家庭の医学  K-025   子供の自己中心  家庭医学Top へ戻る
 
 学級崩壊,青少年の社会問題で自立できない子供,自己中心の子供,切れると言った表現をよく見受けます。
 
 この自己中心について考えてみました。
 
 成人でも‘自己中心’と表現される性格の人はよく見かけます。 他人からは批判として表現されてもそれなりに周囲の人への配慮は出来ているはずです。
 
 しかし,少年・青年の事例で‘自己中心’と表現される時には、周辺の人に大きな影響を残しています。 周囲への配慮が欠けた行動となっています。
 
 成人の‘自己中心’は容認できる範囲ではあっても,問題児の‘自己中心’は容認できない時の表現です。
 
 言い換えれば、成人の場合には自己規制も働いていますが、子供の場合には規制がありません。
 
 この‘自己中心’はかなりの子供に根付いているようです。
 
 友達に,周囲の動物に大きな問題を残しているようです。
 
 周囲に対する理解力が作られていないのが原因ではありませんか。 幼年期からの友達の作り方が会得されていないからでしょう。
 
 他のページ で母親の社交性について書きました。
 
 母親の価値観で他人を評価し大きなグループを作れない傾向を指摘しました。 他人の多様性を容認しない価値観です。 この影響で子供も多様な友達・多数の友達を作る機会が少なくなりました。
 
 子供の社交性の低下が ‘自己中心’ の原因になっていると考えます。
 
 少子化も影響しているでしょう。
 
 ここに書きました指摘を参考に,逆の方向への育児努力をされませんか。
 
 例えば幼児期から多くの幼児との付き合いを経験させる。 保育所・幼稚園に通っているとしても、異なる場所に通う子供もとの接触に努めてください。 遠くの公園・植物園・動物園でも知らない子供との短時間での会話も良き経験になります。 交通機関内での知らない子供との短時間の交友も良き経験になります。
 
 この様な小さな交流を数多く設ける保護者の努力を求めます。

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