タイトル | : Re: 感想>「新世界より」貴志祐介 |
投稿日 | : 2013/06/08(Sat) 15:18 |
投稿者 | : スーパーコピー |
参照先 | : http://www.jpproshop.com/ |
> 「新世界より」(上・下)(貴志祐介)
>
> データ:
> 出版社:講談社
> 出版日:08.1.23
> 価 格:各\1,900
> ISBN :978-4-06-214323-3(上)
> 978-4-06-214324-0(下)
>
> 内容:
> ここは汚れなき理想郷のはずだった。
> 1000年後の日本。伝説。消える子供たち。
> 著者頂点をきわめる、3年半ぶり書き下ろし長編小説!
>
> 子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のど
> かに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。
> いつわりの共同体が隠しているものとは――。何も知らず育った子供たちに、悪
> 夢が襲いかかる!
> (上巻帯より)
>
> 見せかけの平和がいま崩れる。
> 人類が手にしたのは、神の力か、悪魔の力か。
> 空前絶後のエンターテインメント、ついに佳境!
>
> 八丁標の外に出てはいけない――悪鬼と業魔から町を守るために、大人たちが作
> った忌まわしい伝説。いま伝説が、「実体」となって町に迫る。
> 新しい秩序とは、おびただしい流血でしか生まれないのか。少女は、決死の冒険
> に身を投じる。
> (下巻帯より)
>
>
> 感想:
> 「硝子のハンマー」から約3年半ぶりの新作ですが、前回の本格ミステリと打っ
> て変わって今度は本格SF大作です。
> エンタテインメントとして力作と思います。これって、カレル・チャペック「山
> 椒魚戦争」がモチーフ?と思わせるような展開があるのですが、あまり近代資本主
> 義における労働者への抑圧が云々かんぬん、ということを主張したいというわけで
> もないと思います。異世界における文明の興亡をエンタテインメントに仕立てた話
> として、楽しんで読むのが正しいかと。後から思い返してみると、細かい部分で筋
> が通っていないように感じるところも多々あるのですが、スピーディな展開と、あ
> の手この手の大アクションに誤魔化されて(笑)、それほど気にはなりませんでし
> た。
> あ、あと特殊超力の使用法に一定のルールがあって、その範囲での息詰まる知力
> 戦という意味では「デスノート」(大場つぐみ/小畑健)にも影響を受けているの
> かも(貴志祐介はどこかの大学の講演で、デスノートにハマっているというような
> ことを言っていたらしい)。
>
> その他とりとめのない感想としては、PKがあまりに万能的すぎないか? とか、
> 最後の方の野狐丸とのやりとりは、ウルトラセブン第42話「ノンマルトの使者」を
> 思い出させるなあ、とかそんな感じです。やっぱ貴志祐介は面白い。もっとペース
> 早く新刊出して欲しい。
感想:
「硝子のハンマー」から約3年半ぶりの新作ですが、前回の本格ミステリと打っ
て変わって今度は本格SF大作です。
エンタテインメントとして力作と思います。これって、カレル・チャペック「山
椒魚戦争」がモチーフ?と思わせるような展開があるのですが、あまり近代資本主
義における労働者への抑圧が云々かんぬん、ということを主張したいというわけで
もないと思います。異世界における文明の興亡をエンタテインメントに仕立てた話
として、楽しんで読むのが正しいかと。後から思い返してみると、細かい部分で筋
が通っていないように感じるところも多々あるのですが、スピーディな展開と、あ
の手この手の大アクションに誤魔化されて(笑)、それほど気にはなりませんでし
た。