タイトル | : 感想>「大いなる救い」 |
記事No | : 1112 |
投稿日 | : 2006/08/26(Sat) 19:19 |
投稿者 | : くれい爺 <
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「大いなる救い」 エリザベス・ジョージ
このシリーズ、たしかマリネさんのお気に入りだったと記憶している。 シリーズ第1作で、「そしてボビーは死んだ」の改題、新訳である。 前半は、少々展開が遅い気がする。 シリーズの第1作とあって、著者もシリーズ化の意思があると思え、書き込みすぎの感がある。 人物も手を広げすぎかも。 しかし、後半になって、その展開が集約されていくにしたがって、この作品がいわゆる謎解きや警察の犯罪捜査という面よりも、登場人物の心理に重きをおく小説であることが明らかになり、その面で後半は面白く、一気に読ませる。 この作品では、主人公のリンリーと相棒のバーバラ、そしてジリアンとロバータの姉妹の心理描写がよく描けている。 登場人物たちの今後が気になる第1作である。
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