Object Oriented XBASE Forum


このページにはオブジェクト指向XBASE言語研究会が毎月定期的に行っている勉強会の抄録を記載しています。
日ごろの活動内容を広報するためのものです。1999年4月分より掲載を開始しました。

この抄録集についてのご質問について、会員以外の方へはお答えいたしておりません。また、討論内容に付いては特定の会社あるいは、個人について述べている訳ではありません。さらに、一般化された表現であっても”総てが、かならず、そのようになっている”ということではありません。このようなことをご了解の上、お読みいただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。


1999.04.16 勉強会の抄録

1) フォームリサイズクラスについて(サンプル公開済み)
 リサイズフォーム基底クラスから派生させたクラスでFormを作成すると
 フォームのリサイズに応じてフォントサイズ・プッシュボタン・グリッド・
 テキスト/ラベルフィールド・コンボボックス等のオブジェクトが 自動的
 にサイズ調整する。
 画面デザインはこのクラスを意識することなく、通常のGUIフォームエデ
 ィタで作成することが出来る。画面サイズがユーザの環境によって違うが、
 設計時点のデザインにあわせて表示されるようになる。
 またユーザの好む大きさに自動調整することが出来る。

2) DOS風のキー入力方式について(サンプル公開済み)
 入力フィールド1: 1文字のみで 1−新規 2−修正
 入力フィールド2: 2文字で コード入力
 入力フィールド3: 20文字入力制限 IME使用
 1または2以外の入力はエラートラップにて戻す。
 新規ではコード入力時点でデータベースをSEEKして多重をチェック
 修正では存在をチェックする。
 フィールド修正を伴わないカーソルキーによる移動やリターンキーでの移動
 では入力フィールドの内容からデータシーク等を行わないようにするロジッ
 クを説明。応用は伝票入力等。

3) バーコードについて(サンプル公開済み)
 MSBCODE.OCXをFoxProから利用する方法について。フォームにOLEControlとし
 て貼り付けDataSourceをForm1に設定したバーコード数値列プロパティ
 に指定し、OLEControlをRefreshするだけで良い。
 描画バーコードをデータファイルのGeneralフィールドへ登録し、
 Reportエディタで印刷する方法をプレビュー。サンプルとしてFoxProのLabel
 フォームで設計印刷した社員証を配布、ホログラムバックで、社章、顔写真
 、社員番号およびバーコードが印刷されたもの。

4) FoxProで分散オブジェクトシステムの構築方法(サンプル公開予定無し) 
 イントラネット向けFox Object Service Managerと 
 Fox Object Request Brokerについての資料配布。
 オブジェクト・トランスポートコンテナーにてオブジェクトの配信方法を説
 明。Fox Object Request Brokerでサンプルアプリケーションをデモ。
 ワールドマップをクリッカブルにして該当地域の情報を表示、リンクメッセ
 ージ、ピクチャーボタン等の貼り付けとActiveX、オブジェクトの連動、
 EXCELへのエクスポート、フォームビュー移動によるフォームスクロール。
 また3層オブジェクトの配信による4面のリレーショングリッドを表示実行。
 次回も継続案件とする。

5) 情報処理の内容と結果の行方[討論]
 現在の日本では、コンピュータの利用が会計業務にのみ利用されていること
 が多い。エンドユーザオリエンティド(社員[営業/経理等]や顧客のこと
 で経営のトップではない)な構造設計がなされて いない。たとえ分析がな
 されても、実際にそれを必要としている現場へは流れず、概して経営のトッ
 プへ集約されてしまう。この構造ではボトムアップの戦略的経営が構築でき
 ない。また、アプリケーションの製造過程で製作側(アプリケーション受注
 ・開発サイド)での都合が優先されコンピュータが本来得意とする、高度な
 分析や統計、予測がまったく織り込まれていない。
 これはエンドユーザが必要な事は何であるかというスタンスからシステムを
 分析し、収集しなくてはならないデータ構成を考え、また、分析のロジック
 を検討することをおろそかにした安易(要するに手抜き)な設計姿勢からき
 ている。
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 これらは、結局、プログラマーの人件費が1人日”いくら”という見積もり
 姿勢から出ているのではないだろうか?
 定型的な業務はオブジェクトパーツとしてコンポーネント化されていること
 が当たり前で、コンポーネント1つの値段がいくらという積算になることが
 当然なのではないだろうか。
 部品の値段=日給人件費 なんてことがまかり通る業界は、そうざらにない。
 この業界こそコンピュータ化されるべき業界なのかもしれない。
 次回へ継続

