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立山・黒部アルペンルート
立山・黒部アルペンルート

2004/8/28〜9/3

2004年の夏休みはゴールデンウィークに引き続いて、立山・黒部アルペンルートに行って来ました。

立山主峰「雄山」をバックにみくりが池温泉より


2004/8/28

午前0時30分、自宅を出発。愛車のかるぅに乗って関越道→上信越道→北陸道と走っていきます。GWの時は扇沢から入ったので中央道でしたが、今回の旅の最初の目的地は宇奈月温泉です。夜も明けて早朝5時過ぎに黒部ICで高速を抜けて、一般道で6時に宇奈月温泉に到着しました。

宇奈月温泉駅前の温泉噴水宇奈月温泉の駅近くにある駐車場に車をおいて、駅に向かいます。富山地方鉄道・宇奈月温泉駅前には源泉を引いてきた温泉噴水が吹き出しています。宇奈月温泉駅から約200m、黒部峡谷鉄道の宇奈月駅からトロッコ列車でまずは終点の欅平駅まであがります。

7:32発の始発列車でゴトゴト、しばらく行くと、天然のお地蔵さんが見えてきます。天然の岩ですがお地蔵さんのように見えるということで、赤い頭巾などがかぶせてありました。天然地蔵

黒部川に沿って黒薙、鐘釣と過ぎて、1時間強で欅平駅に到着。Mihoが「祖母谷温泉に行こう」と勇んで歩き出しますが、黒部川にかかる奥鐘橋の向こうは通行止め。断念して、近くにある名剣温泉に立ち寄ることにしました。

通行止めで悲しみにくれるMiho名剣温泉の日帰り入浴は10時からなので、付近を散歩して時間をつぶし、10時に車のお迎えで温泉に行きました。

名剣温泉の女湯(撮ったのはMihoです)温泉につかって徹夜行の疲れをとり、再び車で送っていただいて欅平駅に戻りました。駅に着くと、ちょうど11:04発の宇奈月行き列車の改札をしていたので急いで乗り込み、今度は鐘釣に向かいました。

鐘釣には、万年雪が残っていてトロッコ列車の車窓からも見ることができます。私たちは、万年雪を横目に、鐘釣駅から黒部川の上流方向へ15分くらい歩いたところにある露天風呂に向かいました。露天風呂といっても川原を掘ると温泉が出ているという野趣あふれる露天風呂です。

鐘釣の岩風呂川原を掘った即席風呂以外に、奥まった岩場が岩風呂となっています。岩の間に温泉が湧き出て、たまっただけのものですが、こちらは川の水と混じっていないので暖かいです。なお、鐘釣の露天風呂に入るときは、水着を着用した方がいいでしょう。

鐘釣駅から再びトロッコ列車に乗って、黒薙駅に向かいました。黒薙駅から徒歩15分で本日の宿泊地である黒薙温泉です。駅で降りて、列車が出発したら線路を越えて向かい側の階段を登っていきます。ずっと登って今度は降りてと、ひと山越える感じで目的地に到着しました。

黒薙温泉旅館黒薙温泉は、宇奈月温泉郷の源泉にあたります。黒薙温泉七号泉ここから、直径25cmの導水管で温泉を流しているのだそうです。この温泉では清掃の際などには温泉が噴き上がる様が見られるそうですが、残念ながら今回は温泉噴出は見られませんでした。



2004/8/29

前日から幾度も温泉につかり、ついでに虻にもあちこち刺されて、ぽりぽり掻きながら午前9時に宿を出発。前日の山道ではなく、駅からの引き込み線につながるトンネルを抜けて、駅までショートカットしました。右の写真のとおり、トンネル出口には「通行禁止」の看板があるんですけどね…。

黒薙駅では9:50発の関西電力専用列車の空席(ほとんど空いてました)に乗り、宇奈月駅に戻りました。かるぅに乗って、次の目的地は立山…、だったのですが、Mihoがどうしてもと言うので、生地湧水群の清水(しょうず)に立ち寄りました。

清水を見て、黒部市内のラーメン屋で昼食をとり、一路、立山に向かいます。立山駅に向かう交差点をまっすぐ突き抜けて、GWには行けなかった称名滝に向かいました。

称名滝には車では入れません。称名平に車を置いて歩いていきます。途中に、立山連峰の1つである大日岳の登山口があり、気がつくとMihoがしっかり入り込んでいました。「大日岳に登った(つもり)」だそうです(笑)。

