家庭の医学  K-051   食品メーカーの企業責任 ・ 衛生管理   家庭医学のTopへ
 
 食品企業に関するニュースがマスコミ紙面・TV画面から消える日が無いほどに大きく・長く・くり返し報じられます。
 
 食品に原因が有って多くの消費者に健康被害をもたらした事件は以前からも報道されました。
 
 森永ヒソミルク事件・カネミ油症事件・・・雪印ミルク事件・・・。
 
 事件報道では、ショッピングセンター・食料品店の陳列棚から排除される一連の抗議行動も伝えられます。
 
 消費者の不買を表明する言動も伝えられます。
 
 健康被害をもたらした事件の原因には、直接・間接にメーカー企業の意図的な行動に因るものが多く含まれます。
 
 食品メーカーが関係して報じられる事件には ‘食品としての衛生管理に問題が生じた事件’ と ‘行政の管理方針に合致しない企業行動が原因 (注)’ とされる二種が見られます。 前者には、異物の混入・食品に該当しない産品の使用等です。 後者には行政が法令で定めた食品表示のルール違反を含めています。
 
 前者は絶対に許せない行為です。 健康管理に関係する立場として、大きな責任を感じて欲しいと考えます。 後者についても、食品メーカーとしての企業責任は多業種のメーカー責任よりも重大なものです。
 
 両者が同列で報じられる為に、衛生管理に不備があった事実が短期日に忘れられるようです。 例えば “産地偽装” は、食品の有害性の観点からは無害に近いと判断出来ます。 “汚染米事件” は有害物質が含まれての販売です。 これをマスコミは同等に報道するため、視聴者の被害者意識は軽減されてしまいます。
 
 繰り返される事件報道を見ますと、消費者の抗議の意志が軽く見られているのではないでしょうか。
 
 事件の本質を見極めて、衛生管理に不備が有った企業産品には ‘不買運動’ も含めて、もっと強くて長期間にたる消費者の抗議活動が必要でしょう。

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