<アンソロジー・他>
西遊記6,7,8,9,10 白のミステリー ぷろふぃる傑作選 名探偵の憂鬱 「探偵趣味」傑作選 まほろ市の殺人 春夏秋冬 本格ミステリ02 「シュピオ」傑作選 本格推理6 贋作館事件 密室殺人コレクション 新・本格推理03 「探偵春秋」傑作選 本格推理7 「探偵文藝」傑作選 密室本 本格ミステリ03 本格推理8 「猟奇」傑作選 本格ミステリ04 本格推理9 本格推理10 「新趣味」傑作選
『西遊記 6』 |
あっちゃんの感想: 評価:A 西遊記は昨年の3月から読み始めていますがようやく折り返しを過ぎました。子供の頃からジュブナイルでは読んでいましたし西遊記を基にしたアニメ、ドラマ、マンガなどは結構見てきました。でもちゃんとした訳のものは読んでいませんでした。ということで読み始めたのですがおもしろいのなんのって、第1級のエンターティメントです。本書も三蔵と猪八戒が妊娠したり三蔵が孫悟空を破門にしたり数々の大騒動がコミカルに描かれています。敵との戦いも何となくのんびりとしていますし時には西遊記の世界に遊ぶのもいいものです。 02.6.1 |
『西遊記 7』 |
あっちゃんの感想: 本書で第70回まで終了した。随分読んで来たものだ。それにしても西遊記はなんておおらかなんだろう。相当血なまぐさい場面であるにもかかわらずさっと読めてしまうのは不思議なものだ。本書で面白かったのは悟空が朱紫国の国王の病気を治すため薬をつくりそれが効いてしまうというところだった。さて次巻はその国王の后を誘拐した賽太歳との戦い、また楽しませてもらいましょう。 02.11.20 |
『西遊記 8』 データ: 訳者名 中野美代子 発行年 1995.5初刷り 発行所 岩波書店(文庫) ISBN 4-00-320208-2 |
あっちゃんの感想: もはやワンパターンともいえるお話であるがそれでも退屈しない。 登場人物一人一人が生き生きとして描かれているし悪者も悪者なんだけど憎めず戦い自体も楽しい。西遊記は現代においても超1級のエンターティメントだと思う。 03.5.24 |
『西遊記 9』 |
あっちゃんの感想: ここにいたってもハチャメチャぶりは健在、はっきり言ってお話もパターン化しているのだがそれでもおもしろさに変わりはない。やはり孫悟空を始めとする三蔵一行のキャラのおもしろさが大きいのだろう。破天荒な悟空、ちょっとわがままでいくじなしの三蔵、意地汚い八戒、地味な悟浄と 個性も豊か、最終巻も楽しみだ。 04.3.20 |
『西遊記10』 データ: 訳者名 中野美代子 発行年 1998.4 発行所 岩波書店(文庫) ISBN 4-00-320210-4 |
あっちゃんの感想: 約4年かかってようやく全10巻読み終えました。最後までご難続きですが楽しめました。最後の唐といんどの一挙往復はそれまでの14年間の旅は何だったのかという展開でしたがそれも西遊記らしくて良かったです。 明朝の超1級のエンターティメントは今も色あせていませんでした。 04.12.23 |
『白のミステリー』 データ: 編 者:山前 譲 発 行:光文社 収録作品:「四度目の夏」小池真理子、「私が会った殺人鬼」山崎洋子、「弓子の後悔」宮部みゆき、「傷自慢」新津きよみ、「津軽に舞い翔んだ女」乃波アサ、「海の誘い」黒崎緑、「疵」今邑彩、「殺意の花」関口芙沙恵、「やどかり」篠田節子、「暗闇の猫はみんな黒猫」若竹七海、「フリージング・サマー」加納朋子、「黒い犬」桐野夏生、「過去の絵」近藤史恵、「貴船菊の白」柴田よしき、「プレゼント」永井するみ |
