お金のいらない国 質問コーナー お金のいらない国は、皆さんひとりひとりが想像することによって実現に近づくものだと思いますし、
私も正解を知っているわけではありませんが、このコーナーでは、ときどきいただくご質問について、
私の考えを述べますので、参考にしていただければと思います。
タイトルをクリックしてください。
●人間の意識が高くならないと、実現は難しいのでは？2016.4.3NEW
●どうしてお金のいらない国を思いついたのですか？2014.5.3
●お金に代わるものを奪い合うのでは？2013.6.12
●悪い人がいるから無理なのではないか？2011.3.7
●お金のいらない国は共産主義なんですか？2011.3.4
●人間の欲望はなくならないのでは2011.3.4
●物々交換になるんですか？2010.9.28
●原始生活に戻るんですか？2010.9.28
●近親婚が増えるのでは？2010.8.27
●３Ｋのような仕事は誰がするのか？2010.8.27
人間の意識が高くならないと、実現は難しいのではないか。
たしかにお金のいらない社会の実現には、人々の意識がある意味高くなる必要があると思います。
しかし私は、一部の人の意識が高くなれば、実現する可能性はあるのではないかと思っています。
例えば２割の人が本気でお金の存在しない社会をいいと思えれば、反対の人が２割いたとしても大丈夫なのではないかと思います。それは、残りの６割の人はどちらにも変われる可能性があると思うからです。
そして、一度お金のいらない社会になってしまえば、既にお金は通用しないのですから、反対派の人も従わざるを得なくなり、いずれその良さを理解するのではないかと思います。
また、一番大切なのはもしかすると、実現させることより、自分の心のなかにお金のいらない国を作り、それを常に判断基準にしながら、現実の社会を生きることだと思います。どうしてお金のいらない国を思いついたのですか？イベントなどではよく聞かれます。
私はもう３０年以上サラリーマンをやっていますが、お金のいらない国を書いたのは入社して１０年ちょっと経った３５歳の時でした。私は広告代理店のアートディレクターで、広告の企画制作をするのが仕事ですが、制作費の見積もりを書いたり、支払いのやりくりなどもせねばならず、お金の仕事をとても鬱陶しく感じていました。
ある時、お金というものは食べられるわけでもなく、何かと交換しなければ意味がない、それ自体には価値のないもので、人と人の間を回っているだけだということに気づきました。それならば、みなが無償で仕事さえすればお金などなくてもいいのではないか。お金がなくなればどんなに楽になるだろうと考えたのです。
そもそもお金は自然界には存在せず、人間の考えだした道具にすぎません。人間社会にだけお金が必要なのはそういう仕組みを人間自身が作ったからです。お金がなくなれば世の中はガラッと変わり、仕事に要求される内容ややり方も、今とは全く変わるのではないかと考えました。そして仕事の腹いせに書いたのが「お金のいらない国」です。
また、それ以前に、スピリチュアルな考え方に出会い、天国にはお金はないだろうと考えていました。
人間は、お金がなくなっても、別のものを奪い合うようになるのではないでしょうか。
例えば、食料や水などが足りなくなった場合、それを奪い合うか、分け合うかは人々の意識レベルによると思います。また、昔のように武力で領土を奪い合うようなことも起きないとは言えませんが、私はここまで地球全体の状態が把握できるようになった今、さらにお金が存在しない世界では、そういったことが起きる可能性も今よりは少ないと考えています。
お金のいらない国は、みんなの愛と信頼と奉仕の精神で成り立つ社会だから、悪い人がいては無理なのではないか。
確かにお金のいらない国は、そういった意識の持てる、ある程度以上のレベルの人ばかりでなければ成り立たないかもしれません。しかし、お金のいらない国にはお金がありませんから、お金に関することは悪いことをしようにもできません。
現在の社会は、お金ありきで、お金に振り回され、あらゆることの本質的な価値が見失われていますから、仮にお金のいらない国になれば順応していける人はたくさんいると思います。
お金のいらない国になってしまえば、皆その価値観の中で生きるしかないわけですから、誰でも自ずと意識は変わるでしょう。人の心配をするより、まず自分がお金のいらない国で生きられるだけの人間になることが第一だと思います。
