家庭の医学  K-032   冬の外出  家庭医学Top へ戻る
  
 寒い時期になると小児科へ子供を連れて来るのにパジャマの上にオーバを着せ,毛布にくるんでいるお母さんをよくみかけます。車で保温が充分と考えられる場合でも、同様の光景です。
 
 これで充分な防寒の効果があるのでしょうか。 もう一度考えなおしてみましょう。
 
 温かい場所,例えばフトンの中に長い時間いるとヒフの毛根は大さく開いた状態になります。 この時はヒフの防寒効果が最も低くなっています。 
 
 このような状態のヒフに冷気を当てると,ヒフは収縮し毛根は閉じた状態となります。 これはヒフの保温効果か最も高められた時です。 
 
 お母さんも冬の夜おそく,あるいは早朝にパジャマのうえにコートをはおって寒い部屋で家事をしていると冷えこんでくるでしょう。 しかし一度寒い部屋で着替えてから仕事をしていると,しばらくすると暖かくなるのを経験しているでしょう。 これは上に説明した理由のためです。
 
 これからは、子供は朝起きた時にはパジャマのうえに服を着せて遊ばせるようなことはなくして直ぐに着替えさせて下さい。 
 
 病気の時も同じてす。 そして医院に連れてくる時は30分程着替えた後,部屋で遊ばせて外出して下さい。 
 
 熱のある時も同様てす。 高熱で連れてくる時にオーバーの上にオーバーをかさねたり,異常に厚着をさせていますが,普段の外出と同し枚数・厚さで結構です。
 
 寒気のためにふるえる時は温かいものを飲ませて,しばらく様子を見ながら落ちつかせて連れてきて下さい。 

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