「昆虫学」Q&A(2024年前期)

7/24の授業後の質問から
[質問]「授業の内容が盛りだくさんで、勉強の仕方が分かりません。どのような対策をしたらいいでしょうか?
[回答] 確かにこの学期の資料を全て綴じてみると結構なボリュームで、この中から5問出します、と言われても余程要領よく勉強しないと覚えきれないままで試験日を迎えることになりそうです。出題範囲としては「昆虫学」のみにして、「応用昆虫学」の部分はのぞいてもいいかと思います。余りに範囲を広げすぎて皆さんの勉強が希釈されても困るので、より準備しやすいと思われる前半のみを範囲にしたいと考えています。最終的な試験のアナウンスは7/31の授業中にしますので、その回に出てください。

7/10の授業後の質問から
[質問]「殺虫試験で100%の死亡率の薬量というのは存在するわけですから、処理した全部の虫が死亡します。とすると、薬剤に強い抵抗性というのはどのように発達するのですか?
[回答] 抵抗性の発達の仕組みについては話さなかったですね。済みませんでした。資料の「4.殺虫剤抵抗性」の④を見てください。つまり、ある濃度の殺虫剤を散布しても、その濃度では死なない個体が必ずいるわけです。実験室なら、確実に処理して殺すことが出来ますが、野外だとそれは不可能でしょう。そのような、生き残った個体は遺伝的に薬剤に強い個体なのです。それらが次世代を作りますから、徐々にその個体群は薬剤に強くなります。最終的には、ほとんどの個体が生き残るようになり、その薬剤は効かないことになります。これが抵抗性です。同じ薬剤を連続して処理すると、比較的早く、数年で抵抗性系統が出ることが知られています。

6/26の授業後の質問から
[質問]「害虫防除の歴史の中で、バッタとイナゴが出てきましたが、どう違うのでしょうか?
[回答] 皆さんの多くはバッタ=イナゴと思っている人は多いかと思います。分類学的にもこの二つは分けられていて、バッタ科、イナゴ科という分類群に分かれています。バッタ科は、トノサマバッタ、クルマバッタ、ショウリョウバッタなどで、イナゴ科はコバネイナゴ、ハネナガイナゴ、ツチイナゴなどです。面白いのは、イナゴ科でミカドフキバッタというのもいますから紛らわしいですね。また、別の分類学の立場からは、両者は同じバッタ科に入れる場合もあるようで、どちらに落ち着くのでしょうか。では、形態的にどう違うかですが、イナゴには、胸部腹側、前脚の中間の位置に突起があるようです。この名前については調べているところです。誰かわかった人は教えてください。

6/19の授業後の質問から
[質問]「アリの行動についてですが、家のテーブルに置いたスマホにアリがやってきてなかなか離れないのですが、これはどういう走性なのでしょうか?
[回答] アリの行動はなかなか理解しがたいところもあるので、それだけの情報からの回答は難しいですが、まず働きアリは巣から出て1日中探索行動をしています。これはアリが餌場を探して探索する行動で、においがあればそちらを目指して行く「化学走性」になるでしょうが、そうでなくただランダムに歩き回る行動も多いように思います。それでいい餌場(獲物?)が見つかれば、巣に帰り仲間に知らせて次々と他のアリもやってくることになるのでしょう。この一般的な行動パターンからすると、スマホに来るアリはたまたま見つけたスマホに何らの化学的な要素を見つけて興味を示していたのでしょう。スマホは素手で触りますので、あちこちに手垢などの汚れがあるはずです。手垢であれば、その中には糖やアミノ酸が含まれており、これらはアリにとっては十分な誘引源になるでしょう。しかし、すぐに巣に帰って仲間に知らせるほどの餌ではないので、しばらくするとアリは離れて、次の探索に出かけるでしょう。

