!注意!
弱連打技は、他の技と組み合わせる事によって様々なテクニックを生み出す事が可能です。同時押しアッパー、連打必殺技、キャンセルジャンプといったものや、スーパーコンボを簡単に連続技に組み込める等、多段連続技には非常に重宝します。
ここでは、連打キャンセルの理屈と、それを応用した各種テクニックについて解説していきます。
あくまでも理屈を説明するのが目的なので、基本的に連射装置を使わない事を前提としています。
同時押しアッパー
アーケード版旧スト2シリーズ(ターボまで)で可能なテクニックですが、かぷじぇね5とストコレ(一部キャラ)でも可能です。
パンチボタン優先の原理と連打キャンセルの複合技です。あまりにも有名なので「同時押しアッパー」としましたが、実際の条件は
・弱Kの連打キャンセル技を当てる
・立ちとしゃがみを入れ替える
・弱K連打のタイミングで弱KとP(どれでも良い)の同時押し
これで弱K連打のタイミングでパンチが出ます。
「弱Kの連打キャンセル技」は旧スト2シリーズの時点ではリュウ・ケン・ガイル・バイソンの4キャラにしか存在しないので、この4キャラ専用です。
スーパーで封じられてしまいましたが、開発段階では出来たそうなので、フェイロン・キャミィ・ディージェイでも可能だった事でしょう(PS版ストコレでは可能)。
連打キャンセル後の弱技キャンセル必殺技
2発以上弱連打技を当ててしまうと(つまり1度でも連打キャンセルを行なってしまうと)、直接必殺技キャンセル出来なくなってしまいますが、立ちとしゃがみを入れ替えた直後は、必殺技キャンセルする事が出来ます。
これは、ダッシュでバイソンとべガが使える様になって以降重要になった連続技です。
スーパーコンボへの応用
スーパーコンボを連続技に組み込む際、先に2発以上弱連打キャンセル技を当ててからコマンド入力を開始します。すると、スーパーコンボのコマンドに含まれる必殺技のコマンドが暴発するのを防ぐ事が出来ます。そして立ちとしゃがみを入れ換えて弱技を当て、スーパーコンボのコマンドを完成させてキャンセルします。
スーパーコンボ多段連続技が劇的に簡単になる事請け合いです。
連打キャンセルジャンプ
弱連打の立ちとしゃがみを入れ替えた後に出ている弱技というのは、実は連打キャンセル自体に必要な条件ではありません。必要なのは、
・弱連打キャンセル技が戻りのモーションに入った時に
・同じ弱ボタンを押す
これだけです。レバーを上要素に入れると、対応する技がないので、ジャンプする事になります。
小P連打からJ大Kの様な連続技は、この「連打キャンセルジャンプ」の応用で、この場合のJ大Kは連打キャンセルジャンプには関与していません。
弱連打複合キャンセル
一般に「連打キャンセル」と言うと、これを指している事がある様です。
弱連打技から弱ボタンでの必殺技がつながるのも、同時押しでの必殺技がつながるのも、理屈は同じです。一言で言ってしまえば「連打キャンセル後の瞬間キャンセル」となるのですが、複雑なので次から細かく説明します。
複合キャンセル理論
弱連打キャンセル+瞬間キャンセル
普通の必殺技キャンセルは、通常技がヒット(もしくはガード)してモーションが止まっている間にコマンドを完成させますが、ここで言う瞬間キャンセルとは、通常技の出始めの瞬間(ヒットする前)に必殺技によるキャンセルを行なう事です。いわゆる残像(空)キャンセルと違って、グラフィックは見えません。
複合キャンセルとは、弱連打キャンセル後の弱技キャンセルをこの瞬間キャンセルとする事により、普通では不可能な弱連打からの必殺技を可能とするテクニックです。
下弱連打から同じ弱ボタンでの必殺技
下弱P連打からなら弱Pボタンでの必殺技、下弱K連打からなら弱Kボタンでの必殺技は、連射装置を使わずとも簡単に成功します。これは、下弱連打の後のボタンの押しで立弱技が出ていて、ボタン離し必殺技で瞬間キャンセルしているからです。
試しに必殺技を出した(と思っている)ボタンを離さないでみると良いでしょう。
