この物語は一人の男の青春時代の体験を、彼の記憶をもとに若干の誇張を加えつつ、書き記したものである。
もちろん、本人の了承を得た上であることをここに明記しておく。
なお、このページは、自衛隊を批判したり、悪意を持って書かれている物では無いことを重ねて明記しておく。
彼曰く、「自衛隊での経験は人生において決して無駄にはならない。出来るならば一度経験しておく事を、お勧めする。」
また、許可無くこのページに使用されている画像及び文章の転載はかたくお断りいたします。


<プロローグ>
時は、今から**年を遡る事になる。
19**年、3月
小柄な中年の男が運転する、濃緑色の1台の車に乗り、ほころび始めた桜並木の中、彼は一つの門をくぐった。
門の横には、これまた濃緑色に身を固めた若い男が1人、車に向かって敬礼をする。
男はそれに対して、いくぶん緩やかな動作で同じ事をすると車を奥へと走らせた。
車は桜並木をくぐり抜け、一棟の木造の建物の前で停車した。
ここでこれからの彼の生活が始まる。



第一部<教育隊>営内生活、射撃訓練、戦闘訓練。
第二部<中隊>演習、その他。