[質問]「あるとき、家の中で小さい幼虫から飼育してきて、やっと終齢幼虫から脱皮した蛹から羽化したオオミズアオが、窓を開けると勢いよく出て行きました。これは、風が吹き込んで来たための走風性に当たるでしょうか?
[回答] オオミズアオの成虫ですか?羽化したてのオオミズアオを見られるとは素晴らしいですね。このガを見たことがない人は是非ネットで写真を見てください。私も、中学生の頃に見事な成虫を見て以来、見てないですね。ところで、この成虫が窓から出て行く要因はいくつか考えられます。まずは、単純に狭い空間よりも明るくて広い空間を飛び回りたい(多分)という気持ちから外の明るい方に出ていった。もう一つは、風が天然に近い風で植物成分なども含まれていて好ましいと思い風の来る方に出ていった(正の走化性)。もう一つは、風の来る方向は外から来る自然への入口だという本能的な飛翔(正の走風性)で飛んで行ったと考えられます。それを検証するには、オオミズアオを使った実験が必要ですが、私としてはうちのラボ内にある風洞内で飛ばしてみたい気持ちで一杯です。ダイナミックな飛び方をするんでしょうね。

6/12の授業後の質問から
[質問]「アメリカシロヒトリのフェロモンの実験で、雌ガを入れた箱にネットを掛けてオス蛾の接触があるかどうかを調べていますが、ネットを掛けると何もないときよりも風の流れは悪くなるはずで、フェロモンの拡散も悪くなるのでは?」
[回答] 確かにその通りですね。このときのオス蛾のコンタクトはゼロですから、視覚的な刺激が無くてコンタクトが減ったのと、フェロモンの拡散が減ってこなくなったのと両方が関係していると思います。その後のモデルD,Eに関しては、このネットの条件で、においがあると+11頭のフェロモンの効果があるので、雌の性フェロモンは誘引するほどに出ていることは出ているのだと思います。

6/5の授業後の質問から
[質問]「嗅覚受容器で化学物質を受容する仕組みはどうなっているのでしょうか?」
[回答] 嗅覚感覚毛(⑥B)の壁面には多くの穴が開いていることは授業中に説明したとおりですが、この穴付近まで感覚細胞からの樹状突起が到達しています。その樹状突起表面がいわゆるリセプターで、化学物質がくっつくと反応することになります。反応の中身は、膜表面のイオンチャネルにおける透過性の変化によりイオンの出入りが始まり神経の伝達につながります。イオンの流出入と神経伝達のところは、神経系のところで説明しましたので思い出してください。ここのところは、化学刺激から神経伝達という電気信号に変換されるところで重要なところですね。

5/29の授業後の質問から
[質問]昆虫は休眠をする種類としない種類がいることは分かりましたが、我々に身近なカブトムシやバッタはどのような休眠をするのでしょうか?」
[回答] なるほど、カブトムシやバッタはこれから夏にかけて成虫が出現して特に子供達には最も親しみのある昆虫です。 カブトムシやバッタは1化性(1年に1回の発生)の昆虫ですので、休眠に入るのは内因性(遺伝的に決まっている)と言われています。カブトムシの場合には3齢幼虫で休眠に入るようですが、実際に2齢や4齢でなく3齢で休眠するかどうかの実験があるかどうかは調べてみないと分かりません。休眠覚醒に関しては、冬の寒さを経験することと春の日長が覚醒を促し、その後の幼虫発育を開始するようです。1化性昆虫の休眠に関してはもう少し調べて見ますので、あとで情報を追加します。

その後、昆虫の休眠に詳しい農研機構の小滝豊美先生に聞いてみました。 せっかくですから、文章をそのまま掲載します。年1化で内因性の休眠を持つと思われていたある種も実は休眠しないこともわかりました。

---------------以下、そのまま引用-------------
温帯に生息する昆虫にとって最大の脅威は冬の寒さで、それを乗り切るために休眠という生理的な形質を利用する種が多いのはそのとおりです。が、冬の低温が生息域の制限要因である場合を考えるとき、休眠するしないにかかわらず、その寒さを乗り切れれば、その種がそこで生存可能と思われます。なので、休眠に入らず、越冬する虫はまれではありません。一番身近な例では、クロゴキブリ、チャバネゴキブリ。休眠しませんが、人家の暖かいところに潜んで越冬します。暖房ナシの家では生きていけないかも知れないです。