私は共産主義に関する詳しいことは知りませんが、お金のいらない国は基本的に誰も財産を所有せず、皆が平等な社会ですから、理想とするものは共産主義に近いかもしれません。ただ、お金のいらない国には国家も政府もなく、支配する人もいませんから、現在の共産主義国とは全く違った社会になると思います。
人間の欲望はなくならないから、お金のいらない国にはできないのではないか。
人間の欲望とは何でしょう。私は難しいことは知りませんが、最も大きな欲は、食欲と性欲だと思います。それ以外の、例えばお金がほしいという欲はお金が存在しなければ生まれませんし、所有欲もお金がなければ、薄くなるか、なくなる気がします。支配欲も、お金や所有という概念がなければ生まれない気はしますが、これは人間のレベルの問題もあるかもしれません。
さて、食欲ですが、お金のいらない国ではすべてがタダですから、食べたければいくらでも食べることができます。食料は必要なだけ作りますから、足りないということはありません。いくらタダでも、普通の人は２人前も３人前も食べないでしょう。また、性欲ですが、結婚制度などのないお金のいらない国では、今よりは自由に異性と関わることができ、性欲も満たされると思います。
肉体を持っている以上、欲はなくす必要はありませんし、食欲や性欲は適度に必要なものです。それが今より満たされるのが、お金のいらない国だと思います。
お金のやりとりがなくなったら、物々交換をするようになるんですか？
これは人々の意識レベルによるかもしれませんが、理想的には交換はしません。すべては与えるのみです。所有という概念もないので、自分のものを与えるという認識もありませんし、一切の見返りも求めません。すべてのものは、必要とする人のところにただ流れて行くだけです。
お金が生まれたのは、大昔、物々交換をしていて不便な部分を代用品で補うところからだったのでしょうが、私はそもそも物々交換などしなければよかったのではないかと思います。その時代はそれがやむを得ない道だったとしても、そこに気づいた今なら、交換はせずに与えるのみという意識を持ちたいものです。
お金のいらない国になったら、原始時代のような生活に戻るんですか？
私の考えるお金のいらない国の生活は、基本的に現在と変わりません。現状からお金の存在がなくなり、お金のやりとりをしなくなるだけですから、物質的には何も不足しませんし、文明も後退することはありません。
ただ、現在の先進国のような生活をしていれば資源の枯渇や環境破壊が避けられないという意味では、生活は変えざるをえないかもしれません。しかし、現在はお金を儲けるためにいろんな分野で相当無駄なことをしていると思いますので、それがなくなれば、かなり状況は変わってくると思います。
お金のいらない国では誰が親族かわからず、近親婚が増えるのではないか？
お金のいらない国には結婚制度がないので、近親婚という言い方もおかしいかもしれませんが、要するに、戸籍もないし、親族とは知らずに近親者と恋愛関係になったり、子供を作ってしまうことも起きるのではないかということです。
現在でもいちいち戸籍を調べなくても親族はわかっているわけで、それは戸籍のないお金のいらない国になっても変わらないでしょう。親族かどうかわからないような遠い関係であれば、子供を作っても問題はないでしょう。
また、結婚制度がなくなったら、誰構わず関係を持ち、どこに子供ができたかもわからないという人も現れるかもしれません。しかし、お金のいらない国でも相手が望まないのに無理に関係を持てば犯罪ですし、同意の元にしたことならその結果に対する責任は当事者二人にあります。
決めごとがないということは、すべて自分の判断、責任において、行動しなければならないということです。
お金のいらない国になったら、３Ｋ（きつい、汚い、危険）のような仕事をする人がいなくなるのではないか？
現在、３Ｋと言われるような仕事をされている方が、お金のためだけにされているのなら、そういう方はお金のいらない国ではその仕事は選ばないでしょう。
しかし私は、たとえば人の嫌がるような仕事でも、その仕事が社会に必要なら、やる人は現れると思うのです。
お金のいらない国になったら、現在の社会でお金を儲けるためだけ、あるいはお金を動かすために存在していたような仕事はなくなりますから、全体の仕事量は激減すると思います。現在３Ｋと言われているような仕事がどのような形でどのくらい残るかはわかりませんが、お金のいらない国の仕事はある意味無駄がなく、社会に必要不可欠なものになるでしょう。楽天的な考えかもしれませんが、そういう仕事であれば、私は誰かが進んでやる気がするのです。