家庭の医学 | K-086 | クスリの貸し借りは止めましょう | 家庭医学のTopへ |
保護者間で子供の緊急薬を貸し借りするとの話しを聞きます。 成人・壮年・老年でも 「私の使っているよく効くクスリです」 と言って受け渡ししている話を聞きます。
この様なクスリの貸し借りは止めてください。
子供用のクスリで交換されるクスリとしては解熱用座薬・痛み止め・下痢止め等が多いようです。 医療機関で使用されるクスリ以外で、薬局等から購入できる健康維持薬も交換されているようです。
医療機関では子供の体質・状況に合わせ、効果が最善と推測できる薬剤を選択し、使用量を限って渡しています。 解熱用座薬も一個に含まれる有効成分の量は異なり、最適の濃度で渡しています。
“解熱用座薬” としての目的が合致するとしての貸し借りは、事故を起こす危険があります。
時間外で、緊急を要し、以前から使用している座薬と同一の薬品名の同濃度の座薬なら、緊急避難としてやむを得ないでしょう。 この場合には、最短の診療時間内にホームドクターの診察と判断を受けてください。
“痛み止め”・“下痢止め” 等は本人に必要な量で包装して、医療機関から受け取っているでしょう。 医療機関で包装されたクスリは薬剤名も量も判りません。 この種のクスリの貸し借りは止めてください。
クスリの貸し借りは本人責任が常に伴います。 他人が医療機関から受け取ったクスリの使用で起こる副作用・事故について医療機関の責任は問えません。 隣人から借りたクスリで事故に出会っても、隣人を恨むだけで終わります。 貸す場合でも恨まれる事も予想できます。
成人間で 「知人から貰ったクスリです」 と見せられ時に、副作用がよくあるクスリも見受けます。 副作用の評価は医師により異なり、患者の状況に合わせて採否が判断されています。 自身のホームドクターなら処方されないクスリの場合もあります。 子供も含めて家族・親族でも記憶に残して欲しい警告です。
よく似た問題を追加しておきます。 健康食品等の強いスイセンも控えましょう。 健康維持には個人の価値観・選択眼が強く作用します。 良き結果が出れば無難に過ぎますが、逆の場合には信頼・親密も失われます。
クスリの貸し借りは急病の際にされるようです。 飲み残したクスリで急場しのぎは良いでしょう。
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