本来は響さんの近況とかコラムなどを載せる予定のこのコーナーなのですが、
今現在の響さんは、やっぱりゆとりが無いのです。。
よってサンプル代わりにでも、と私のコラムを載せてみます。
ネタが出来た時の不定期連載ですので消えたり現れたりも不定期です(笑)
赤渡井 圭
2000/
07/23
今日、家に一冊の同人誌が郵送されてきました。
でも、とくにお金や小為替を送って「購入」したものじゃないんですよ。
これはそういうお話し。

もう10年越し以上でしょうか。それくらい昔から読み続けていたシリーズ
作品があるのですが先日(といってももう1年以上前の事)ふと受け取った
情報ペーパーにそのシリーズが未完で終了する事が書かれていたのです。
そして、そのシリーズを楽しみにしていた方々にせめてもの気持ちにと
同人誌(本人曰く「お詫び本」)を無料配布します、とも。
その記事を読んで早速お手紙を送ったのですが、、、、何しろもう去年の
事で私もすっかり忘れていたのですが、送られてきたのです。

この作者さん。シリーズ当初はやはりプロを目指す同人作家さんだったの
ですが、描き進むうちにプロデビュー、そして現在では月刊連載を持ち、
コミックスも数シリーズ、十冊近く出されているんですね。
一読者として、イベントなどに出かけた際にその方のサークルが出てると
見には行ってましたが、最近のコミケではBLACK HALFと配置日が違う事も
あってしばらくご無沙汰してました。よって、そのシリーズ物も記憶の影に
埋もれてしまってました。
でも作者さんはずっとずっと考えていらしたんでしょうね。そしてシリーズ
未完という道をご決断されて。忘れてしまう読者がいても、それでも作品を
読んで下さった読者の為に本を出したいと思われて呼びかけて下さいました。

この同人誌は希望者の分だけ作って送ります、と仰ったのですが、送られて
きた本によるとその数50余名だそうで。そして届いた本には私の名前を
入れたサインも書かれてました。
未完で終わった事は確かに残念だと思うし、心に晴れないものが残るのも
事実なんですけど、それ以上に作者のせめてもの気持ちがダイレクトに伝わ
ってきます。こういうスタンスって同人の良いところですよね。

そういえば以前にも別のプロ作家さんにファンレターを送ったらご返事代わり
にか、何回か同人誌や絵葉書が送られてきた事もありましたっけ。
皆さんも、作品を読んで心に残るものがあったらどんどんファンレターを出し
てみてはいかがでしょうか?
 
2001/
04/09
近々、響さんのお知り合いがご結婚なさるそうで。
(あれ?もうされたんですよね??)
私も1度の飲み会でご一緒させていただき面識はあるのですが、それが
何故わざわざコラムになるか、というとそのお相手の方が漫画家さんなのですね。
その漫画家さん、この程コミックス三十数巻に及ぶ長期連載を終えられた
のです。 

実はこの類いのお話、私は2度目のことでして、以前にも私の知人が漫画家さんと
ご結婚されましたが、やはりコミックス三十数巻を数える長期連載が終わってから
でした。
コミックス三十巻というと、年間どんなに順調でも3〜4巻しか出ないものですので
8年〜10年近くかかるわけですが、私の知人のほうはその間す〜っと「婚約者」
のままでした(^^; 初の連載、そして初のコミックスが出たときには「サイン入れて
あげるから」と嬉しそうに押し売りされた事は今でも鮮明に覚えています。
そして快く押し売られましたが、今もその本は本棚にキチンと飾ってあります。。

仕事が忙しくて結婚するゆとりが持てない、というのはなにもこの世界だけに限った
ものでは無いのだろうけれど、漫画家さん、ことに長期連載を持った漫画家さんの
日常の凄まじさは、、、、ちょっと想像を遥かに超えた世界のもようです、はい。。
 
2001/
09/09
今回響さんのイラストに着色して改めてプロの絵描きさんというものの凄さ、厳しさが
身に染みました。。

私が今回着色したものは単に「皆さんにご覧いただくもの」で済まされます。
好評はともかくも、不評を頂いたら「もっと精進してより良くしていこう」となるの
ですが、プロ(職業)ですと発表する以前に編集部からのチェックが入って何度も
修正を要求されたりするんでしょうね。
そして発表されたとしてそこからが肝心で。
読者から好評を得られず、次回作への期待が持たれなかったとすれば。。。。。
その時点でもう「プロ」として終わりなんですよね。シビアな言い方ですけど、
評判の良くない作品はどんな編集部も使ってくれませんから。

趣味で描いているうちはいいけど、商業作家としては生半可な覚悟では絶対に
生きていけないのですね。。。ホントに響さんは凄い世界に住んでらっしゃいます。。