家庭の医学      K-052    診断について  100%の確立   家庭医学のTopへ
 
 以前に高名な内科医が 「私は今までにどれほどの誤診をしたか。50% 近くは誤診をしただろう」 と語られた逸話があります。
 
 ここで ‘誤診’ と云われたのは、病気の本態から症状の発現までを正確に分析出来たか否かと云う厳格な評価です。
 
 世に語られる ‘誤診’ と同一ではありません。
 
 検査法も格段と精緻になった現代でも、この内科医が語られたレベルよりゆるい段階での誤診が絶えません。(説明不足も含まれますが)
 
 大半の病変の治療に、100% の精度で本態の究明は必要ないでしょう。
 
 治療に際して 100% の精度で本態の究明が必要になるのは、数 % の病変に限られるでしょう。
 
 一方でインターネットを愛用される皆さんの中に、インターネットに解説される情報に類似した状況を根拠に独断されて、これを根拠に治療法を質問される事例に直面します。
 
 医学教育を受け、多くの実例を経験した医者でも 100% に病気の本態を分析・解明は出来ないでしょう。
 
 ‘誤診’ と云われるものの中には、医者の不注意・明らかな誤判断だけでなく、解析出来ない経過で進行する状況もあります。 これほどに ‘診断’ は難しいものです。
 
 インターネット・マスコミの解説記事と類似することが ‘診断’でないことを知ってください。
 
 主治医の診察の中から正確な ‘診断’ を引き出すとの原点を理解してください。

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