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患者サイドからの意見を聞いていますと“病名”が的確に出されないとの不満をしばしば聞かされます。
‘患者’ との用語を使いましたが、小児科の場合は ‘保護者’ に読み替えてください。
診察・治療の際に結論を早く出して欲しい,確固たる診断が欲しいとされる患者の気持ちも判かりますが,最初に選んだ検査で確定できない事例もあります。
幾つかの検査を重ねても結論が出せない事態もよくあります。
変化する病状で方針がかわることに不満・不安を感じる患者も多く見かけます。
この様な場合に,医者への信頼を無くして転医したり,相談が寄せられます。
広範囲な症状と訴えがある場合には的を大きくして検討を始めます。 病名が確定出来ない状況でも治療は推測で始めます。 これは患者も望んでいるはずです。
的を大きくして病名を推測するために検査を進める途中では,病名が伝えられない状況,検査途中でも治療を開始するために治療法が変更されることにも理解が欲しいと考えます。
小児科の場合には正確に内部の状況を伝えられない患児に代わった保護者の訴えから推測するハンディもあります。
逆に患者うけをねらって早く結論を出して変化する病態に対応しないことの方が危険です。
早期には、“現時点での推量” (医者の経験からの) として受け取り,病態の変化に応じた方針転換は善として受け入れる姿勢も欲しいと考えています。
この見解・方針の変化について十分の説明がされることは当然です。
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