子供の病気 | P-056 | 咳 ・ 喘鳴 正確な理解を | 子供の病気Topへ |
小児科の診察室で最も多いのは風邪を含めて、呼吸器系統の病気です。
風邪・上気道感染感染症・気管支炎・肺炎、これに気管支喘息です。
これらの病気に伴う症状に、咳・鼻水・発熱・・・があります。
この “咳” については皆さんは判っているようですが、正確には理解されていないようです。
擬音で書くと “ゴホンゴホン”・“ゼイゼイ(ゼロゼロ)” と表現出来る音が喉から聞こえます。
最初の “ゴホンゴホン” は咳と表現して間違いないでしょう。
診察室で保護者から症状の説明を聞くときに、「数日前から咳をします」 と云われます。 後者も “咳” と表現される方が多いようです。 医学用語で云えば “喘鳴” です。
この二者は異なる発生機序によります。
喘鳴は気道が分泌物で狭くなり、笛の状態となって音が出ます。 空気が狭い箇所を通過する音です。 稀に “ 異物の誤飲 ” で喘鳴を起こすこともあります。
咳は粘膜の刺激により起こる運動です。
医者が診察室で聞けば、区別してカルテに記録しますが、自宅での症状を伝える時には区別して下さい。
簡単に区別すれば “咳” はカゼ、“喘鳴” は気管支喘息の症状です。
現実には混在して現れることも有りますから、“ゼイゼイ” を聞いて、「喘息になりました」 は誤りです。
診断は医者に任せて、正確に症状を伝えて下さい。擬音で結構です。
皆さんは症状を正確に伝える努力をしてください。
誤解した医学用語を使わずに、擬音等も補助に使って下さい。 診察室での会話では医師が聞き分けます。 緊急の電話連絡では正確な説明が必要です。
自宅で咳が長く続くときは、録音して聞かせて下さい。
百日咳の診断は音を聞くことで簡単に出来ます。
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