みーまーさんの感想: 名前をみると凄いメンバー。 小池真理子は「妻の女友達」で日本推理作家協会賞短編、「恋」で直木賞。 山崎洋子は「花園の迷宮」で江戸川乱歩賞。 宮部みゆきは「魔術はささやく」で日本推理サスペンス大賞、「龍は眠る」で日本推理作家協会賞、「本所深川ふしぎ草紙」で吉川英治文学新人賞、「火車」で山本周五郎賞、「蒲生邸事件」で日本SF大賞、「理由」で直木賞。 乃波アサは「凍える牙」で直木賞。 黒崎緑は「ワイングラスは殺意に満ちて」でサントリーミステリー大賞読者賞。 今邑彩は「卍の殺人」で「鮎川哲也と十三の謎」の公募に入選、十三番目椅子をものにした。 関口芙沙恵は「蜂の殺意」サントリーミステリー大賞読者賞。 篠田節子は「ゴイサンタン」で山本周五郎賞、「女たちのジハード」で直木賞。 加納朋子は「ななつのこ」で鮎川哲也賞、「ガラスの麒麟」で日本推理作家協会賞短編。 桐野夏生は「顔に降りかかる雨」で江戸川乱歩賞。 近藤史恵は「凍える島」で鮎川哲也賞。 柴田よしきは「RIKO−女神の永遠」で横溝正史賞。 永井するみは「枯れ蔵」で新潮ミステリー倶楽部賞。 さすがみ宮部みゆきは賞ハンターの名に恥じない受賞暦であるな。この作家以外の女性作家で名前が思いつくのは高村薫くらいか。 さて、彼女たちの短編集である。 広義のミステリーには違いないが、分類すると心理ホラーの趣が強い作品が集まっている。 この作品群を読んで、彼女たちの特徴云々というほど私は彼女たちの作品を読んでいないのでなんとも言い様がないし、リストアップされた作品群はむしろそれぞれの作品の出来云々よりも著者の名前で読んでいるといったほうがいいかもしれない。 その中で、さきに「心理ホラーの趣がある」といったが、心理描写にはどの作品もきめこまかさが感じられるので、それぞれの著者がどんなふうに心理の描写をしているのかといったところが感じられればよしとするところか。 これだけの名前を連ねると、ある意味、ファッション感覚で読んでいるところがあるね。 02.4.7 |
『ぷろふぃる傑作選』 データ: 出版社:光文社(光文社文庫) |
あっちゃんの感想: おもしろかった作品もあればあっけにとられた作品もありましたがなんかとても懐かしさを感じました。この「幻の探偵雑誌シリーズ」もできれば1ヶ月に1冊ずつぐらいは読んでいきたいと思っています。 02.2.3 |
『名探偵の憂鬱』 データ: 著者名 山前譲/編 発行年 2000.7初刷り 発行所 青樹社(文庫) ISBN 4-7913-1208-2 シリーズ 本格推理展覧会 |
あっちゃんの感想: 「本格推理展覧会」シリーズは「密室の奇術師」に続いて2冊目、このシリーズはアンソロジーとしては心憎い構成になっていて評価できます。 さて、収録作品について短くコメントしていきましょう。 「疾走する死者」(島田荘司)・・・久々に読むことになりました。大まかにトリックを覚えていた程度でしたので新鮮に楽しめました。特に「読者への挑戦」つきとはちょっと驚きました。また御手洗潔の描き方もよかったです。 「後光殺人事件」(小栗虫太郎)・・・これも2回目、しかし相変わらず分かりにくかったです。 「蝙蝠と蛞蝓」(横溝正史)・・・本書の中ではもっとも楽しめました。未読でしたが長編の金田一耕介ものとはまた違ったおもしろい味わいがありました。 「夜の殺人事件」(島久平)・・・この人の作品は初めてだと思います。余韻の残る作品でした。 「罪なき罪人」(高木彬光)・・・この作品は未読でした。この短い中に二転三転していくおもしろさがありました。 「車引殺人事件」(戸板康二)・・・2回目です。ほっとするような味わいがありました。 「昇仙峡殺人事件」(津村秀介)・・・津村秀介は初めて、津村は自分にとって読もうか迷っている作家です。この作品、何かすぐにぼろが出そうなトリックでしたが視点はいいんじゃないかなと思いました。 「「むしゃむしゃ、ごくごく」殺人事件」(山口雅也)・・・「生ける屍の殺人」、「13人目の探偵士」を読んで以来ご無沙汰している山口雅也だが非常にきれいになとまとまっていました。 02.4.2 |
