家庭の医学  K-014   インフルエンザワクチンの予防効果について。  家庭医学Top へ戻る
 
 毎年のインフルエンザの流行を見ていますとワクチン接種では予防出来るのか疑問を感じます。 最近は幼児・小児への接種は個別接種となり、接種を奨める意見も少なくなっています。
 
 毎年の大流行で接種を奨める意見もあり、不安を感じる方も多いように思えます。 以前には厚労省も小児への接種には効果は期待できないとの見解をだしました。 以下の情報も知って自信を持って接種を再検討して下さい。
 
 ◎ 麻疹は一度罹ると二度と罹らないと言われています。 しかしインフルエンザは何回でも罹ります。 これはインフルエンザウイルスが、ヒトの身体に作られた免疫をすり抜けるように常に変化しているためです。 この変化のスピ−ドはヒト遺伝子変異率の百万倍とも言われます。
 
 ◎ 感染を阻止する抗体について検討しますと、インフルエンザ・ワクチン接種により抗体が4倍以上に上昇する率は高くありません。 効果の発揮できる能力に達しない抗体が作られることになります。
 
 ◎ ワクチン接種後に抗体は作られてもこれはワクチン株に対して反応したものす。 抗体が感染阻止の働きをする場合、抗原が異なるインフルエンザに対しては、上昇した抗体が感染防御に役立つかどうかは動物実験だけではなく、臨床の結果を見ないと判断できません。
 
 ◎ 一例として、1977年に流行し現在も感染を続けているインフルエンザについての調査報告が在ります。 小学生集団で,1977年70%が罹患,全員次の年度ワクチンをし,非罹患者の70%が罹患,その次の年も同様の結果でした。  ほぼ100%が罹患したと推定される3年後にはインフルエンザが変異し,全体の70%が罹患したという結果でした。
 
 今回、引用しました解説では、インフルエンザワクチンと免疫について説明され、免疫というメカニズムからみてもインフルエンザワクチンは有効でないと結論されています。 小児への効果が期待出来ないことと、施設収容の高齢者についてもワクチンより,感染者を近寄らせない,個室とする,などの条件の整備がよい防御と述べられています。
 
 “子供への接種は老人への感染蔓延を予防する社会防衛の手段”  と公言する関係者もおりました。 行政の面からの推奨の根拠でもあります。
 
 この情報は医療情報誌に掲載されたものを、著者・編集者の許可を得て引用しました。 書き換えについての責任はホ−ムペ−ジ管理者にあります。

 

 最近は 「ワクチンではインフル発症を防げない」 と積極的にワクチンの予防効果を強調した解説が少なくなりました。 以前には 「感染予防にはワクチン接種が必要」 と広報されていました。  【解説・主張・論評】 を参照してください。  

                  2012/02  追記 

 
 他の資料を採用して、ワクチンの効果を述べた解説を他のコーナーに掲載しています。 →【ワクチン解説】

 ← ワイドモニターを使用の時  家庭医学Top へ   HPトップへ   子供の病気へ  育児コーナーへ   運動発達へ