家庭の医学  K-038   自立出来ない子供・虚弱な精神  家庭医学Top へ戻る
 
 心理的な関係についての相談は診察室でも・相談室でも多数経験しています。
 
 多くの事例での要因を基に書いておきます。
 
 短く表現すれば “年齢相当の自立が出来ていない子供が多い” に集約出来ると考えています。
 
 保護者が観察されて,日常の行動に安心されていると考えます。
 
 最近の育児は ‘精神的に虚弱な子供’ を育てる結果になっています。
 
 “心優しい子供” ・ “我が儘を言わない子供” ・ “大人の目にかなう子供” を‘良い子’ と考える傾向が強くなっています。
 
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 言葉の発達・判断能力の獲得等,子供の全能力を評価する事項の確立には個人差があります。
 
 特に幼児期では個人差が大きいと考えています。
 
 五歳頃に集団生活に入るスタート台に立つ能力に個人差が小さくなると考えます。
 
 逆に言えば、集団生活にはいる能力が揃うのは五歳頃と考えます。
 
 このように幼少で集団生活に順応しにくい年代で集団生活を強いられる結果にも注目が必要と考えます。
 “ 精神的に虚弱な子供 ” が “心の問題” に直面する機会も多くなったようにみうけます。
 幼児の社会生活の準備としての育児も必要と考えます。
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 この様な理由で,三才児に集団生活を強制するのは無理と考え三年保育(〓三才での集団生活) には反対の意見をもっています。
 
 しかし,現実は大半が三才保育です。 三才保育の弊害はありますが,そこに馴染んだ子供の社会は作られています。
 
 考え方は別として,社会の流れに乗ることも必要です。
 
 現代風の育児で ‘精神的に虚弱な子供’ に育った子供は作られた社会に入りづらくなります。
 
 三才児が入園する事を批判はしません。根本を討議して欲しいと望みます。
 
 乳児期から,子供には社会生活の準備としての育児を考えて欲しいと考えます。
 
☆ 一部の人からは批判があるでしょう。 子供を真剣に見つめて欲しいとの気持ちを理解してください。 総論・概論として読んでください。
 
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