モリチャバネゴキブリは森林に住むゴキブリで、終齢の少し前の齢期の幼虫で休眠・越冬します。このステージに関東の冬を乗り切る程度の耐寒性があります。でも、休眠ステージより前の齢期でも越冬する個体はいるようですが、それが生き延びるのは寒さが厳しくない地域でしょう。

貯穀害虫のスジコナマダラメイガとノシメマダラメイも同様で、倉庫の中で、小麦粉等を食べるスジコナは休眠せず、掃除の行き届いていない納屋、精米所や人家でよく見つかるノシメは休眠ありです。休眠ナシでも寒さを乗り切れる形質や住処があれば温帯で生存できるわけです。

年1化の場合内因性の休眠を持つ種は多いと思います。しかし、よく調べると違うこともあるようです。セクロピアサンも1化で内因性の休眠と教わりましたが、違うそうです(「昆虫の休眠」Denlinger, 沼田、後藤訳p.4)。年1化でも休眠しない虫もいます。カマキリは卵で越冬しますが、冬に野外で見つけた卵塊を暖かい場所に移すとしばらくして幼虫がふ化してきます。カマキリ場合は、単に低温で発育が止まっているだけなのだそうです。

詳しくは、安藤 喜一「カマキリに学ぶ(北隆館)」
https://www.hirosaki-u.ac.jp/59080/
カマキリを飼育するのにカマキリのふ化幼虫を餌として与える話が出てきます。「カマキリの雪予想」を徹底的に反証した一般向けのすぐれた本です。カマキリの雪予想とそれの事実に基づく反証は、生物学の講義の格好のネタになるのではないでしょうか。

以上をまとめると、
冬を乗り切りさえすれば休眠は必須ではない。
休眠によって発育のタイミングを同調させるという越冬そのものとは少し違う生態的な意義もある。
休眠とともに耐寒性を発達させた種はより高緯度の地域にまで分布を広げることができた。


5/22の授業後の質問から
[質問]昆虫は変態をして幼虫から成虫に変わりますがそもそも昆虫はどちらが主体なのでしょうか?」
[回答] この質問は今までにはなかったですし、私も考えたことがありませんでした。普通に考えると、幼虫時代に栄養を蓄えて生長し、成虫になる準備をして、成虫になってから羽ばたいて分散し交尾して、産卵して新たな子孫を増やしていくわけだから、成虫が主体である、というのが正解だと思うのですが、、、、つまり、幼虫は準備期間であると。しかし、質問した学生から聞いたアイデアは、本来の姿は幼虫で、成虫の姿はそれに従属する姿ではないかというのです。進化の過程では、這い回るような昆虫が主体だったでしょうから、それらが新天地を求める方向に進化して成虫という形態を作り出し、交尾して産卵させ、分散させた、、、幼虫のために、というストーリーです。これは完全変態の昆虫のストーリーですが、不完全変態の場合はどうでしょうか?幼虫と成虫の形態がそれほど変わらないので、どちらが主体かという議論にはなりにくいですが、幼虫から成虫までをひとまとまりとして捕らえれば、完全変態との違いがより明確ですね。質問された日からしばらくこの考え方につい思案しましたが、昆虫の進化について色々思い悩む日々でした。NHKの「チコちゃん」ではないですが、なぜだろうと立ち止まって考えるのは、今を考える上で大切な気がします。