『「探偵趣味」傑作選』 データ: 著者 ミステリー文学資料館/編 発行年 2000.4初刷り 発行所 光文社(文庫) ISBN 4-334-72994-0 シリーズ 幻の探偵雑誌 2 |
あっちゃんの感想: 評価 C 純粋なミステリーが少なくてちょっと期待はずれでした。どちらかと言えば「奇妙な味の短編」といったとことでしょうか。そんな中で城昌幸の「墓穴」、織田清七(小栗虫太郎)の「「或る検事の遺書」、甲賀三郎の「嵐と砂金の黄金率」がみすてりーとしての面白みがありました。ミステリーと限定しないならばXYZ(大下宇陀児)の「老婆三態」や春日野緑の「浮気封じ」、夢野久作の「いなか、の、じけん」などがよかったです。 02.5.18 |
『まほろ市の殺人』 データ: 出版社:祥伝社文庫 価 格:各400円 内容: 春 無節操な死人 倉知 淳 夏 夏に散る花 我孫子武丸 秋 闇雲A子と憂鬱刑事 麻耶雄嵩 冬 蜃気楼に手を振る 有栖川有栖 |
yobataさんの感想: 400円文庫の競作シリーズ。同じ架空都市を舞台に、出てくる刑事も共通、といった凝った趣向の競作ミステリ。 同じ舞台のミステリとはいえ、それぞれ毛色のがちがった作品なので、一概にどれがベスト、とはいえません。 ひとことで解説すると、倉知作品が不可能犯罪、我孫子作品がサイコサスペンス+恋愛小説という感じ、麻耶作品はシリアルキラーのお話し、有栖川作品は倒叙もの、といったところかな。 個人的には倉知作品と麻耶作品が好みですが、それぞれ楽しくよめました。400円だと安いと感じるんだけど、4冊とも揃えると1600円だからね〜。 02.7.5 |
『本格ミステリ02』 データ: 著者名 本格ミステリ作家クラブ/編 発行年 2002.5初刷 発行所 講談社(ノベルズ) ISBN 4-06-182251-9 |
あっちゃんの感想: なかなか新しい作品を読むことができない僕にとっては短編とは言え日本を代表する新しい作品を読むことができるので楽しかったです。 収録されている作品のうち評論3作を除いて短くコメントします。 「不在の証明」(有栖川有栖) 本書の中ではもっともまとまっていたのではないかなと思いました。最後もほっとするものでよかったです。 「北斗星の密室」(折原一) 久々の黒星警部もの、黒星警部の健在ぶりにほっとしました。 「わらう公家」(霞流一) あのトリックはちょっと苦しかったかな。 「鳥雲に」(倉阪鬼一郎) ちょっとなじめなかった。 「人の振る確率」(柄刀一) わずかな時間に消失する死体という謎はよかった。トリックの説明がちょっとわかりにくい部分があった。 「交換炒飯」(若竹七海) 若竹さんってこんな怖い話書く人だったのか、読みたいと思いつつ読めていない作家の一人ですが一層いろいろ読みたくなりました。 「「別れても好きな人」見立て殺人」(鯨藤一郎) 笑っちゃいました。こののりは好きです。 「通りすがりの改造人間」(西澤保彦) なんとも言えない作風です。おもしろかった。 「フレンチ警部と雷鳴の城」(芦辺拓) 傑作です。芦辺の作品はあまり読んでいませんが注目はしています。 「闇ニ笑フ」(倉知淳) 倉知は二度と読むまいと思っていたが早くも破ってしまいました。ちょっと謎を解くことができなくて残念でした。 「英雄と皇帝」(菅浩江) ちょっと入れ込むことができませんでした。 「通り雨」(伊井圭) 初めての人です。話はいいんですがトリックがちょっとねえ。 「やさしい死神」(大倉宗裕) 「円紫師匠と私」シリーズよりも中村雅楽シリーズに雰囲気が似ていました。この人も初めてですがもっと読んでみたいなと思いました。 「トリッチ・トラッチ・ポルカ」(摩耶有嵩) なんじゃ、こりゃ、でもおもしろいから許す 「坂ヲ跳ネ往ク髑髏」(物集高音) 最後の落ちがちょっとわかりにくかった。でも作品としてはおもしろい。これも初めてさん 「麺とスープと殺人と」(山田正紀) 古典的なトリックと言えばそうですがラーメン横丁という舞台の中での殺人と言うユニークさがカバーしていました。探偵もあの人だし 「ひよこ色の天使」(加納朋子) 加納さんも久々ですが読後感がいいです。 「消えた裁縫道具」(河内美香) おもしろかったです。原作と言うか「消えた少年」は読んでいませんが今日、出だしを立ち読みしたらそっくりでした。 このシリーズ、ずっと続けてほしい企画です。 02.9.19 |
