家庭の医学      K-065   医者の自己紹介に書かれた “専門医” ・ “学会認定医”   家庭医学のTopへ
 
 “小児科学会認定医”  とは ‘小児科医療を選択して研修を続けた医師’ の意味です。

小児科学会・内科学会・外科学会・・・と、各学会の内部規定で “専門医”・“学会認定医” が数多く認定・公表されています。

 
 認定数は各学会で異なりますが、7割以上の会員が ‘専門家’ として認定されています。
 
 小児科に例を取りますと7割の会員が“小児科学会認定医” とされています。
 
 しかし、小児科は内科の様に‘呼吸器疾患’・‘胃腸疾患’・‘循環器疾患’・・・と、患者本人が病気の区別を推測することが出来ないために、オールラウンドに診療することが望まれます。 (内科も開業医ではオールラウンドの診療が行われています。)
 
 医師の研修は大学医学部を卒業後に大学付属病院・市内総合病院で実地修練を経て行われます。 各臓器別の病気を網羅して研修を続けます。 臓器別の病気を限定して研修する医師もおります。
 
 小児科学会では臓器別の‘専門医’ は認定していません。 認定試験の合格率も 90% になっています。
 
 約30% の小児科医が “小児科学会認定医”  の資格を持っていませんが、この人たちの大半は研修途中と見なせるでしょう。
 
 詳しくは説明しませんが、“小児科学会認定医” が“小児科医の中のより選れた優秀な小児科医” との認定でないことを知って下さい。
 
 医学部卒業直後から ‘小児科医療を選択して研修を続けた医師’ との証に過ぎません。
 
 日常に多い疾患で受診される場合はカンバンに書かれた “小児科学会認定医” に拘る必要はないでしょう。
 
 他の学会には特殊な事情も有ります。 ここに書いた事項が全てに当たるものではありません。
 
 身近な小児科医の現状について説明しています。  
 

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説明に使用しました数値は朝日新聞記事から引用しました。
朝日新聞 (03/08/22 朝刊) 記事では、“専門医”の持つ矛盾等を解説しています。詳細は同紙の記事を読んでください。