 注)−−−−−−−−−−−−−−−
   * FoxProはMicrosoft社の製品で、ここで取り上げているのは
     Windows95/98/NT用のVisual FoxPro Ver6.0以降の製品についてです。
   * MSBCODE.OCXはMicrosoft社の製品でAccessに付属しています。
     使用にあたり法的制限があります。Accessのユーザ使用約款
     に従ってご利用ください。
     (他に郵便番号7桁バーコードActiveXも同様の扱いとなっています。)
1999.05.28勉強会の抄録

1) SYBASEの「SQL Anywhere Studio 6.0」と
  FoxProをADOで接続。
 接続の手順とコードは、下記の通りです。
 1.DBMSに接続できるようにODBCの設定を行っておく。
 2.接続文字列の確認の仕方(コード上のcConnstr の文字列)
  ・デスクトップの何も無い所で、マウスの右クリックする。
  ・「新規作成」をポイントし「Microsoft Data Link」を選択する。
   (デスクトップ上に「新規Microsoft Data Link.UDL」のアイコンが作成される)
  ・作成されたアイコンを、右クリックして「プロパティ」を選択する。
  ・「プロバイダ」タブをクリックして、使用するプロバイダを選択し、「次へ」ボタンを押す。
   (SQL AnyWhereの場合は、「Microsoft OLE DB Provider for ODBC Drivers」を選ぶ)
  ・「接続」タブをクリックし、「データソース名を使用する」に 1で作成したDSNを指定する。
   「ユーザー名」と「パスワード」を指定して、「接続のテスト」ボタンを押す。
   (「接続のテストが無事完了しました」と表示されれば、問題なし)
   「OK」ボタンを押して、プロパティウィンドウを閉じる。
  ・「新規Microsoft Data Link.UDL」をメモ帳で開いて接続文字列を確認する。
 後は、適当にコードを書く.....

2)Fox Object Request Brokerの試用版配布
 分散サーバ上のオブジェクトトランスポートコンテナーの起動方法説明。
 また、旧来のxbase書式でのインタープリットを実行しデスクトップ上でDOS互換
 プログラムを実演

3) エンドユーザ環境について[討論]

 ・セキュリティなんて必要ない?
  殆どは、画面を開きっぱなしで席を離れて平気。
  そんな使いかたしかしない所でセキュリティ設計なんぞにパワーを裂くのは勿体無い。
  セキュリティの必要な人事情報なんかは、ネットワーク外でやれば良い。
 ・ユーザーのP100のサーバーマシンが遅くて、某社のCPUの見積もりは一個24万。
  げ、そんなのお金握り締めて秋葉にCPU買いにいきましょ。
  (でも今ごろP100なんて売ってるかな?)
 ・Exchangeで障害が発生して...、でもベンダーのテスト環境だと障害は発生しないとか。
  障害調査のために、環境をベンダーに持ち込むのを上は「OK」を出さないし...。
 ・あるコンビニシステムでは画面表示されている情報を印刷で取り出そうとすると
  そのままハードコピーで出してくる。プリンターがインクジェットなので黒ベタでびしょびしょ!!
  インクはすぐなくなるし、お習字の後のようで・・・。
 ・Linuxは本当に使えるか?
  商用のRDBMSがLinuxに乗るようになったしサポートもある。
  メーカーサポートよりMLに参加したほうが、解決は早い。
  商用のRDBでなくてもPostgreSQLなどでシステムを構築している事例はある。
1999.06.18勉強会の抄録

1)SYBASEの「SQL Anywhere Studio 6.0」と
 FoxProをADOで接続。(Visual Studio SP3)
 SP3でアップデートした場合のADO接続で発生する問題点説明。

2)Linux(RedHat5.2)のPostgreSQLとFoxProとのODBC接続
 接続の実演。GRIDとUSEによるコマンドラインからのBROWSE
 Goto文、SKIP文の動作を確認。

3)日本語用フォームオブジェクトのVCXクラス説明
 テキスト、ボタン等のオブジェクトを予め日本語フォントに設定した
 クラスの作成説明。他にコンボボックスとタイマーを利用したボタン
 の作成方法を説明。

4)Fox Object Service Managerの仕様説明
 クライアントがダウンロードできるオブジェクトの権利階層取得方法
 について設計構造を説明。

5)アプリケーション開発側の問題点[討論]
 ・複数の会社がJVで開発する場合、ユーザ側との意思疎通をどのように
  行うと良いのか。
 ・開発言語の選択とプログラマーの知識/経験の諸問題。
 ・長期にわたる開発において、経時的な経済環境の変化によるユーザの
  戦略見直しに開発側はどのように対処したら良いか?。
 ・LinuxをNTの代わりにサーバとして運用するメリットとデメリット。
  サーバの運用コストを比較し安定性とメンテナンスビリティを考慮すると
  Linuxを選択することが最良か? フリーウェアを中核にするシステム
  構成がユーザや社内の稟議に通らないという現実も有る。
1999.07.23勉強会の抄録

