家庭の医学  K-057   薬の有効期限   家庭医学のTopへ
 
 医療機関で渡されるクスリの保存については正確に説明されていません。
 
 錠剤であれば、‘かなりの期間は有効だろう’ と理解されているようです。
 
 水薬になりますと、‘一週間も過ぎるとダメだろう’ と考えられるようです。
 
 錠剤・散剤・ドライシロップとして製薬会社から届けられる薬品は有効期限として二年は保障されています。(個々に異なることは当然です。)
 
 水薬も一年間は保障されています。
 
 ドライシロップは顆粒の状態で医療機関に届けられますが、使用に際しては医療機関の判断で元の顆粒のままで、あるいは水に溶かして患者に渡されます。
 
 ドライシロップを水に溶かすと味が変化したり (溶かした後、時間がたつと苦みが増すことがあります)、効力が徐々に落ちることがあります。
 
 子供の感冒薬として渡される場合は数種類の薬剤が混ぜられますが、混ぜることで使用期間が短くなることはありません。(*注−1 参照)
 
 子供に渡される抗生物質の場合は体重に拠って服用量が計算されています。
 
 小児科医の場合、毎回に計算替えはしませんが、ほぼ6ヶ月で体重推測を変えて投薬量を増やしています。
 
 貰って一年も経過すれば効力の期間は残っていても、必要量に足りないことは起こります。
 
 風邪の場合に抗生物質(顆粒状)と咳止め等の目的で水薬を渡されるでしょう。 (*注−2)
 
 治療の経過ではクスリが残る時もあるはずです。 これらのクスリは保管され、次の風邪に使用されても大丈夫です。
 
 夜間・休日の緊急用として飲ませても大丈夫です。 翌日の受診までの応急薬です。
 
 水薬は冷蔵庫に保管する注意は必要です。
 
 抗生物質は一年で量不足は予想されますが、緊急薬としての効果はあります。
 
 薬局で購入したクスリと同様に、保管薬は本人の責任で服用するとの前提は理解してください。
 
 注−1 水薬は混合されていることが多くあります。混合による変化が時にありますが、混合による変化は薬局で配慮されています。 混合によって使用期間が短くなることはありません。
 
 注−2 風邪の治療に抗生物質は必要無しとされています。 個々の治療に際しての判断は主治医に委ねられています。

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