家庭の医学      K-074   “正確な説明” or “確信のある説明”   家庭医学のTopへ
 
 ‘正確な診断’ と表現すると ‘変更できない最終診断’ と同意語の様に聞こえます。
 
 身体の状況は常に変化し、病的な状況では変化は一層早く変動しています。
 
 “診断結果” を変更することは患者・保護者には医師の診断能力が不完全に写るようです。
 
 治療計画・治療法の変更についても同様に写るようです。
 
 医師も患者の信頼を失いたくないので、完全な確信が持てない段階では断定的な結論は話したくありません。
 
 診察室ではアイマイな会話が多いようです。 「・・・らしい」・「軽い・・・でしょう」。 断定した説明ではありません。 ひどいものには 「・・・のなりかけ」 と説明されて納得されています。
 
 他院を受診してきた患者の不安を聞く時に、この様なアイマイな会話が原因の一つに思えます。
 
 この様なアイマイな会話を少なくするために診療側の努力が必要なことは認めますが、患者側にも理解を求めます。
 
 “診療途中で診断名が変更されることは誤りでない” ・ “診療途中で治療法の変更も正しい” を受け入れてください。 理解されている場合でも再度考えてください。
 
 理解した上で、主治医が抱いている状況判断を確実に聞き出してください。
 
 “最終的で変更されない診断”を聞きただすのでなく、その時点で抱いている状況判断の説明を聞いて欲しいと考えます。
 
 もう一点を確認しておきます。
 
 不安に思える症状を見て受診し、診察・検査の後に  「異常はありません」  と説明された後、数日を経ても症状が消えずに不安を感じたこともあるでしょう。 
 
 この検査で 「どのような病気を疑って検査をされますか」 と質問しましたか。
 
 医師は検査を選択する時には疑いのある病気を想定して実施します。
 
 「異常はありません」 はこの疑われる病気が否定されたことになります。 健康全般に 「異常はありません」 との診断ではありません。
 
 セカンドオピニオンを求める時にも必要な情報です。 必ず質問をしてください。
 
 アイマイな説明を中途半端に聞いて、診察室を出てから不安になりネットで調べ・第三者に聞く事態となり、一層の不安を感じることのないように努力してください。
 
 説明の確認のために、もう一度診察室に出向く努力も必要です。

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