家庭の医学  K-027   小学生・中学生の反抗   家庭医学Top へ戻る
 
 母親から 「 小学生・中学生の我が子に躾をしょうと注意すると反抗される,強く口答えされて云うことを聞いてくれない 」   と相談されます。  一方では 「 反抗・反発が強いので注意するのを諦めました。 勝手気ままな生活をしています。 どうして良いのか判りません 」   と聞かされることもあります。
 
 小学生高学年・中学生にもなりますと子供としての自我・主張も芽生えるのは当然です。 この年代になって口やかましく‘躾をする’,‘指導する’と云って干渉すれば反発も強いでしょう。
 
 この年代になって躾をしょうとするのが誤りと考えます。
 
 親として理想の子供像・将来計画を夢見るのは当然です。 そのための準備行動を子に求めるのも当然でしょう。
 
 しかし最近の育児を見ていますと幼稚園・小学生低学年時代は本人の‘意のまま’を許し,高学年になって他人の子供と比較して良い子になって欲しいと干渉が多くなるように見受けます。
 
‘躾’には本来から強制の側面があります。 本人の納得無しに行動を規制するものです。
 
 だから,躾・指導,親の気持ちを強く伝えるのは,生まれた日から五歳頃迄と考えます。こ の年代なら強制にも強い反発は起こさないでしょう。 強制ではありますが,意義を理解させる為の説明は必要です。
 
 この年代までに ‘親’ を理解してくれる子供に育てば,それ以降の年代に伝えたい事は話し合いで目的は達せられると考えます。
 
 先に紹介した母親の相談・不満を言わなくてよい育児を五歳頃までに心掛けて欲しいものです。
 
 

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----------------------------  以下は参考資料  朝日新聞00/05/22  ---------
 奈良県生駒市 主婦(言)
 以前の私は小学生の娘に自分の考えを押しつけてきた。後ろ指をさされない子、ほめられる子になってほしい。世間の目ばかり気にした子育てだった。
 娘は荒れた。反抗ばかりし、学校でもつらい体験をした。家で怒鳴り合うことも日常茶飯事だった。
 ある時に目が覚めた。ずっと「娘が変わらなけれは、自分は変われない」と思いこんでいたことに。
 それから、娘にはアドバイスはしても指図はしないようにした。娘にも考える時間が必要と思ったからだ。会話も増え、今までは隠していた学校で怒られた話や失敗した話もしてくれるようになった。
 私は今、反省する機会をくれ、本当の親にしてくれた娘に感謝している。
 
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