1994年(平成6年)の全島闘牛大会
開催年 | 開催日 場 所 |
優勝旗争奪戦 | 栄光のチャンピオン牛 |
平成 6年 1994年 |
62回 春の 全島大会 5月9日 具志川市営 安慶名 闘牛場 |
●新和王 26分38秒 ゆかり号○ 体重で150kg以上劣るゆかり号 だったが、首力を生かして新和王を カケ止めた。新和王も体重を乗せた 押し込みに出るが、あと一歩が出ず 大接戦となった。このパターンが延々 20分。さすがに両牛とも疲れ、 頭を離して息を入れながら対峙する 場面も再三だった。 結局、最後は根性の差が出た。 にらみ合いの中、闘牛士の強い合図に こたえてゆかり号が一歩、二歩と出ると 新和王がついに敗走。 最後の場面は大いに場内をわかせた。 ゆかり号は3度目の王座獲得となった ![]() ゆかり号(右)が柵際に新和王を押し込む場面。 |
![]() ゆかり号(二代目) 岩手産 970kg この大会を終えた時点でゆかり号 の戦歴は23勝3敗。 4年前の1990年12月に無敗で 王座を取った後、5回の防衛に成功。 92年3月の全国大会で徳之島の 王者前鉄筋一号に敗れ、初黒星を 喫した。5月の全島には出場せず、 復帰のタイミングを待った。同年9月 早くも2回目の王座奪取となったが、 12月にはまんぷく光号に敗れ、再び 王座を失った。94年1月の徳之島遠征 で誠大力に敗れ、左目をケガ。 左目は視力を失ったが、94年春の 全島で3度目の王座を取り、 奇跡の復活となった。 |
63回 秋の 全島大会 11月13日 沖縄市営 闘牛場 |
●ゆかり号 2分25秒 天心赤ハチ○ 5月に3回目の王座を奪取したゆかり号 だったが、11月の今大会直前に足をケガ、 歩くのも痛々しい姿で登場。 相手の挑戦牛は、大型台風並みの迫力で メキメキ頭角をあらわしていた天心赤ハチ。 戦いの結末はほとんどの人が予測したとおり 赤ハチの圧勝に終わった。 普通の牛ならまず戦わないほどのケガを押して 出場したゆかり号、2分余も戦う姿はまさに 鬼気迫る様相。すさまじい根性を見せた。 ![]() 赤ハチ(左)が強烈な腹取りを決め、 王座を奪取! |
![]() 天心赤ハチ 八重山産 950kg 初場所が94年の全国大会 だったが、善戦むなしく黒星 デビューとなった。 その後1年の充電期間を経て、 登場した時から破竹の快進撃。 対戦する度に豪快な「打ち倒し」 連発し、押しも押されぬ人気牛と なった。連勝を12まで伸ばした後 96年春に四国(宇和島)に 移籍した。 |