1) Windows上でLinux Xサーバのエミュレート実演 PostgreSQLを
     Ktermから操作、表示。

2) Windows上からIEによってLinux Samba の設定方法を詳解。

3) Linux PostgreSQL と Windows Visual FoxProをADO接続実演。

4) Fox Object Request Brokerのオブジェクトトランスポートコン
    テナーを Linuxサーバ上に展開する方法を検討。

5) Visual FoxProで作成した、食品製造卸会社向け経営管理シス
   テムのβ版紹介。

6) Visual FoxPro と Visual Modelerの連動について考察。

7) プログラミング言語と生産効率について[討論]
   ・コボルの需要が無くならない理由。
   ・Webシステムで今後利用されるアプリケーション開発言語は。
   ・UMLを利用することにより開発環境の考慮は必要無くなる?。
   ・プログラマーの教育に4ビットマイコン時代のようなビット操作
  基礎教養は必要無いのか?。

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*- 勝手ながら8月/9月勉強会の内容は、Linuxについての集中勉強会となりました。
*- 広報担当者が多忙だったため記事をまとめる時間が無く両月割愛させて頂きます。
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1999.10.29勉強会の抄録

1) Linuxサーバ上に配置したFox Object Request BrokerシステムをWindows98
  クライアント IE4.*上から起動しイントラネットアプリ動作実験を行った。
  グリッドの表示もスタンドアロンとかわらない表示スピードでネットワークトラフィックや
  LinuxサーバのCPU負荷も全く問題の無いことが実証できた。
  次回はイントラネット上のFORBSで作るチャットシステム構築についてを予定。

2) Linux上に配置したFox Object Request Brokerのベースクラスからアプリケーション
  オブジェクトコンテナーを派生し、テキストやグリッドを配置し IE上で作動させる迄を
  実例で説明し動作させる。

3) LinuxサーバにWindowsクライアントを接続した場合の相性の問題を検討。

4) 複雑で多数項の入力帳票フォームを人間工学的にすっきりと構成する例を
  披露。誤記や勘違いを防ぐエンドユーザオリエンティドな入力について考察。

5) SEと職人気質について考察[討論]
 ・SEは患者を治療する医師と同様である。知識と経験とそして徹底的な説明と
  話し合い。しかし、そこまで育て上げる前に使い捨てにしてはいないか?


1999.11.19勉強会の抄録

1) Fox Object Request Brokerによるイントラネット業務アプリケーション開発用
  コンポーネントの配布とオブジェクトトランスポートコンテナーのクラス派生方法
  の解説(非公開アプリケーション)

2) イントラネット用チャットシステムの仕組みを説明(フリーウェアとして公開済み)

3) Linux Ver6.0のインストールの実際とPostgresのセットアップを実地演習


2000.04.16勉強会抄録

1) 製鉄所における無人監視システム設備管理プログラム
  製鉄所構内に設置されている無人監視システムの設備について
  設備詳細/ネットワーク関連/資材/設置場所環境/安全管理を
  連携して実地担当者への安全と迅速な情報提供を可能にする
  システムを披露・解説。
  監視システムには、カメラ・レンズ・防爆筐体・ケーブル・耐熱被覆
  ・光ケーブル・トランシーバ・モニター・設置場所の三次元情報等
  多岐にわたる使用部材や設置場所の環境情報以外に、機材の
  消耗度合いなどの情報も総合的に提供する必要がある。
  複雑で重奏したデータを分かりやすく表現することで、現場で作業
  する者の安全と作業効率を飛躍的に向上させる事が出来る。
  また、合理的な部品交換時期の検出等にも役立ち経費削減にも
  多大な貢献が有る。

2) 食品製造・卸会社 販売管理システム
  大手食品会社の販売管理システムについて、最適にチューニング
  されたマンマシンインターフェースによって、伝票発行システムを
  高速・高効率的に行い驚異的な生産性の向上が可能となった。
  FoxProのマンマシンインターフェースを利用しマウスレスな入力環境
  を全面的に採用すると共に、担当と得意先の関係を先読みし過去の
  販売実績から最適な明細入力マスターを構築し入力支援をすることに
  より、担当者自身での高速で誤記入の無い伝票の作成を実現。
  即時集計によりリアルタイムで販売/在庫/出荷管理が行えることも
  特徴である。食品卸会社にとって出荷までの時間が如何に短縮でき
  るかということが重要なポイントであり、レジスター並みの簡便な操作
  と高速な伝票出力でユーザの満足を得ることが出来た。

