JR廿日市駅の古レール浮字
 JR廿日市駅の跨線橋や上り線ホームの傘形上屋を見ると古いレールを利用して骨組が造られている。さらにこれらをよく見るとレールの製造者マーク、品種、製造年の浮字がみられるのである。傘形上屋のものには1926及び1928の浮字が見られ、これらは昭和元年と昭和3年に官営八幡製鉄所で製造されたものである。
  跨線橋には1934と1935の浮字がみられ、昭和9年と昭和10年に同じく八幡製鉄所で製造されたものとわかる。これらのレールは本来の役割が終わってからこのように建築部材に再利用されているのである。
 なお、JR己斐駅の跨線橋には明治30年(1897)米国のカーネギ社が製造したものが使用してあり、我が国でレール製造が行なわれる前に輸入されたものである。
   この廿日市駅跨線橋については『広島県の近代化遺産』に詳述しているので参照して下さい。
はつかいち点描    廿日市の近代化遺産