5/15の授業後の質問から
[質問]昆虫は寄主選択のために植物の二次代謝物質を利用すると習ったのですが、チョウやガの場合、口に入れずにどうやって寄主選択しているのですか?誘引物質だけで判断しているのですか?」
[回答] 今日話した内容からですと、このような質問が出てくるのは当然ですね。私の説明不足かも知れません。まず、ここで言うチョウやガというのはは成虫のことだと思います。このチョウ目昆虫は、幼虫時代にはとりあえず食べることで味や二次代謝物質を判断して決めていると思われますが、飛び回るチョウやガの成虫は、食べることもなく産卵します。このことが今回の疑問を生じさせたのだと思います。まずは、幼虫が植物を食べるのにはプロセスがあるのを説明しなくてはなりません。ただ行き当たりばったりで、そこにある葉を食べてみようという程適当な識別能力ではありません。チョウ目幼虫(いわゆるイモムシ)には口器周辺に嗅覚や味覚感覚器が並んでいます。これから食べようとする葉が正しい(食草として)においと味なのかをチェックします。それを通過しないと摂食行動は始まりません。ある程度の近距離であれば、嗅覚を頼りに離れていても歩いて移動してくるでしょう。ですから、試しにかじってみると言うより、ある程度間違いないのでかじってみようと言う行動と言えます。それに対して、成虫は、口器も変態と共に変化し、口吻という吸収型の器官に変わりますので、葉というより花を探索します。それともう一つ大事な行動は産卵行動です。産卵に関しては、植物のにおいやを手がかりに自分の子供(幼虫)が食べられる食草を探します。この行動は生得的な行動で、羽化したときからプログラムされた行動です。この寄主選択行動がそれぞれの昆虫種に備わっているお陰で、昆虫たちは味見をしないでも産卵して子孫を残していけるわけです。嗅覚を頼りにした行動以外にも、前脚の跗節にある感覚器を葉に付けることで、植物の化学物質(接触化学刺激)を受容し産卵行動をする種類もいます。

5/8の授業後の質問から
[質問]シナプス空隙」とあるのは「シナプス間隙」ではないですか?」
[回答] 私の授業スライドのテキストの記述はどこかの教科書から写した物ですが、ネットでも調べてみると「間隙」が普通で一般的に使われているようでした。「空隙」はあることはありましたが、ごく少数でした。ということで、皆さんは「間隙」を使って下さい。

[質問]昆虫にとって水が欠乏すると神経系にどのように影響するでしょうか?」
[回答] 昆虫にとって水分が重要であることは何度も話しましたが、神経系への影響については特に考えていませんでした。解放血管系の昆虫にとっては消化管、脂肪体その他の器官が体液に浮かんでいる状態ですので、この体液が水分欠乏のために粘性が高まり循環しないとなれば、全ての機能が働かなくなり、死に至るでしょう。前にも言いましたが、飼育容器から水をなくした昆虫は2日と持たないほど短命です。これは、実際にあったことで、寄生蜂の飼育においては通常は水を脱脂綿に含ませて与えるところですが、その時うっかり水を与えるのを忘れてしまい、次の日に見ると全部が死んでいたように思います。それほど水は重要です。この寄生蜂(Ascogaster)は、日本に元々居る土着の種類ですが、Chelonus inanitusという乾燥地域に住んでいる寄生蜂を飼育したことがありますが、これは正反対です。いつものように容器に入れ、ハチミツを壁面に、脱脂綿に水をしみこませて与えると、2ー3日して死んでしまいました。もしやと思い、湿脱脂綿を入れないで、ハチミツだけで飼うと2ー3週間平気で生きているではないですか。このときはびっくりしました。多分、日本のような高湿度の地域に適応した種類と乾燥地帯に適応した種類で生存戦略が全く異なるのでしょう。容器に湿脱脂綿を入れて25℃におくと、容器内の湿度は90%を超えるでしょう。日本土着の天敵はこれが当然として生きていくのに対し、乾燥地耐性の種類はこの湿度中では何らかの理由で生きていけないものと思われます。 

