家庭の医学  KB-03   
  病気と入浴 3 入浴に必要な注意 2
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 「熱があると入浴をやめ、体温が三十七度を越えると熱があると言って入浴をやめています。 この医学知識は正しいのでしょうか? 結論をさきに言いましょう。  

 これは誤った考えです。 入浴は最良の健康薬です。 ヒフの汚れを落とし、ヒフ呼吸を活発にさせて新陳代謝を高め健康を回復させる最良の健康増進剤です。 カゼをひいた時も、熱のある時も子供が元気にふるまつていればおそれずに入浴させてください。  

 しかし、入浴については注意してほしいこともあります。

 入浴で全身を温める目的には、体の中心まで平熱より暖かくすることにあります。 体温を一度以上は高める必要があります。 体温が36.5℃ の時には、37.5℃ まで暖めてください。

 子供には38〜39℃が奨められる湯温です。 ゆっくりとつからせれば38℃は体を冷やす温度ではありません。 この湯温で三分以上は湯槽につからせてください。 湯温が36℃ 以下になると身体を冷やします。 


 寒い時期の入浴については、多くの保護者が誤った注意をされています。 ここでは、秋から冬の寒い時期の注意を記しておきます。   

 寒くなると入浴後すぐにパジャマを着せて寝かせるのが当然と考えているお母さんが多いよぅです。 しかし自分の経験から一度考え直してください。  

 皆さんは体を温めるのにはぬるいお湯は良くないと考えていませんか。 子供を湯ぶねに入れるときも長くお湯につからせたいと考えて50勘定したら出ても良いとか、数字をかぞえさせた経験はありませんか。 最近は浴槽にためるお湯も器械で調節できるような形式のものも使われ、この時期には41-42℃程度で入浴させているでしょう。  

 子供には38〜39℃が奨められる温度です。 ゆっくりとつからせれば38℃は体を冷やす温度ではありません。 寒い時期にお母さんが38℃位のお湯で3分以上つかって下さい。 お湯から出たときは寒く感じるでしょう。 しかしすぐにタオルで拭くと寒さは感じなくなります。 

 次に入浴の後は早くパジャマを着て早くふとんに入ることが良いと考えていませんか。 「入浴の後に長い時間ふとんに入らずに遊んでいて湯冷めしてかぜをひきました。」 とよく聞かされました。 これは間違ったことを子供に強いているのです。

 入浴後着ていたパジャマが体のほてりで少し湿ったことを経験したことはありませんか。 この湿りが深夜に気温が最も低くなる時間に子供のお腹を冷やすのです。 お腹を冷やすと子供は腹痛を訴え、吐くこともあります。

 入浴の後はまずシャツと薄いものを着せて下さい。 20分ぐらいは入浴前よりは少し室温を下げて静かに遊ばせて下さい。 その後にシャツが湿っているようでしたら乾いたタオルで体を拭いて乾いたパジャマを着せて寝かせて下さい。 これだけの注意をすれば湯冷めをする事はありません。 これだけの注意をせずに誤った方法で入浴させてかぜをひくと、「お風呂に入れて風邪を引かせた 」 と云うなら風呂は怒っているでしょう。   
 毎年、腹痛と吐くことの伴ったタイプのウィルスが流行しているとの話が多くなります。 もちろんこの様な症状を伴うウィルス感染症はありますが、上に書いたことが原因で腹痛・嘔吐・下痢になることもあります。
 
 入浴の話からズレますが、寒い時期の夜間にはお腹を冷やさない注意をしてください。 腹巻き・カイロの使用も検討してください。

 関連する説明を三項目掲載しています。 他のコーナーも読でください。
  1  病気と入浴 1  病気でも入浴はOK  
  2  病気と入浴 2  入浴に必要な注意 1  
  3  病気と入浴 3  入浴に必要な注意 2  このコーナーです。  


    推敲中  2014/01/17
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