タイトル | : 感想:UFO大通り(島田荘司) |
記事No | : 1114 |
投稿日 | : 2006/09/18(Mon) 20:26 |
投稿者 | : kikuchi |
データ: 題 名:UFO大通り 著 者:島田 荘司 出版社:講談社 出版日:06.8.31 価 格:\1700 ISBN :4-06-213564-7 収録作品:UFO大通り、傘を折る女 初 出:小説現代2004年1月増刊メフィスト、2006年5月増刊メフィスト
内容: 白いシーツを体にぐるぐると巻きつけ、オートバイ用のフルフェイスのヘルメットをかぶり、バイザーをぴったりと閉めきった上に、首にマフラーを巻き、両手にはゴムの手袋を嵌めて、密室で死んでいた男。家の前の通りをUFOが通り、宇宙人が戦争をしていたと証言する老婆。そして、体中を銀色に染められて死んでいた女。(「UFO大通り」) 土砂降りの雨の中、自分の傘を車に轢かせて壊す女。(「傘を折る女」)
不可思議な現象を若き日の御手洗潔が解き明かす。
感想: 「UFO大通り」 いくらなんでもアレがUFOってのはないだろっ! という気もしますが、それ以外のUFOと宇宙人を連想させる状況の作り方は島田荘司らしいいい感じなのではないかと思います。まあ、ネタ自体は過去の使い回しですけど・・・。
「傘を折る女」 傘を折る女の解釈がついたのかな、というところでさらに一捻り、っていうのは非常に好感が持てる展開だったのですが、このひねり方はいくらなんでも偶然が過ぎる無理なひねりのような気もしています。あと、島田はこのネタ好きだね。
なんか月刊・島田荘司とか言って毎月新刊が出るらしいですけど、『帝都衛星軌道』も『溺れる人魚』もこれも、いまいち中途半端な出来なような気がしています。『光る鶴』は新作短編が一編入るもののほぼ単行本の文庫化だし。でも『犬坊里美の冒険』も『最後の一球』も結局買うんだろうなあ・・・。
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