スワミ・チェタン・サントは一九八四年一月にサニヤスを取りました。当時、彼はハンブルグの某保険会杜の法
律顧問をしていました。ギターとタンブーラの演奏にかけては玄人肌だったのですが、いつも何か、努力なしで
弾けるような楽器がないかと捜していました。そして一九八五年、友人に一弦琴を見せられたのです。一弦琴と
いうのは古代ギリシアの楽器で、ピタゴラスがこれを使って学生たちに幾何学の法則を教えたりしていました。
この楽器はサントに、瞑想的な音楽の新局面をもたらしました。「生まれて初めて、ただ目をつむって音楽の中
に落ちていけるようになったんです」------サントは言います、「もう夢中になりました。いろいろ弾きながら、一
本づつ弦を増やしていったんです。そして倍音ハープができあがりました」。以来、サントは七つのハープを作り
ました。ひとつ仕上げるのに、二か月から三か月かかります。
このハープでいろいろ実験した結果が、今回のチャクラ瞑想テープの録音です。これはチャクラのための音楽
的な旅路です。その録音は最初、彼の家の裏庭でおこなわれました-----朝、小鳥のさえずりを伴奏に……。
「この瞑想は、第一チャクラから第七チャクラヘの旅です。必要なことは、ハープの音楽に導かれるままに、ただ
各チャクラヘと息を吸い込み、意識のすべてをそこに注ぐことです。ときには、息を吐き出すときに音を出したい
と思うかもしれません」------サントは説明します------「倍音ハープには五十本の弦があって、すべて同じト
ーンなんです。ちょうど、微妙な音の花輪の中に基本トーンがいくつも花を咲かせていくような感じで、それによ
って自分の内側に深く深く入っていけます。でもそれに抵抗したら、そんな音もすごく邪魔になってしまう!」
和尚スクール・フォ・ミスティシズムのデイレクターであるスワミ・デヴァ・ワドゥドゥは、一九八七年にハンブル
グを訪れたのですが、そのとき、サントの音楽を聴いて、いたく感動しました。そしてプーナに帰ってから和尚に
質問を出しました。
すると和尚は答えました------サントをプーナに呼んだらいい、倍音ハープをもっておいでと----。
そして和尚は、チャクラ・ミュージックテープを聞くと、こんなふうに言いました。「きっとこれは瞑想の大きな助けとな
るだろう」サントは言います、「和尚が肉体を離れたとき、こんなふうに感じたんです------今こそこの音楽の本格
的なレコーデイングをしよう、そしていつでも誰でも便えるようにしよう」。そしてスワミ・サンギート・オムに手伝って
もらって、プロ用のスタジオでレコーデイングをしました。湾岸戦争の真最中、ハープを持ってプーナヘ行こうと
したら、フランクフルト空港で、機関銃を持った四人の公安係官にチェックされました。「誰もこんなものは見たこ
とがなか.ったんです。だから変なふうに疑われちゃって」。
ともあれ彼も楽器も無事に到着し、オーデイオ・スタ
ジオに落着いたというわけです。そして彼の倍音チャクラ・テープは、サダナ・ファウンデーションから発売の運
びとなりました。