子供の病気 | P-039 | 舌小帯短縮症 | 子供の病気Topへ |
舌小帯は舌の下面と口腔の間にあるヒダです。
舌小帯が短いと,舌の動きに制限が起こり,吸う力や発音に悪影響が出るとの意見もありますが,この様な影響が見られるのは稀なことです。
手術の適否,言い換えれば切断するのが良いか・放置しても支障が起こらないかの判断が必要です。
短縮症の大半に手術は必要ないとする意見もありますが、小手術で切断を奨める意見の方が多いようです。
子どもが転倒したりした時に,少しの打撲で自然に切れて口から出血したと騒がれる場合があります。 これは自然の手術と歓迎出来るものです。
発音についての悪影響が指摘されますが,“舌が短くてろれつが回らない” 程の影響は現れないと考えます。
治療について。 悪影響と云われるものが現れてからの判断では遅いでしょう。
一つの判断基準を書いておきます。子どもに舌を前方に強く出させて,先端部分が後方へ引かれる状態,言い換えればハート型のくびれが出来るか否かを診察を受ける判断基準にしてください。
手術が出来るのは耳鼻科医,歯科医,外科医です。 難しい作業ではありません。対象が子どもですから,恐怖感を感じさせない施設として歯科・耳鼻科を奨めています。
受診経験のある (家族が受診されて気心の知れた) 施設を選ばれるのが最善です。
全身麻酔の必要はないでしょう。 小さなハサミで切断するだけです。
舌小帯以外にも口内のヒダが自然に切断される事故はあります。 自然の切断が起こった場合は,ガーゼ・ハンカチ等で傷口を短時間押さえて止血するだけで充分です。縫合のような手当は必要ありません。
ネットに [舌癒着症] のキーワードで多数の情報がアップされています。 この疾患名・概念・治療について、小児科学会は反対の意見を公表しています。 “舌小帯短縮症” と “舌癒着症” は同一の状態と考えています。 詳細な説明は、小児科学会の見解を読んでください。 小 児科学会 【舌小帯短縮症に対する手術的治療に関する現状調査とその結果】https://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=85 |
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