レバー前で完成する必殺技(波動系、ソニック系)の場合、必殺技は出ずに、立弱技が出る筈です。
また、昇龍系、ダッシュグラウンド系の必殺技の場合、レバー入力を完成させたままレバーを下要素で止めていると、ボタンを離しても必殺技は出ずに、下弱技が出る筈です(コマンド完成後、レバーを中立にする事で回避できます)。
サマー系の上要素の入力で終わる必殺技の場合は、タイミングによっては連打キャンセルジャンプを行なっていますが、ジャンプし始めのモーション自体が瞬間キャンセル可能なので問題ありません。
立弱連打から同じ弱ボタンでの必殺技
逆に、立弱P連打からの弱Pボタンでの必殺技、立弱K連打からの弱Kボタンでの必殺技を出そうとするならば、立弱技連打後の下弱技を瞬間キャンセルすればよい事になります。
昇龍系、ダッシュグラウンド系では、レバー入力を完成させたままレバーを下要素で止める様にすれば、ボタン離しで瞬間キャンセルしてくれます。
レバー前で完成する必殺技(波動系、ソニック系)の場合ですが、レバー入力完成後すぐにレバーを上または下要素に入れておけば成功します。
別の言い方をすれば、立弱連打から下弱技に移る前に、コマンド最後のレバー前を通っておくと言う事です。
また、立弱連打から下弱技を出し、即座にコマンド入力をする方法もあります。瞬間キャンセルがシビアになりますが、波動系はこちらの方が簡単でしょう。
同時押し必殺技
上2つの系統の理屈が解れば、後は応用次第です。弱連打の後、連打キャンセルの条件を満たしつつ、必殺技のコマンドを完成させて瞬間キャンセルします。
例として、下弱K連打からのPボタン同時押し昇龍拳の場合、
「下弱K連打からレバー入力完成後にレバーを中立(前)にして弱K(Pとの同時押し)での立弱K瞬間キャンセルP離し(弱Kとの同時離し)昇龍拳」
という事が自然に行われています。
同時押し+離し必殺技
べガのサイコとダブルニーの様に、同じレバー操作によってP・K2つの必殺技がある場合、例えば下弱P連打からのダブルニーが弱サイコに化けてしまう様な事があります。
これは、同時押し後のPK同時離しでサイコがダブルニーより優先されて出てしまう為なので、同時押し後弱Pは離さずにKのみ離す様にする事で回避出来ます。
同様に、弱P連打からの中・強P必殺技、弱K連打からの中・強K必殺技も、同時押し後に弱ボタンを離さない様にする事で可能となります。
ずらし押しについて
これまでボタン離し必殺技を使ってきた理由は、連射装置なしの場合に最も速く瞬間キャンセルを行なう方法と考えられるからです。
実際には、連打キャンセル弱技用のボタン入力(押し)と、その直後(ほとんど同時)の瞬間キャンセル必殺技用の入力(押しまたは離し)があれば良いので、一瞬ずらして必殺技ボタンを押す事によっても可能です。
キャンセル必殺技との違いについて(短所)
この弱連打キャンセルと瞬間キャンセルの複合キャンセル必殺技は、通常の弱技キャンセル必殺技よりどうしても間が開いてしまいます。弱連打キャンセル自体が、技の戻りのモーションにならないと受け付けない上に、瞬間キャンセルを行なってから必殺技を出しているからです。
ある弱技キャンセル必殺技が連続技になるからといって、同じ弱技からの複合キャンセル必殺技も連続技になるとは限りません。弱連打キャンセルと瞬間キャンセルを完璧なタイミングで行なっても、サイコのような出現のあまり速くない必殺技では無理でしょう。
キャンセル必殺技との違いについて(長所)
逆に必殺技の入力が遅めで良いので、溜め時間が稼げる、スーパーコンボのコマンドも後付けで間に合う、といった利点があります。特に、飛び込みや起き上がり時にガードされたかどうかを確認してからでも変化できる事は大きいでしょう。
また、普通にキャンセル必殺技と出来ない技でも、弱連打キャンセル技であれば複合キャンセル必殺技として連続技に組み込む事が可能になります(ガイルの小足等)。