『「シュピオ」傑作選』 データ: 著者名 ミステリー文学資料館編 発行年 2000.5初刷 発行所 光文社(文庫) ISBN 4-334-73011-6 シリーズ 幻の探偵雑誌 3 |
あっちゃんの感想: 著名な作家の作品が少なかったがそれだけに何というか新鮮さがありました。リレー小説「猪狩殺人事件」はちょっと腰砕けのようになってしまいましたがめまぐるしく変化していくストーリー展開はリレー小説の醍醐味でした。蘭都二郎の「白日鬼」はとんでもないストーリーの展開でそれなりに楽しめました。短編では「執念-くちづけ綺譚」(荻一之介)がなんともいいがたい雰囲気がありました。「夜と女の死」(吉井晴一)もいい味出していました。 02.10.28 |
『本格推理6 悪意の天使たち』 データ: 著者名 鮎川哲也編 発行年 1995.5初刷 発行所 光文社(文庫) ISBN 4-334-72055-2 |
あっちゃんの感想: 少しずつ読んでいっていますがようやく第6巻、先は長いです。 さて枚数制限のせいかどうも詰め込みすぎというか展開が速い作品が多く(致し方ないでしょうが)そんな中で「閉ざされた山荘にて」(紫希岬真緒)、「やさしい共犯」(吉野桜子)、「サンタクロースの密室」(羽月崇)などはよくまとまっていてよかったと思います。 02.11.16 |
『贋作館事件』 データ: 芦辺拓=編 原書房 \1900 1999/09/09 |
EGGさんの感想: 評価 A 原書房って、けっこう私の好みかも。皆さんけっこうまじめに贋作していました。以下、印象に残ったものを簡単にコメント。 柄刀一「緋色の紛糾」 現代の日本に住んでいるホームズ、という設定がすごい。なんでこんなにハマっているのでしょうか。 小森健太郎「黒石館の殺人」 よくもここまで衒学趣味を真似できたものです。しかも美少女戦隊もののパロディでもあるとは。 北森鴻「幇間二人羽織」 トリックはともかく、雰囲気は完全に久生十蘭の顎十郎。こういう才能って、尊敬してしまいます。 西澤保彦「贋作退職刑事」トリックまで含めてよく似せてあります。ただ、なんとなく筆が萎縮している気がします。西澤さんが都筑さんのファンだけに、いじれなかったのかも。 斎藤肇「贋作家事件」 本書に収められている9作品をさらにパロったショートショート9編。この凝り様が、最近ことにマニアックな斎藤さんらしい。どれも楽しいが、特に「黄昏の怪事件(乱歩)」と「偽退職刑事」が秀逸。 02.12.22 |
『密室殺人コレクション』 データ: 編者:二階堂黎人/森英俊 出版社:原書房 価格:2400円 収録作品: つなわたりの密室(ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ)/消失の密室(マックス・アフォード)/カスタネット、カナリア、それと殺人(ジョゼフ・カミングズ)/ガラスの橋(ロバート・アーサー)/インドダイヤの謎(アーサー・ポージズ)/飛んできた死―三つの文書と一本の電報による物語(サミュエル・ホプキンズ・アダムズ) |
yobataさんの感想: |
『新・本格推理03 りら荘の相続人』 データ: 監修:鮎川哲也 編者:二階堂黎人 出版社:光文社(光文社文庫) 価格:819円 収録作品: 1.とむらい鉄道 2.悪夢まがいのイリュージョン 3.作者よ欺かるるなかれ 4.稷下公案 5.Y駅発深夜バス 6.ポポロ島変死事件 7.夢の国の悪夢 8.聖ディオニシウスのパズル |
