家庭の医学  K-023   父親の威厳  父親の存在・不在  家庭医学Top へ戻る
 
 現代風の育児で父親の不在を痛感します。 母親からの反論は十分承知して問題提起します。
 
 小児科の診察室では子供の心理的な問題、躾の事、粗暴な行動、異常と感じられる行動についての相談を受けることがあります。
 
 この時に大半の事例で ‘父親の不在’ を感じます。
 
 仕事の多忙を理由に育児・教育の相談に乗らない、相談・レジャーに参加してくれないとの母親の嘆きです。 今回は違う事で ‘父親の不在’ を考えます。
 
 古くさい話ですが ‘威厳を持った父親の不在’ を指摘します。
 
 上の愚痴は別として、遊びには参加する男の保護者は大勢見かけますが、威厳を持った父親は少なくなりました。
 
 現代風家族感として母親は、子供の誕生から育児労働を分担してくれる父親を望んでいます。
 
 父親も育児労働に参加し、成長後は子供から遊び相手と認められる存在に満足のようです。 子供に嫌われたくない一心のようです。
 
 育児・家庭内教育には ‘厳格’ も必要です。 ‘厳格’ を作るのは両親の共同作業ですが、父親にその役割はを多くもって欲しいと考えます。
 
 家族には司令塔が必要です。 司令塔と育児労働者が演じられるなら両方演じてください。 しかし司令塔が優先されるのは当然でしょう。
 
 子供の躾・指導に際して,母親から 「お父さんに云いますよ」 が有効になるなら,母親も気楽と考えては如何ですか。
 
 子供の精神的成熟には男性的思考と女性的思考が必要です。
 
 母親も父親の育児労働への参加だけでなく、家庭に必要な “父親像” を考えてください。
 
 子どもが乳・幼児期に、母親は父親の育児労働への参加を望みます。 ‘威厳を持った父親の不在’ を実感するのは子どもが幼児・学童期に成長した時です。
 
 実感する以前に考えてください。実感した時は遅いのです。

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