子供の病気 | P-037 | 予防接種の追加接種,免疫力の低下 | 子供の病気Topへ |
予防接種,ワクチンの作用機序は理解されているでしょう。 抗原としてワクチンが体内に入ると抗体を作ります。 この抗体は病気の重症化をふせぎます。 免疫とも云われます。 この免疫力は時間の経過で弱まります。 予防注射の種類により一度の注射・注入によって病気を防ぐに十分な免疫力が作れるもの,二回・三回の接種が必用なものがあります。 ワクチンの種類によっては終生免疫,一生免疫力が維持されると云われるものもあれば,定期的に追加接種して弱くなった免疫力を回復させることが必要なものもあります。 自然感染し発症した時には終生免疫が確保出来ると考えられてきました。 一方でワクチン接種による抗体は速く弱化すると考えられます。 ワクチン接種による抗体も、後で自然感染を経験しますと抗体は強化され有効値が継続されます。 (ブースター効果) 少し低下した免疫力を持った子供が病気に罹った子供と接触しますと,弱いウィルス感染を起こします。 病気としての状態(発症)にはなりませんが,追加接種を受けたのと同じ作用が働き免疫力が強化されます。 こうして最初の接種だけで終生免疫が得られた形になっています。 麻疹・流行性耳下腺炎等は隔離が必要と言われていますが,ブースター効果を期待して、隔離に賛成しない小児科医もおります。 一度の接種で有効とされてきた麻疹・風疹ワクチンも二回の接種が必要と判断され、06年から二回接種に変更されています。 それでも、ブースター効果を期待して再感染の機会を避ける必要は無いでしょう。 予防接種をしても免疫が作れない場合もあります。 しかし90%以上の子供に免疫が作られると、大流行は防げますから免疫が作られなかった子供の予防も間接的に果たせます。 ワクチンの接種スケジュールは色々な条件を考慮して作られたものです。厚生省指導の模範とされるスケジュールに合わせておくのが得策です。 このスケジュールは各国の国内事情で作られ世界統一はされていません。 流行が地域により異なり,移民・海外からの移住の多さで予防手段が異なる為です。 日本に限っても研究・統計調査の結果で常に見直しはされています。 他人任せの予防接種でなく、ワクチンの意義と効果を理解して接種を受けてください。 |
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