瀬戸谷の木馬道跡
 瀬戸谷に設けられた木馬道の跡で、十方山登山道を少し登ると瀬戸滝方面の山道がありこの道が木馬道の跡である。瀬戸滝の右側斜面上からアライ川を渡って瀬戸滝上部に至っていたが現在は崩壊しており、また滝上部から三ツ岩手前まで延々と谷沿いに木馬道跡の痕跡が残っている。木馬運搬自体大変な危険を伴う作業であり、また瀬戸滝上の木馬道から谷底をみると垂直の断崖、下は滝つぼで相当の高さがあるので、度胸のいる命がけの仕事であったものと思われる。
 戦中戦後の頃に国有林である瀬戸谷の広葉樹が伐採されて木馬によって搬出されたものとみられ、また、右谷には放置されたワイヤーが見られることから索道が普及してからも伐採が行われていたものとみられるのである。
 瀬戸谷入り口から少し入ったところからつづら折れとなって谷の右側斜面上に伸びている別ルートの木馬道跡も残っている。
瀬戸滝右側斜面上の石積み 瀬戸滝右側斜面上の木馬道跡
瀬戸滝右側斜面上の石積みでこの先からアライ川を渡っていた 瀬戸滝上の木馬道跡でここから先は崩壊している
瀬戸滝上の木馬道跡でかすかに見える水流が上滝左側は断崖で下は滝つぼ 瀬戸滝上部で向かいに木馬道跡が残っており、右側は断崖で下は滝つぼ
瀬戸滝上の谷筋に残る木馬道跡の石積み 左谷ケ所の木馬道跡橋脚石積み
木地屋原付近の谷筋に残る木馬道跡の石積み 三ツ岩手前に残る木馬道跡終点の石積み
よしわ地区点描