称名平から上ること約30分、称名橋からは滝の下の方が見えてきます。称名橋の先にある滝見台園地からは、落差約350m、日本一の落差を持つ称名滝が見えました。

Akioは、以前1回来ていますが、滝フリークなMihoは初めて見る称名滝に「感動〜」していました。

称名滝から少し戻り、飛龍橋を渡ると八郎坂に続きます。称名滝〜飛龍橋〜八郎坂〜弘法のルートは、上り約2時間30分の本格派コースだそうです。この日は時間がなかったので、「今度来るぞ〜」と怪気炎をあげるMihoを引きずって称名平にもどりました。

称名平からは立山駅に向かい、駅前の無料駐車場に車を置いて、ケーブルカーで美女平へ、さらに立山高原バスで弘法〜滝見台〜弥陀ヶ原〜天狗平と通過して室堂に到着しました。バスではDVDで観光案内が流れていrますが、滝見台では曇りで称名滝が見えなかったので、「本日は天候不順のため通過させていただきます。」と言っていました。天候によってアナウンスが変化するというのもおもしろいです。

室堂ターミナルを出ると曇り。台風16号が九州に近づいていたせいか、もう夕方だったせいかわかりませんが、あまり見晴らしのよくないなかを15分ほど歩いて本日の宿泊地である「みくりヶ池温泉」に到着しました。

日の入り近くになると空が晴れてきて、山の向こうに広がる富山湾の雲海に沈んでいくきれいな夕日を見ることができました。



2004/8/30

朝6:30に宿を出発、リュックを担いで雄山登山の開始です。前日の天気予報では、台風16号が九州に上陸し、明日には日本海に沿って富山地方を直撃の予定でした。「とりあえず天候不順でだめなら下りてこよう」と出発しました。

宿を出て、足慣らしのために地獄谷〜雷鳥沢ヒュッテ〜雷鳥荘〜りんどう池・血の池地獄〜みくりが池〜みどりが池〜室堂山荘と歩いて登山口に向かいました。結構アップダウンがあって、足慣らしのつもりが約2時間も歩き、いきなり疲れてしまいました(笑)。

<浄土〜雄山〜富士の折立〜真砂岳〜内蔵助山荘>

内蔵助山荘に到着すると、小屋のご主人が「携帯に連絡入れても応答ないし、なんで来ちゃったの!」とあきれていました。台風直撃になるので来ないように電話をくれていたようですが、Mihoが携帯をしまいこんでいたため連絡が取れなかったようです。

「来ちゃったものはしょうがないけど、暴風で何が起きても保証できないよ」と言われましたが泊めていただきました。到着してすぐ、雨が降ってきて風も強くなり、夜には小屋がぎしぎし言うくらいの暴風雨でした。



2004/8/31

午前3時に台風が通り過ぎたものの、午前6時の時点では雨風とも強く、出発は断念。特に風がおさまるのを待ちます。

結局、午前中は身動きとれず、やっと風が治まってきた13:30に小屋を出発しました。今日の予定ルートは別山から雷鳥平でしたが、出発が遅くなった上に、まだ西風があり稜線続きは厳しいので、真砂岳から大走りを一気に下るコースをとりました。

まず、真砂岳頂上までコースタイム10分の尾根道でしたが、激しい西風にあおられないようにゆっくりと進み、約40分かけて大走りのコース分岐にたどりつきました。ここからほとんどまっすぐ斜面を下りていくルートで、這松の林(?)に沿ってうねうねと道が下りていきます。真砂岳の西斜面のコースなので、強い西風の影響も少なく、一気に下りてこられました。

途中、天候が荒れているので、「雷鳥いないかな〜」と探しましたが、残念ながら出てきてくれませんでした。

雷鳥沢まで一気に下りると、台風のせいか沢の水も増水して、ごうごうと流れていました。雷鳥沢で剣御前〜雷鳥平のコースと合流し、沢を越える橋を渡って、キャンプ場にたどり着きました。この沢越えの橋は、登山靴くらいの幅の板が4枚並べてあるだけで、細い橋の苦手なMihoは泣きながら渡っていました。「今回の登山で最大の難所」だったそうです(笑)。

キャンプ場から地獄谷を回って、みくりが池温泉に到着。今度は相部屋ではなく、個室をGetして宿泊しました。



2004/9/1

朝7時にみくりが池温泉を出発、朝靄で何も景色が見えないなか、室堂ターミナルまで歩きました。

室堂から「くろよんダム」に向かいました。始発のトロリーバスが7:45に出発、約10分で大観峰に到着、8:10発の立山ロープウェイに乗り継いで黒部平、さらに8:30発のケーブルカーで黒部湖駅に到着しました。ここから徒歩でくろよんダムに向かいました。