3) 応用化学製品製造会社における販売データ解析支援
  一部輸入品を取り扱う大手応用化学製品製造会社では販売管理に
  N社に製作依頼したシステムを使用している。商品アイテムと顧客が
  多数で月次での処理に多大な時間がかかっていた。理由が分からな
  い伝票の不整合が出現することがあり、原因が不明なことも多々あり
  調査の依頼を受ける。
  FoxProでファイルのDUMPを行い、不整合部分をトレーシングオート
  アナライズさせることによりプログラムミスによることを指摘。
  さらに、その後 この販売管理システムで行うことの出来ない、顧客
  と購入アイテムの分析システム作成。伝票の生データをFox側で取得し
  複雑な解析と目視グラフの作成までを10分以内に計算終了することが
  出来た。これにより基幹システム側で月次処理結果が出る前に翌月初
  日には分析済み売上速報が分かるようになってしまった。

4) アルバイト管理システム
  コンビニエンスストア等アルバイトのシフト管理に頭を悩ます事業所が
  多い。この管理を迅速に行えるようにしたシステムを開発。
  視認性にすぐれた入力/表示画面と最適配置のアルゴリズムにより
  事業者の負担を大幅に軽減するとともに、勤務者にもリアルタイムに
  就業情報が提供できる。これによりシフトの融通性と欠勤の防止に
  役立つこととなった。Foxの豊富な日付計算/時間計算関数と高速
  な計算処理がこの複雑なアプリケーションを完成させるポイントとなった。

4) FoxPro Application Wizard Classの解析
  FoxProでアプリケーションを組む場合に利用するWzAppClassについて
  調べたところ。ウインドウの管理等を自動的にサービスしてくれる処理
  が存在することを発見した。従来、配列等にウインドウのオブジェクトを
  登録して多重起動しているウインドウの制御を行っていたが、この処理
  を利用すればFox側で管理してくれる。この内容については近日サンプ
  ルを掲載する予定。

5) FoxでInternet/Intranet用Objectを作成する
  Internet用のトランスポートコンテナーの作成方法と提供できるオブジェ
  クトによる業務の可能性を説明。具体的なサンプルは当フリーウェア
  ポートを参照。
  HTML環境からシームレスにアプリケーションが起動し、専用アプリ
  ケーションを実行できる。最新のデータ配信とオブジェクトの更新は
  IEが自動的に行うのでシステム管理者はサーバに設置したアプリケ
  −ションオブジェクトのバージョン管理のみで良い。ユーザは高度な
  印刷制御レポートを出力できる。通常オブジェクトのサイズは500kb
  を超えない、IEの履歴管理よりネットワークトラフィックは大変軽く済む。
  インターネット上のUNIXレンタルサーバをファイルサーバとして利用す
  る手法がとれる(プログラムにもよる)ので外出先や自宅から必要な
  アプリケーションを実行する環境が作成できる。

6) 外資でのFox利用状況紹介
  外資では日本国内で英語環境のままFoxを利用していることが多い。
  日本のプログラマーがFoxを全く知らないので今後日本のプログラマー
  が海外へ出たときに困ることになる。


2000.06.16 勉強会

・ 講習「Foxで作成するWebアプリケーション」 於:東京国際フォーラム
 今回の講習資料は会員のみ配布となります。

 * オブジェクト・トランスポートコンテナーの作成
 * フォームのデバッグとクラスコンテナーへの同梱
 * APPの生成とIEでの起動
 * 派生クラスオブジェクトへの送信
 * コンテナーリリースシンタックス
 * HTML出力とハイパーリンクナビゲート
 * JAVAアプレットへのcsvコントロール手法
 * クリップボード経由でのデータ利用
※ 2000年後期〜2001年中期にかけ、広報担当が多忙なため要約が作成できませんでした。
2001.08.23 勉強会

 * 「茶殻」からMicrosoft SQLサーバ2000へ接続しデータベースメンテナンスを行う方法を実演
 * Active DocumentsへBASE128ビットによるファイル変換によるバイナリーファイル実装方法のアルゴリズム


2001.10.19 勉強会

 * Audio Video Libraryデータベースアプリケーションデモ
  CD/MD/DVD/DV等のアルバムデータやライブラリーソースを多面的に管理し種々の検索方法から該当するタイトルを抽出する。
  多様な印刷レポートフォームを有し、メディア貼付用ラベルも印刷できるようになっている。
 * IISとISAPIを利用したFoxProによるインターネットインタラクティブマルチメディアデータベースデモ
  動画/音声/静止画/3D/VRML等のデータを検索し、それらを有機的に結合しレポートとしてIEで参照する。
  VRML等の3DデータはインタラクティブにサーバサイドのFoxで生成することが出来る。


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