家庭の医学 | K-040 | セカンドオピニオンⅡ | 家庭医学のTopへ |
相談室に寄せられる問題を読みますと,セカンドオピニオンの主旨が誤解されているようです。
主治医から病気の診断名・病気の本態・治療法の説明を受けたが,診断名・治療法に納得が出来ないので他の医療機関で受診され,両者の説明内容に違いが有るために,どちらを信用すべきかとの相談に出会います。
正確な診断が治療のスタートです。例えばレントゲン写真の判読でも二人の医師から異なる判断を受けることはあります。
検査数値の判断でも異なる説明はあり得ます。
治療法についても,医師により治療法が異なる場合があります。医師から見れば類似の治療法であるが,異なる経路を選んでいると判断できる場合が多くあります。
このような場合にセカンドオピニオンが必要になります。
この用語を単語として理解すれば,第二の医師の見解 ( 第二の意見 )であって、医師の過半数が賛成する意見と相違する場合もあります。
患者・保護者は,《セカンドオピニオン=最も正確な医学見解》と理解されているようです。
理解でなく期待であるかも知れません。
当然の事として、最初の意見が患者に適切な場合もあります。
二つの意見が異なる時の選択は患者・保護者に委ねられます。
選択に困って第三の医師に相談しても,それは第三の意見 (サードオピニオン) を聞くことで最終結論にはなりません。
セカンドオピニオンはアンケート調査に類するものです。
オピニオンの評価には“医療アドバイザー”に相当する医師が必要です。
セカンドオピニオンを求める時には,最初の担当医の治療を継続することも念頭に置いて,診断経過・検査資料を受け取って第二の医師の診察を受けるようにしてください。
相談室から見ますと,セカンドオピニオンを求める前の担当医との会話・相談が少ないように思えます。
もう一点の注意事項は、『セカンドオピニオンの評価には“医療アドバイザー”に相当する医師が必要』を考えておくことです。
少し視点を変えて説明します。 開業医をームドクターにされていると重大な事態は他の医療機関に紹介されます。
この紹介先の診療でセカンドオピニオンを求めたいと考えた時には、ホームドクターが“医療アドバイザー”の役割を果たせます。
友人・知人に医師がおれば、この人たちも“医療アドバイザー”に頼めます。
開業医の医療でセカンドオピニオンを求めたくなる機会は少ないはずです。
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