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小児科関連の医学雑誌に興味ある研究成果が発表されていました。 乳幼児の睡眠傾向・睡眠障害の原因に関する調査です。 ここに調査結果の要点を紹介します。 2013/01/01 掲載 **************************************************************** 乳幼児の睡眠習慣の異常・睡眠障害の原因には、大別して ①親によって形成される家庭環境 ②遺伝的要因(注参照) が考えられますが、今回の調査では ① が主な原因で ② の約三倍の影響が働いていたと判りました。 この結果から、乳幼児の睡眠習慣も保護者の努力で改善出来ると判りました。 乳幼児の睡眠障害(睡眠時間の不足、睡眠習慣が不規則、等)は育児環境を改善する保護者の努力で標準に戻せると考えられます。 この研究結果を基に、調査研究を実施した小児科医は次の様な結論を出しました。 乳幼児の睡眠に悪影響を与える因子として,適切な離乳食の経験、早い時期からの固形食開始,託児所経験,保護者の精神的不安定,テレビ視聴が判明した。 改善への努力項目として、①寝室にテレビを置かない ②規則正しい就寝・起床習慣を身に付けさせる ③幼児・学童は午後9時までに就寝させる ④親が寝室に居なくても眠れるようにする ⑤カフェインを含む清涼飲料水は控えめにする---などを提案しています。 **************************************************************** 注 病気の原因を検討する場合、遺伝的な要因が作用しているか否かを判別します。 この“遺伝的”の用語には出生以前の条件が作用しているとの意味で使用されます。 環境・外界からの刺激が原因となる後天的な変化と区別する意味で使用されます。 ここからHP子供の健康からのコメントを追加します。 この調査はアメリカで実施されたもので、生活環境の違いから出されたアドバイスも見受けます。 この研究は乳幼児の睡眠を取り上げていますが、乳幼児・児童の行動は、一部の疾患に原因がある場合を除き、遺伝的要因より親に作られる家庭環境が強く影響すると考えられます。 上に紹介した努力項目は育児の全般で有用なアドバイスとして、受け入れてください。 睡眠習慣は遺伝的な条件の影響が少なく、保護者の影響が強く働くと結論されています。 現在の日本の社会環境から、父親の7時頃までの帰宅は難しいでしょう。 母親も労働し乳幼児保育施設の利用もやむを得ない現状です。 保護者の休養と保養を考えての団欒が必ずしも乳児に良き効果をもたらさない現実もあります。 一例として、家事を終えて乳児を囲んでの団欒が夜八時以降なら、興奮させて就寝を遅らせます。 しかし、小児科医は現実 も理解していますが、乳幼児に最適な環境を作って欲しいと考えています。 この立場から、今回の調査結果は無視できないと考えます。 上のアドバイスは現状を肯定しても両立は可能です。 保護者の努力は当然に必要と受け止めてください。 他のコーナーの繰り返しになりますが、子供の健康からのアドバイスです。 ① 夕食以降には、興奮させる遊びは控えてください。 テレビは控えてください。 七時以降のテレビは音響も乳児には刺激です。 ② 九時までの就寝が必要です。 暗くした部屋での就寝が最善です。 ③ 適切な食生活を用意してください。 食材・調理法も乳児の月齢に合わせてください。 |
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