広田神社の奉納額
串戸にある広田神社は江戸時代には宮内村下組の氏神であった。現在の社殿は周辺の宅地造成に伴なって新築されたものであるが、ここの拝殿には明和7年(1770)広島の三筆と云われる林守満の筆になる奉納顎が掲げてある。
林守満は円治、為龍と号し家老の上田家に仕えており、また、大谷貞雄、吉川禎蔵など共に広島藩の祐筆を勤め、かつ能書家であった。
ここ串戸には家老上田家の串戸御茶屋、津出御引請御役所、御炭納屋(炭納屋役所)などの施設が設けられており、上田家の関係者によってこの扁額が奉納されたものと思われる。はつかいち点描