くろよんダムは夏期のみ観光放水として、6:30〜17:00の間、ダムから放水をしています。Mihoはこれも初めて見たそうで、きゃあきゃあ言いながら眺めていました。

くろよんダムを堪能し、10:10発のケーブルカーで黒部平〜大観峰〜室堂〜美女平〜立山駅と戻りました。立山駅到着は12:20です。

立山駅の駐車場で荷物を整理してから出発。今度は越中八尾の近くにある牛岳温泉を目指します。道はいったん富山市に向かい、ついでなので富山で「まるたかや」というラーメン屋で昼食をとり、ついでに富山港の方にある満寿泉の酒蔵を見て(中の見学はできませんでした)、近くにある田尻酒店で満寿泉のしぼりたて原酒など何本かをGetしてきました。

夜の飲み代も手に入ったので、今度こそ牛岳温泉までGo。なんとか15:40くらいに到着しました。16:00からおわらの踊り体験教室、16:30から夕食で、17:30出発と慌ただしく過ごしてバスで八尾の町に向かいました。

西新町の踊り手の女性たち

八尾の町内は、おわら風の盆の間は車両進入禁止のため、八尾町と山田村の境でバスを降り、徒歩で町内に入りました。西新町→東新町→東町と灯籠で照らされた風情のある街並みを歩いて演舞会場のある八尾小学校グラウンドへ。途中には演舞に出演する町の人たちも歩いていました。ホテルで確保してくれた席は、舞台の中心部で前から5番目という破格の席でした。もともと、おわらの演舞が見られればいいやとあまり期待せずにホテルを予約したのですが、これにはびっくりしてしまいました。

日が暮れると演舞がスタート、西新町支部から順に5支部が演舞を行いました。素晴らしく優雅な舞いに時を忘れて見入ってしまい、あっという間の2時間でした。演舞が終わってから日本の道100選にも選ばれた諏訪町の石畳を散策しました。町流し(道路での演舞)は人混みで写真1枚撮っただけ、観客も参加できる輪踊りは一瞬だけ参加して、22:30に集合場所に戻り、ホテルへ帰りました。


2004/9/2

朝食後すぐの8:30にホテルを出発、氷見に向かいました。氷見のフィッシャーマンズワーフはGWにも立ち寄りましたが、施設内の魚屋のおばちゃんはMihoのことを覚えていてくれました。相当、印象深かったんでしょうね〜(笑)。雨晴海岸にて

魚屋で、ふくらぎ(ぶりの幼魚)やかんぱちを買って、東京直送。さらに、氷見うどんの老舗「高岡屋本舗」で氷見うどんを買って、今度は雨晴海岸へ向かいました。雨晴海岸は、氷見市と高岡市のほぼ境にある海岸で、海の向こうに3000m級の立山連峰が見えるという、世界的にも希な場所だそうです。残念ながら曇り空で立山連峰は覆い隠されていて何も見えませんでした。

雨晴海岸を出発して、再び富山市へ。富山市内の繁華街である総曲輪(ソーガワと読みます)の寿司屋「寿司栄」でおいしく寿司をいただきました。続いて、Mihoのたっての頼みでもう一度、田尻酒店に寄り、本日の宿泊地である新穂高温泉郷に向けて車を走らせました。

途中、スーパーカミオカンデのある神岡を抜けて、平湯温泉郷への分岐を曲がらずにまっすぐ進むと新穂高温泉郷です。ここはいくつかの地区に分かれていて、宿はそのうちの中尾地区にある「焼岳の里」にしました。

宿の露天風呂からは、南東方向に焼岳が見え、、反対側には錫杖岳、笠ヶ岳が望めるというなかなかの展望で、風呂自体も湯の花がたくさん浮かぶ、ちょいと熱めのいい風呂でした。宿を切り回しているおばちゃんもいい方でした。



2004/9/3

朝、宿を出発して、平湯温泉を抜けて安房峠に入りました。GWはまだ峠に車が入れず、安房トンネルを抜けましたが、今回は峠道に入ることができました。すごいくねくねした連続カーブを走り抜けて、長野県に入ると今度は下りの連続急カーブ。でも、運転しがいのあるおもしろい道でした。

安房トンネルからの道と合流し、乗鞍スカイライン分岐や白骨温泉の分岐を見つつ、安曇野の道を走り、池田町にある「安曇野 翁」に到着。ここで蕎麦を昼食にいただいて、その後は、信越道→中央道→首都高と抜けて帰ってきました。