SVEA 123SVEA 123R

スベアというのは、古い言葉でスウェーデン国の事を指します。
製品名に国の名前をつけるほど素晴らしいストーブという事ですね。
KING OF STOVE の名に恥じない世界で長く愛される一品です。
開発から100年あまりと言われていますし、いろいろな本でも書かれていますが、
1910年代のスベアのカタログには、123ストーブは登場していません。

 スベア123は、マックススイバート社のガソリンストーブで、
現行のオプティマスのSVEA123Rの前のモデルです。

すぐ下の123は、初期型と思われます。年代は残念不明です。
風防に刻印があり、燃料キャップ、フレームスプレッダーにも刻印があり、
メンテナンスキーも小さく変わっていますし、そのほかにも
まだ熟成されていない部分があります。2003年12月アメリカより入手。

同じく風防に刻印のあるものとの比較です。
メンテナンスキーが小さい、五徳の根元に新しい物は括れがあり抜けにくくなっていますが、
左側の古い物ではストレートで抜けやすいのです。事実一本紛失したらしく代用品が刺さっています。

風防内のメンテナンスキーを挿しておく部分の違いです。
左の古い物では真鍮の棒が溶接されています。
右側・・・何点かの改良ですでに完成されてしまったのですね〜。

1968年に書かれた、コリンフレッチャーのThe Complete Walkerの挿絵では
この下の写真のタイプのスベア123が使われています。
当時の値段で、$8.95USと書かれています。
ほかのストーブの値段も書かれていますので参考に書いておきます。

1(1968) 2(1976) 3(1984)
SVEA 123 $8.95 $14.00 $40.00(123R)
Optimus 8R $12.00 $15.00 $44.00
Primus 71L $9.95
Optimus 80 $9.95 $13.00
Swiss Borde $7.75
Phoebus 625 $19.50
Optimus 00 $49.00

表中の1.2.3は、それぞれ・・・・・

1.   The Complete Walker 1968
 2.New The Complete Walker 1976
3.The Complete Walker V 1984.

少しづつですが、年代がわかりつつあります。

   
123には123Rのようにバーナーヘッドにニップルの掃除針がセットされていませんので、
折り畳み式の、掃除針がついています。
 
2001年11月 カナダより入手。

さて、この123は一つ下と同じデザインの箱に入っています。
ただし本体、付属品は上の123と同じです。
値札は$9.95・・・ただしカナダドルらしいのです。
いまのレートですと$6.39USになります。
2002年10月アメリカより入手



下、風防からSVEA123の刻印がなくなりました。
火力調整キーのデザインも変更になり、細かく見るとキーをつなぐ鎖も現行品と同じになっています。
2000年6月アメリカより入手



下のストーブの値札は12ドル95セントになっています。
2001年9月アメリカより入手



これがオプティマスが作った123なのか、スイバート社の123なのかはわかりません。
2001年10月アメリカより入手 



OPTIMUS SVEA 123R
不滅の名器、スベア123が改良されました。
いままでニップルの掃除には専用の部品が付属していましたが、クリーニングニードル
内蔵されました。そのためヘッドの構造が複雑になりました。
メンテナンスキーのデザインも変更になっています。箱にも小さくオプティマスの印刷が・・。
2001年9月アメリカ ハワイより入手。



1996年5月札幌にて購入



2001年9月日本で購入(2000年から箱が変更になってます。)現行品。



アメリカでは、オプティマス80NOVAの売上が好調とのことです。
スベア123の販売会社「BRUNTON」に、オリジナルの外箱を作ったそうです。
2002年9月入手



1960年代にマックススイバート社とプリムス社が合併し液体燃料を
使用するストーブに関する権利をオプティマス社に譲ってから
ブランド名を残しクリーニングノズルの導入などでリニューアルした
オプティマスのスベア123Rが誕生しました。
SVEA 123 と Optimus SVEA 123Rの比較です。
 
左の123では、火力調整のハンドルが下向きについています。また、構造も単純です。
右の123Rは、ハンドルが平行で、クリーニングニードルが入っている分構造が複雑になっています。
あとはタンクの刻印です。123はMADE IN SWEDEN,123RはSWEDENと刻印されています。
ただし123Rに変わってすぐはMADE IN SWEDENと刻印されています。
アルミの取っ手にリブが入っているかいないかの違いと、ニップルの径が大きくなったぐらいで、
ほとんど違いは有りません。

スベア123から123Rに変わったのは、1969年から1972年の間らしいです。
正確な年代はわかりません。

下、左はスベア123、右は123Rの箱です。右側の箱には小さくオプティマス製造と入ってますね。
それ以外の箱のデザインは変わっていません。レモンとオレンジも同じ写真です。(笑)