和尚初期瞑想キャンプの講話録
奇跡の探求.2
七身体の神秘


講話/和尚  四六版496ページ・本体2800円(税別)
 

秘教的な事柄に言及することの少ない和尚の講話録にあって、本書は異彩を放っている。七つの身体、チャクラ、クンダリーニ、超常的な力、魂、神といった話題もさることながら、本書を特徴づけるのはその力強い口調と、繰り返される「自ら体験し、理解すること」への誘いであり、凡百の瞑想技法本と一線を分かっている。
 新たな感覚、未知なる体験、そして変容 ―全面的に瞑想を試みるなら、それは確実に起こると和尚は明言する。途上における困難、偽りの達成や幻想、陥りがちな危険について述べつつ、彼は「前進せよ」と促す。
 日常とその終点である死を超えた何かが存在するのかを知りたければ、瞑想より他に道はない。

 


 

 

瞑想中に起こることは何であれ、催眠によっても起こり得る。
しかしそれは霊的なものではない。それは誘発された状態であり、夢のようなものだ。

目覚めた状態で女性を愛するなら、夢の中でも愛せるだろうー夢の中の女性は、もっと美しいだろう。
目覚めることなく夢を見つ続ければ、その夢の中の少女が現か幻なのかも知ることはないだろう。
どうしてわかるかね?
夢は壊れて初めて、夢であったとわかるものだ。

あらゆる種類の夢想を、内側に生み出せる手法がある。
クンダリー二の夢、チャクラの夢が、様々な体験を生み出すことができる。
あなたは、こうした夢想の中にふけるのが好きになる。

それはあまりに楽しく、消え去らないでほしいと願うだろう。
その夢想は、あなたが目覚めていようと、活動していようと起こる、夢想とは呼び難いものだ。
それは白昼夢だ。それは訓練できるものであり、その中で一生を送ることもできる。
しかし最終的には、自分がどこにも到達していないことがわかるだろう。
つまりあなたは、長い夢を見ていたのだ。

夢想をつくり出す手段や手法はある。誰かにそれらを誘発されることもあり得る。
だが真の体験を知らないために、あなたには真偽が見分けられない。

本物のコインを見たことがなく、いつも偽のコインを扱っていたら、
どうしてそのコインが偽物だとわかるだろう?
偽物を知るには、本物を知る必要がある。
ふたつの体験がいかにかけ離れているかがわかるのは、
クンダリー二が解き放たれた瞬間以外にあり得ない。

本書より抜粋

和尚