうことで気分が変わるものならば
泣いていたのに慰めのコトバとハンカチを差し出されてニッコリする子どもと同じようですね。
普通は泣いている子どもと希死念慮をもらす病人とでは「問題のレベルが違う」と
言うのかもしれないが、私からは同じ次元に見える。
「気分」で行動を起す、という仕組が私にはもうわからなくなっています。
そういえば。
＜自我意識の特性--主観的な体験意識の特性 ＞の８項目中３つしか○つかなかったなぁ。
[2001年5月10日 13時41分8秒]
お名前： 一角獣
私はかなりまとまった自分の象徴体系を持っており、
それに基づいて言語体系もできあがっているもので、
コトバが他者との交渉の直接的道具である一般的な言語体系とはズレがあるようです。
系統樹の構造的には同じだけれど、幹が違う以上枝葉も違う。
体系である以上、部分的に借りてきたり遊びで入れ替えたりすることもできない。
尚、具体的に言うと「ズレ」とは。
フツウのココロの病の人が「死にたい」と言うのは
「自分が死にたいくらいツライことをわかってもらいたい」という意味だと
私が理解したのは最近のことです。
（では「死にたい」と言うのは嘘ですね。と思う私の方がオカシイらしい。
ついでに他人に言ったらラクになるの？ と疑問に思うのもオカシイらしい。）
[2001年5月10日 13時2分48秒]
お名前： 一角獣
むぅ…。（←合点している。＞簡素化）
私は直接的、簡潔な表現が不得手なようです。
私の話は「抽象的でわからない」と言われるのが常。
聞き手が防衛に入ると悪意に解釈されやすい。
[2001年5月9日 19時52分43秒]
お名前： 管理人
いや、「女王様の耳はカバの耳」でも、「犬夜叉の耳は犬の耳」でも良かったんですけど、
オーソドックスにいきました。（今日はちょっと軽躁気味なので、抑えて抑えて…。）
[2001年5月9日 14時16分17秒]
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