歌声に感動するとき(01.07.01) |
■6月に観たSAKURAのコンサートは本当に素晴らしかった。 ぼくはスピーカーのまん前で観ていたこともあって、正直最初はベースの音ばかりが目立ってPAの調子が悪いのかなあと心配したけど、なんという曲からだったろうか、スローな曲になってからの歌ははっきり言葉が伝わってくるし、なにより歌うことの愛情に溢れていた。 歌詞を間違えて、「これは大切な曲だから。」といって、やり直したのもとても印象的だった。 アンコールもすべて歌い終えたあと、名残惜しそうにしながら、客席の前列の人に手を差し出して握手をし出したのにもびっくりした。ああ、なんて素敵な人なんだろうと。 CDで聴くより何倍も素晴らしかった。この人は本当に歌うことが好きなんだ。 今まで観たライブで、一番暖かい雰囲気に溢れたライブだった。 ■ところで、自分の好きな曲を選んでオリジナル・テープ(今だったらMDかな)をつくる作業はなかなか楽しいものである。テープが出来てから思うのだけど、ぼくが選曲するとなぜかいつもよく似た曲ばかりになってしまう。ぼくはノリノリのロックンロールも好きだし、シリアスな曲も聴くのだけど、いざ選曲すると静かというかバラードというか、シンプルな曲が多くなる。 作り手の立場からすると、ついつい音を重ねたくなる。裸の歌はなかなか勇気がいる。 音が、声が、それ自身が魅力的じゃなきゃ成り立たない。 結局そういう曲が好きなんだと思う。 ■一時「ヘタウマ」が流行ったけど、あれは嘘である。もちろん技術が無くても無いなりの心を込めたものは作り出せると思う。でも、「下手でもいいや。」というのとは似ているようで雲泥の差である。 鍛錬した人はそれに見合った素晴らしいものを作り出す力を持っているはずである。 話がそれた、というかまとまりがつかなくなってきたけど、聴いていて、ああ、この人は歌うことが好きでたまらないんだと感じさせる歌が、一番素敵だと思うのである。 ああ、言葉にするのは難しい。ちっともうまく言えない。 |