yobataさんの感想: 公募された本格推理の短編を集めた作品集。多数の作品から選りすぐられただけあって、力作揃いです。2001年から毎年01、02と出て、今年は03となってます。過去に出たぶんは買ってないのですが、書店で平積みになっているのを見て03を買う気になりました。鮎川哲也最後の監修だったことと、同じ作者の作品が3作入選していたからです。概ね良いできの作品ですが、特に1.3.5.8が高い完成度だったと思います。多少アンフェアっぽかったり、トリックに無理があったり、登場人物に魅力がなかったり、問題点はありますが、短編ということもありますし、何より本格マインドに溢れている点は大いに評価したいです。本格探偵小説好きは必読です。01、02も買う気になってしまいました。 03.3.30 |
『「探偵春秋」傑作選』 データ: 著者名 ミステリー文学資料館 編 発行年 2001.1初刷り 発行所 光文社(文庫) ISBN 4-334-73109-0 シリーズ 幻の探偵雑誌 4 |
あっちゃんの感想: 本書の目玉は何と言っても評論と対談、うわさの「探偵小説芸術・非芸芸術論筝」の両者、木々高太郎と甲賀三郎の評論が短いながら収められている。そして乱歩と技山平助のの対談も60年い上の前のものとは思えない色褪せないものだった。創作では今でいうサイコものが多く楽しめた。 蒼井雄の「霧しぶく山」は構成が凝っていてボリューム感もあった。蘭都二郎の「鱗紛」はちょっとした不可能犯罪もので楽しめた。 03.4.22 |
『本格推理7』 データ: 著者名 鮎川哲也/編 発行年 1996.5初刷 発行所 光文社(文庫) ISBN 4-334-72236-9 |
あっちゃんの感想: 12編、それぞれ楽しく読ませてもらったがどうしてもトリックがしょぼい。そんな中で異色だったのは「しおかぜP号四十九分間の壁」、そうあの蘇部健一の「六枚のとんかつ」の中に収められている短編です。こんな作品で「本格推理」に応募する蘇部も蘇部だが選出する方もえらい。また「時計の家事件」、「真冬の夜の怪」は後味がよかった。さらにこのシリーズ楽しみだ。 03.11.10 |
「探偵文藝」傑作選 データ: 著者名 ミステリー文学資料館編 発行年 2001.2初刷 発行所 光文社(文庫) シリーズ 幻の探偵雑誌 5 ISBN 4-334-73118-X |
あっちゃんの感想: このシリーズ、現在ではお目にかかることのできないようなタイプの話やジャンルの原点のような話、また珍品を読むことができるから結構楽しみにしている。今回はわりと海外を舞台にした物が多かったがその中に林不忘の「釘抜藤吉捕物覚書」のような作品が入ってるのも楽しい。よかったのは人情的な「愛の為めに」(甲賀三郎)、「毒草」(江戸川乱歩)なんてものもあるからうれしい。このシリーズ、絶版にならない内に揃えたいものだ。 04.3.20 |
「密室本」 データ: 著者名 講談社ノベルズ編集部編 発行年 2003.1初刷 発行所 講談社(ノベルズ) |
あっちゃんの感想: 実際はフィクションの部分もあるのだろうがメフィスト賞選出を巡る編集者たちの討論は非常に興味深かった。最近は新しいメフィスト賞受賞作を読んでいないが機会を作って読んでいきたい。 04.5.8 |
『本格ミステリ03』 データ: 著者名 本格ミステリ作家クラブ編 発行年 2003.6 発行所 講談社(ノベルズ) ISBN 4-06-182320-5 |
あっちゃんの感想: 約一年遅れで読むことになった。02に比べると量的には減ったが読む側とすればちょうどいいか、話題の乙一の「Goth」雰囲気がなかなかのものがある。青井夏海の「別れてください」、いいですねえ。こういう話は、有栖川有栖の「比類のない神々しいような展開」はこの時でないと成立しないミステリーということに感心した。などなどでした。 04.6.26 yobataさんのres: ぼくは01、02をすっ飛ばして03から読み始め、先に発売された04を読み終えました。 04は03以上にツブ揃いで、大いに満足しました。 どれも良かったのですが、柄刀一、法月綸太郎、高橋克彦各氏の作品が印象に残りました。 01と02も読もうとは思っているのですが、いつになるやら... 04.6.28 |