4/24の授業後の質問から
[質問]昆虫は水の摂取をどのように行っているのですか?」
[回答] 昆虫にとって水分の保持は非常に重要であることはどこかで述べたと思いますが、質問は確か、水がなくて弱った昆虫が水を与えることで元気になるか、と言う内容の質問だったかと思います。私の研究室で飼育している昆虫たちは、水は与えていますが、それを飲んでいる様子はありません。チョウ目昆虫(ハマキガの一種)は、成虫になって湿度があればいいと言うことで、脱脂綿を湿らせて容器内に置いておきます。これで十分です。ちなみに、この蛾の成虫は口器が退化して水も餌も摂取できません。でも、交尾して産卵してしばらく生きています。もう一つのハチ目昆虫(コマユバチ)は、餌としてハチミツを容器壁面に塗りつけて置きますが、同時に湿った脱脂綿も入れておきます。ハチミツは時々舐めているようですが、水を吸いに来てはいないようです。ハチミツは吸湿して希釈されますから、それを舐めることで水分摂取も出来ます。消化と排泄のところでも述べましたが、植物質を咀嚼して食べる昆虫は、それに含まれた水分をできるだけ逃がさないように保持して消化・吸収していますが、セミやウンカ、ヨコバイのように植物の汁を吸うタイプの昆虫は、餌自体が水分過剰なので、それを如何に濃縮して効率よく水分を減らすかという工夫をしています。濾過室(濾過胃)などが発達しているのはそのためです。ですから、昆虫が水を飲んでいる姿は余り見かけないのではないでしょうか?夏になるとチョウが水溜まりなどで吸っているのは見かけますが、花蜜を吸っているばかりでは水分が少ないか、あるいは花にありつけないで水分が必要になっているのでしょう。

[質問]昆虫はどこで血液を作っていますか?」
[回答] この質問は難しかったので、その場では答えることが出来ませんでした。ネットでも検索すると出てきますが、チョウ目幼虫(多分ここではカイコ)では幼虫の胸部に翅芽(wing disc)と言う将来の翅になる組織が出来ておりその付近に造血器官が存在することが調べられています。これらの造血器官は血球を作るわけですが、それ以外の成分や水は餌から取り込むことで構成されています。他の昆虫では余り調べられていないようですが、もう少し私の方でも調べてみます。

4/17の授業後の質問から
[質問]スライドのコピーと配付資料はあるのですが、どのように学習したらよいか分からないのですが」
[回答]  一つの勉強法としては、授業中に話しを聞きながらキーワードをマーカーなどでチェックする。追加情報などをメモする。復習としては、マーカーで印をした専門用語を意味がすらすら言えるかどうかを自分でチェックする。出来れば、専門用語を書いたカードを作り、そらんじて言えるまで練習する。試験前には、これらの用語を覚えているかどうかをチェックしておく。というのは模範的な勉強ぶりと言えそうですが、基本は専門用語を含めた授業内容を頭に入れておくのが大事で、ある程度繰り返し覚えることは必要と思います。毎回、10~20個ほどの専門用語を抜き出して、資料を見ながらノートに説明文をまとめてみてはどうでしょう。不正確であれば昆虫学の教科書を見たり、ネット検索などをしてより正確な解説を加えていくといいと思います。高校までは、文章の中にちょうど当てはまる単語(キーワード)を入れるだけでよかったですが、大学では「何とかについて述べなさい」という質問に対して文章で説明できないといけないのです。その違いを理解して学習してください。

4/10の授業後の質問から
[質問]昆虫の出てくる映画が他にあれば紹介してください?」
[回答]  授業の中で法医昆虫学の話と共に「羊たちの沈黙」という映画の紹介をしました。その映画で法医昆虫学者が数人出てきて、その描き方が偏屈で変わり者の研究者として登場するので、これは如何な物かという印象を話しました。この映画では、確かに昆虫、それも確かメンガタスズメというスズメガの蛹が出てくるのでよく記憶にあります。DVDのケースカバーやポスターなどにもこの蛾が出てきました。また、最近のジュラシックパークのシリーズの最新作で、巨大バッタが出てきますが、これも一つですね。さて他にあげるとすれば、私が見た中では、「The Fly」でしょうか?これも古い映画になりますが、ちょっと気味が悪い映画です。アイデア的にはDNAレベルの話が出てきて面白いと思います。もう一つ、これは私は見たことがなくて、見ようと思いながらチャンスがなかった物ですが、黒澤明監督の「八月の狂詩曲」と言う映画で、蟻の行列が最後に出てきます。このシーンのメイキングに関しては、私の知っている昆虫学者が関わっているのでいつかお話ししたいと思います。ネットで「映画、昆虫」と入れるとたくさんの昆虫映画(多くは恐怖物)が出てきますが、私はほとんど見てないと言っていいですね。ということで、少しばかり紹介しました。