家庭の医学      K-069    緊急薬を準備してください   家庭医学のTopへ
 
 時間外・夜間・休日の小児医療が無医村になる問題がマスコミでもしばしば取り上げられます。
 
 保護者の全員が満足できる体制を全国で整備するには100年は掛かるでしょう。 不可能に近い問題です。
 
 小児救急の現場から見ると、緊急の度合いが低い・待機できる状態での受診者数がかなり含まれます。
 
 保護者の不安は判ります。 小児科医の診察を受けておきたいとの気持ちもあるでしょう。
 
 緊急に必要と考える薬剤が自宅に無くての受診もあるでしょう。
 
 風邪の症状・下痢・嘔吐等、日常によく出会う状態なら、クスリがあれば翌日の診察時間まで待てると思われる状況もあるでしょう。
 
 総合感冒薬に該当するクスリ・下痢止め薬・嘔吐を止めるクスリを常備してください。
 
 小児科医院で貰ったクスリで残った時には保管しておいてください。 使用期限は約二年間は保障されています。
 
 子供は成長に合わせて服用量を増加させて処方されます。 6ヶ月間は使用量を増やす必要はありません。 この期間を過ぎても効果は期待出来ます。
 
 健康保険法では必要以上のクスリは処方できないことが建前ですが、数日分の予備を渡すのに厚生労働省も反対しないでしょう。
 
 建前で反論される医療関係者はおられるでしょうが、必要度の低い時間外受診を少なくする一計も必要と思います。
 
 乳児・幼児期であれば、薬局で適切なクスリを選ぶのは難しいでしょう。 薬局で販売されるクスリの幼児使用量の説明は不十分です。(細分された月齢・年齢での使用量が記載されていません。)
 
 開業小児科医は翌日の診療を考えると不眠不休で時間外診察には協力できないのもホンネです。
 
 成分の判ったクスリを持って電話相談されると、小児科医も楽に応対できます。 生活のチエとしてこの話を活用してください。

 飲み残した風邪薬を保管するのも一計です。   [ クスリの有効期限 ] も読んでください。

 ← ワイドモニターを使用の時  家庭医学Topへ   HPトップへ  育児コーナーへ    子供の病気へ    運動発達へ