当クリニックの診療の柱は、循環器疾患を中心とする一次医療と在宅医療です。さて、在宅医療とはどんなことをやっているのでしょうか?
在宅医療とは、医療機関に通院するのが困難な状態の患者さんに、定期的に訪問診療などを行い、生活の場で医療を提供し、健康に自分らしく暮らすお手伝いをすることです。往診というのは、誰かの具合が悪くて、頼まれて患者さんの家へ行って診療することを言います。これに対して、訪問診療というのは、特に変わりがなくとも定期的に患者さんの家に行って、慢性疾患などの診療をすることを言います。つまり、医療機関に通える人は定期的に通院して血圧を測ったりするわけですが、通えない人には医者のほうから行って、同じような診療をするというものです。
当クリニックでは、現在14名の患者さんに在宅医療を行っています。家の中は歩ける人から、まったく寝たきりの人まで、患者さんの状態は様々ですが、やはり多いのは脳梗塞の後遺症です。自分で動けたり、食事が食べられる患者さんは通常の診察のみでも良いのですが、中には床ずれがあったり、また食事をうまくのみこめなくて胃の中に管を入れ、そこから栄養剤を注入している患者さんなどもいて、それらの処置も行います。その他、おしっこの管や、酸素の器械、点滴なども必要に応じて使用します。病院に入院して受ける治療とほとんど同じ内容の物が、現在は自分の家で受けることができます。
ただ、在宅医療は医者だけではうまくやっていけません。介護する人はもちろん、訪問看護婦やヘルパー、介護支援センター、リハビリ関係の人、薬剤師や栄養士など、医療のみならず介護や福祉関係の人達と連携を取り、協力しながら進めていく必要があります。また、具合が悪くなって入院治療が必要になることもありますので、後方支援病院との連携も大切です。まだそれらが十分にできているとは言えませんが、今までの経験を生かして少しずつ発展させていきたいと思っています。
もし、ご家族やお知り合いの方で、体の障害のために医療機関に通院するのが難しい患者さんがいらっしゃいましたら、よろしければご連絡下さい。どんな病気でも、どんな障害があっても、人がその人らしく生活することを実現するために、お手伝いさせていただければと思います。