『本格推理8』 データ: 書名 本格推理 8 : 悪夢の創造者たち 著者名 鮎川哲也編 発行年 1996.9 発行所 光文社(文庫) ISBN 4-334-7227-X |
あっちゃんの感想: 「長雨」・・・あまりにもご都合主義だが高校生の作品とすればまあいいか 「中途半端な密室」・・・発想の逆転と言うか感心しました。 「誰にでもできる密室」・・・僕は今1つかなと思った。 「そして誰もいなくなった・・・のか?」・・・数が合うのかなという箇所があったがそれ以外は見事、 「白の密室」・・・足跡のない殺人にまだまだいろんな解があるんだなと思った。 「ベッドの下の死体」・・・論理がおもしろかった。 「少年、あるいはD坂の密室」・・・もっと乱歩的なのかなと思ったが、 「金知恵の輪」・・・手堅い作品でした。 「南伊豆ミステリー館紀行」・・・この手の話は好きです。 「おしゃべりな死体」・・・現実性には乏しいがこれでもかと言う論理は楽しめた。 「殺意の館」・・・よくまとまっていました。 「二隻の船」・・・最後がいいですね。 04.10.24 |
『「猟奇」傑作選』 データ: 著者名 ミステリー文学資料館編 発行年 2001.3 発行所 光文社(文庫) ISBN 4-334-73130-9 シリーズ 幻の探偵雑誌 6 |
あっちゃんの感想: ここの作品も味わいがあったがそれ以上にコラムがすごかった。 現在では絶対掲載できないような辛口のコラムが満載で楽しい事は楽しかった。 05.2.27 |
本格ミステリ04 データ: 著者名 本格ミステリ作家クラブ 発行年 2004.6 発行所 講談社(ノベルズ) ISBN 4-06-182377-9 |
あっちゃんの感想: 印象に残った作品の寸評です。 「Y駅発深夜バス」(青木知己)・・・初めてさんです。ホラーとしか思えない話に合理的な解釈、見事でした。 「廃墟と青空」(鳥飼呑宇)・・・この人も初めてさん、ラストにおける世界の反転はすごい 「78回転の密室」(芦辺拓)・・・きれのいい作品でした。 「顔のない敵」(石持浅海)・・・哀しい真相が印象的でした、 「イエローロード」」(柄刀一)・・・僕好みの作品、いいですね 「走る目覚まし時計の問題」(松尾由美)・・・こういうお話もいいですね。 さて05、例年だと今月か来月に発売されるが読むのがいつになるのかはともかくどんな作家のどんな作品が収録されているのか楽しみである。 05.5.21 |
本格推理9 データ: 著者名 鮎川哲也編 発行年 1996.12 発行所 光文社(文庫) ISBN 4-334-72335-7 |
あっちゃんの感想: 「十円銅貨」、「無欲な泥棒」がなかなかのできだった。「ある山荘にて」(吉田氏)と「密室、ひとり言」はちょっとアンフェアかこのシリーズの収録作品、文章力から言えば未熟だがなぜか魅力を感じる。もっと読んでいきたい。 05.12.10 |
本格推理 10 |
あっちゃんの感想: 今回の中では「飢えた天使」がぴか一でした。他には「サンタクロ−スの足跡」や「ビルの谷間のチョコレート」などがおもしろかった。 06.1.4 |
「新趣味」傑作選 データ: 著者名 ミステリー文学資料館編 発行年 2001.11 発行所 光文社文庫 シリーズ名 幻の探偵雑誌 ISBN 4-334-73240-2 |
あっちゃんの感想: 比較的ミステリーらしい小品が多かっただけに分量的には約半分にもなる 「沙漠の古都」はややスロー気味ではあるが楽しい作品だった。 06.4.30 |