家庭の医学  K-002   家庭医学書の読み方  家庭医学Top へ戻る
 
 病気について解説する時、書物として残す時には軽症のものから重症のものまで含めることが要求されます。 一つの症状を説明するときにもその症状を現すすべての病気を網羅しておくことが要求されます。 例えば ‘咳’ という症状の場合、日常によくであう  ‘かぜ’ から ‘気管支炎’、‘肺結核’、‘肺腫瘍’ 等の幾種類もの病気で現れます。(実際にはこれら以外の病気でも現れます。) かぜ、気管支炎はよく罹る病気ですが、肺結核、肺腫瘍は少ない病気です。
 
 患者は病気で診察を受けるときには複数の症状を感じています。 医者は一つ一つの症状に考えられる全ての病気を念頭に置き、パズルのように訴えられた症状を多く持つ病気を絞り込みます。 さらに年齢、性別、気候・環境を考慮し病気の頻度を参考に患者の病気を推測します。
 
 しかし、患者・一般の人は家庭医学書を読むとき一つの症状の項を見て怖い (重篤な) 病気の方に目が移りやすいようです。 一つの病気の項を見ても重症な方に目が移るようです。
 
 ここで心配になり医療機関を受診します。 医者からよくある病気、重症に至っていないと説明されても不安は残るものです。
 
 『家庭医学書を読まないように』  とはいいませんが、参考にする時はありふれた病気、軽い病気の項から読むようにして下さい。
 
 家庭医学書には学会等で共通見解とされる見解が解説されています。 古い情報が間違いとは断定できませんか、最新の情報(訂正の必要な) が書かれていない事もあります。 他の情報源から最新の一般常識を取り入れる努力も必要です。
 
 出来ることならホ−ムドクタ−に相談をし、あらゆる疑問・不安を質問することが最善だと考えます。
 
 ここで蛇足を一言。 経験の少ない医者も珍しい病気、重篤な病気を先に当てはめようとします。  そのために検査が多くなるようです。 この問題を解決するために、医者の教育は医学部の六年間・卒後二年間の実地修練に加えて、長期の研鑽が必要になります。
 
 このホ−ムペ−ジの内容は日常によく出会う事態に限って書くように努力します。 このペ−ジの最初に( )に書いたような例外的な事項は、日常には必要なことではないとして省略します。
                      

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