具志川花形牛大闘牛大会

平成20年3月2日　石川多目的ドーム

　具志川花形牛大闘牛大会（主催・具志川闘牛組合）が二日午後一時からうるま市の安慶名闘牛場で行われた。県内各地からの闘牛ファンや観光客など約七〇〇人がつめかけた。野外での闘牛としては元旦の今帰仁以来二ヶ月ぶりの闘牛となり、好天気の下次々に繰り広げられた激闘十番を楽しんだ。注目の横綱戦は古豪の酋長仁王が九戦全勝の風神台風に圧勝した。対戦開始後間もなく、仁王が左右の割りワザを交えて前進すると、体重で劣る台風はもろくも後退し、あっという間に柵際へ。台風が体勢を入れ替えようとするのを仁王は許さず、有無を言わさぬ腹取りを決めた。どすんと鈍い音がし、台風は留めの二発目を逃れようと必死の敗走。仁王が追い討ちに出なかったため、一旦は向き直った台風だったが、数秒後また踵を返した。この瞬間仁王に勝利の軍配が上がり、大一番に突然の幕。パワーはトップクラスながら淡白な性格が災いし、このところ黒星続きだった仁王だが、名前を大力から仁王に改める気分一新の“策”が見事に的中した。連勝街道驀進中の大型有望牛を大方の予想を覆す形で豪快に討ち取り、久々に溜飲を下げる白星となった。大関戦は常勝会荒波が東海天一にやや手こずりながらも最後は地力の差を見せつけ完勝、前場所の敗戦ショックを一掃した。

優勝：貴花無双力

殊勲賞：龍星荒風　　敢闘賞：大道カブラー　　技能賞：安和友人会パンダ

対戦結果（左側が勝牛）

＜横綱戦＞
貴花無双力(右）に腹取りを決められ、敗走する渡具知トガイー。